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124 これだけのこと
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化粧の最後の仕上げに、ヴァージルが真珠の夢を太いブラシで顔全体にうっすらと重ねる。白粉こそ多少厚塗りではあるが、その他の色がきつくないせいで、真珠の夢を付けると厚化粧とは思えなくなった。
目元に優しい紫色を載せ、頬紅も入れてマリアの顔はとても明るく見える。やはりヴァージルの腕は確かだ。
「もういいですよ、目を開けてください」
マリアの前に鏡を置きながらヴァージルが声を掛ける。
カモミールは歓声を上げたかったが、マリアが自分で驚くのを邪魔したくないと必死に声を堪えた。
「これが……私?」
前髪を上げたままのマリアは、鏡に映った自分の顔を見て目を見開いた。そして、そのままぽろぽろと涙を流し始める。
「傷が、見えない……凄い、凄いです。私がずっと願っていて諦めていたことが、お化粧で叶えられるなんて」
しゃくり上げながら、マリアは何度も声を詰まらせ、カモミールに抱きついてきた。
「カモミールさん! 私、わたし……っ!」
「マリアさん、お化粧してみてよかったでしょう? これで、あなたが『こんな私なんて』って言うことはなくなったんですよ」
わあわあと泣くマリアの背を、カモミールは何度も撫でた。涙で化粧が流れてしまうだろうが、それは直せば良い。
今はマリアが自分の心の傷から解き放たれる方が大事なのだから。
「今までずっと消えなくて、治らなくて、ガストン先生にも相談したけど半分くらい諦めてて……。カモミールさん、あなたに出会えてよかった。あなたに出会ってなかったら、お化粧しようなんて思えなかった」
「ううん、多分だけど、私に出会ってなくても、マリアさんはいずれお化粧と出会ってたんです。――ガストンがクリスティンで化粧品を買っていったって、お店の人から聞いたの。なんでだろうって思ってたら、そのすぐ後にマリアさんと話すガストンを見たんです。
薬で治らないなら、お化粧で隠せばいい。最初にそう思ったのはガストンなんですよ。だから、『なんで私に言わないの』って怒っちゃった。化粧品は私の専門分野なんだから。ガストンなんか前に『化粧品なんて錬金術師の作るものじゃない』とか言ってたくせに、マリアさんのために化粧品を作ろうとしてたの」
「ガストン先生が、私のために化粧品を?」
驚いて体を離したマリアに、カモミールは頷いてみせる。驚きすぎたせいなのか、マリアは泣き止んでいた。
「ねえ、たったこれだけのことで、あなたが長年苦しめられていた傷は消えるんです。
顔に傷が付いたことは、女の子にとってとても辛いことだったというのは想像が付きます。ちょっとの傷でも気になるのに、マリアさんは大きな傷痕と長年過ごしてきた……辛かったでしょうね。
でも、あなたを苦しめ続けた傷は、ガストンにとっては関係なかった。お化粧で隠せるだけの『たったこれだけ』のことだった」
カモミールが話している途中でヴァージルが突然玄関に向かい、ドアを開ける。そして、外に向かって声を掛けた。
「タマラさん、ガストンさん、入ってきてください」
「えっ!?」
「もう来てるの?」
マリアとカモミールは驚きの声を上げた。マリアはガストンが来るとは聞いていなかったので予想外の出来事に驚いているし、カモミールは今までマリアに化粧をしていたヴァージルが外に声を掛けたことに驚いた。
ヴァージルが知っていると言うことは、さっきマリアの着替えの間外に出ていたときにふたりがやってきたのだろうか。
ガストンはきちんとコテを当てた皺のない服を着ていて、確かに立派な装いだった。髪もきちんと撫でつけられている。その横にいるタマラは、変身したマリアを見て胸元で手を組んで飛び跳ねそうな勢いで喜んでいた。
「まー! マリアちゃん、綺麗よ! それにおでこの形が凄くいいじゃない。ヴァージル、今日の髪型は前髪を上げたものにしてあげて」
「うん、わかったよ」
「マリアさん、よく似合ってますよ。その化粧も、服も」
少し恥ずかしそうにしながらも、箱を持ったガストンが工房に入ってくる。
「化粧をしてあなたの価値が何ら変わるわけではないけれど、それであなたが胸を張れるならば、したらいい。カモミールは錬金術師らしいことはろくすっぽやってこなかったが、化粧品を作る腕に関しては母の志を継いでいて本物です。だから……」
「なんでこんな時にうだうだ言ってるの? スパッと言いなさいよ」
タマラがガストンの背中を勢いよく叩いた。それにむせながら、ガストンは一度言葉を飲み込みかけ、顔を赤らめながらマリアに向かって言い切った。
「そんな傷があってもなくても、私はあなたを愛している!」
「よく言ったわ、ガストン!」
思わずカモミールも声を出し、拳を握りしめていた。
ガストンとマリアはお互いに見つめ合っているが、その他は全員ガストンに目をやっている。
「マリアちゃん、その服はね、ミリーのじゃないの。私とガストンでお店に行って、マリアちゃんのことを考えて選んできたのよ」
「わ、わたしのために……? ガストン先生が、そこまで」
戸惑うマリアの前でガストンが箱を開け、靴を取り出して床に置く。
「春の若草のように可憐で優しいあなたに、よく似合う色だと思いました。
女手ひとつで私を育ててくれた母を病で失い、私の心はあの頃荒れていた。カモミールのことも、無理矢理家から追い出した。私はカモミールに母を取られたような気持ちを何年も抱えていたから」
「黙っていてあげたのに、自分で言っちゃうのね」
「ああ、私はもう隠し事はしたくない。そして自己嫌悪のあまりに沈みきっていた頃、あなたに出会った。父ひとり娘ひとりのあなたの境遇は私と似ていたのに、あなたはその優しさをお父上だけではなく私にも向けてくれた。
凍えきっていた私の心を溶かしたのは、春の日差しのようなあなたの温かい優しさでした」
何度目かわからない求愛を受けるマリアは、またぼろぼろと涙をこぼしていた。タマラはふたりを見守りながら貰い泣きをしている。
「どうですか、カモミールの作った化粧品は。マリアさんに自信を与え、幸せに導くことができる化粧品でしょうか?」
「……素晴らしいです。そっか、そうだったんですね。全部ガストン先生から始まって、カモミールさんもタマラさんもヴァージルさんも、私のためにいろいろしてくださった……。こんな、ずっと俯いてばかりだった私のために」
「マリアさん、もう『こんな』なんて言わないで」
カモミールがマリアを抱きしめると、マリアが細い手でカモミールの腕をきゅっと握ってきた。その手が微かに震えているのを感じる。
「いえ、私は『これだけのこと』にずっとうじうじしていた、情けない人間です。でも、ガストン先生は何度もこんな私に愛を告げてくださった。それだけじゃなくて、傷から目を離せないでいた私の心に自由を与えるために、カモミールさんたちにも働きかけてくださった……。
みなさん、本当にありがとう。目が覚めました。私にとってこの傷は大きいものだったけど、世の中にはそれを気にしない人もいる……。ガストン先生が気にしないというなら、きっと私もいつか気にしないようになれる気がします」
テオまでもが思わず見守る中で、マリアはそっとカモミールの腕を外して自分からガストンに歩み寄った。そして、その胸の中に飛び込んでいく。
「あなたは、私の太陽です。先生は私が心を溶かしたと言ってましたけど、私の氷を溶かしたのもあなたの温かさ。――大好きです。私を、あなたの隣に置いてください」
「はい、喜んで」
見つめ合うふたりを囲んで、その場に立ち会った人間は惜しみなく拍手で祝福を降らせた。
目元に優しい紫色を載せ、頬紅も入れてマリアの顔はとても明るく見える。やはりヴァージルの腕は確かだ。
「もういいですよ、目を開けてください」
マリアの前に鏡を置きながらヴァージルが声を掛ける。
カモミールは歓声を上げたかったが、マリアが自分で驚くのを邪魔したくないと必死に声を堪えた。
「これが……私?」
前髪を上げたままのマリアは、鏡に映った自分の顔を見て目を見開いた。そして、そのままぽろぽろと涙を流し始める。
「傷が、見えない……凄い、凄いです。私がずっと願っていて諦めていたことが、お化粧で叶えられるなんて」
しゃくり上げながら、マリアは何度も声を詰まらせ、カモミールに抱きついてきた。
「カモミールさん! 私、わたし……っ!」
「マリアさん、お化粧してみてよかったでしょう? これで、あなたが『こんな私なんて』って言うことはなくなったんですよ」
わあわあと泣くマリアの背を、カモミールは何度も撫でた。涙で化粧が流れてしまうだろうが、それは直せば良い。
今はマリアが自分の心の傷から解き放たれる方が大事なのだから。
「今までずっと消えなくて、治らなくて、ガストン先生にも相談したけど半分くらい諦めてて……。カモミールさん、あなたに出会えてよかった。あなたに出会ってなかったら、お化粧しようなんて思えなかった」
「ううん、多分だけど、私に出会ってなくても、マリアさんはいずれお化粧と出会ってたんです。――ガストンがクリスティンで化粧品を買っていったって、お店の人から聞いたの。なんでだろうって思ってたら、そのすぐ後にマリアさんと話すガストンを見たんです。
薬で治らないなら、お化粧で隠せばいい。最初にそう思ったのはガストンなんですよ。だから、『なんで私に言わないの』って怒っちゃった。化粧品は私の専門分野なんだから。ガストンなんか前に『化粧品なんて錬金術師の作るものじゃない』とか言ってたくせに、マリアさんのために化粧品を作ろうとしてたの」
「ガストン先生が、私のために化粧品を?」
驚いて体を離したマリアに、カモミールは頷いてみせる。驚きすぎたせいなのか、マリアは泣き止んでいた。
「ねえ、たったこれだけのことで、あなたが長年苦しめられていた傷は消えるんです。
顔に傷が付いたことは、女の子にとってとても辛いことだったというのは想像が付きます。ちょっとの傷でも気になるのに、マリアさんは大きな傷痕と長年過ごしてきた……辛かったでしょうね。
でも、あなたを苦しめ続けた傷は、ガストンにとっては関係なかった。お化粧で隠せるだけの『たったこれだけ』のことだった」
カモミールが話している途中でヴァージルが突然玄関に向かい、ドアを開ける。そして、外に向かって声を掛けた。
「タマラさん、ガストンさん、入ってきてください」
「えっ!?」
「もう来てるの?」
マリアとカモミールは驚きの声を上げた。マリアはガストンが来るとは聞いていなかったので予想外の出来事に驚いているし、カモミールは今までマリアに化粧をしていたヴァージルが外に声を掛けたことに驚いた。
ヴァージルが知っていると言うことは、さっきマリアの着替えの間外に出ていたときにふたりがやってきたのだろうか。
ガストンはきちんとコテを当てた皺のない服を着ていて、確かに立派な装いだった。髪もきちんと撫でつけられている。その横にいるタマラは、変身したマリアを見て胸元で手を組んで飛び跳ねそうな勢いで喜んでいた。
「まー! マリアちゃん、綺麗よ! それにおでこの形が凄くいいじゃない。ヴァージル、今日の髪型は前髪を上げたものにしてあげて」
「うん、わかったよ」
「マリアさん、よく似合ってますよ。その化粧も、服も」
少し恥ずかしそうにしながらも、箱を持ったガストンが工房に入ってくる。
「化粧をしてあなたの価値が何ら変わるわけではないけれど、それであなたが胸を張れるならば、したらいい。カモミールは錬金術師らしいことはろくすっぽやってこなかったが、化粧品を作る腕に関しては母の志を継いでいて本物です。だから……」
「なんでこんな時にうだうだ言ってるの? スパッと言いなさいよ」
タマラがガストンの背中を勢いよく叩いた。それにむせながら、ガストンは一度言葉を飲み込みかけ、顔を赤らめながらマリアに向かって言い切った。
「そんな傷があってもなくても、私はあなたを愛している!」
「よく言ったわ、ガストン!」
思わずカモミールも声を出し、拳を握りしめていた。
ガストンとマリアはお互いに見つめ合っているが、その他は全員ガストンに目をやっている。
「マリアちゃん、その服はね、ミリーのじゃないの。私とガストンでお店に行って、マリアちゃんのことを考えて選んできたのよ」
「わ、わたしのために……? ガストン先生が、そこまで」
戸惑うマリアの前でガストンが箱を開け、靴を取り出して床に置く。
「春の若草のように可憐で優しいあなたに、よく似合う色だと思いました。
女手ひとつで私を育ててくれた母を病で失い、私の心はあの頃荒れていた。カモミールのことも、無理矢理家から追い出した。私はカモミールに母を取られたような気持ちを何年も抱えていたから」
「黙っていてあげたのに、自分で言っちゃうのね」
「ああ、私はもう隠し事はしたくない。そして自己嫌悪のあまりに沈みきっていた頃、あなたに出会った。父ひとり娘ひとりのあなたの境遇は私と似ていたのに、あなたはその優しさをお父上だけではなく私にも向けてくれた。
凍えきっていた私の心を溶かしたのは、春の日差しのようなあなたの温かい優しさでした」
何度目かわからない求愛を受けるマリアは、またぼろぼろと涙をこぼしていた。タマラはふたりを見守りながら貰い泣きをしている。
「どうですか、カモミールの作った化粧品は。マリアさんに自信を与え、幸せに導くことができる化粧品でしょうか?」
「……素晴らしいです。そっか、そうだったんですね。全部ガストン先生から始まって、カモミールさんもタマラさんもヴァージルさんも、私のためにいろいろしてくださった……。こんな、ずっと俯いてばかりだった私のために」
「マリアさん、もう『こんな』なんて言わないで」
カモミールがマリアを抱きしめると、マリアが細い手でカモミールの腕をきゅっと握ってきた。その手が微かに震えているのを感じる。
「いえ、私は『これだけのこと』にずっとうじうじしていた、情けない人間です。でも、ガストン先生は何度もこんな私に愛を告げてくださった。それだけじゃなくて、傷から目を離せないでいた私の心に自由を与えるために、カモミールさんたちにも働きかけてくださった……。
みなさん、本当にありがとう。目が覚めました。私にとってこの傷は大きいものだったけど、世の中にはそれを気にしない人もいる……。ガストン先生が気にしないというなら、きっと私もいつか気にしないようになれる気がします」
テオまでもが思わず見守る中で、マリアはそっとカモミールの腕を外して自分からガストンに歩み寄った。そして、その胸の中に飛び込んでいく。
「あなたは、私の太陽です。先生は私が心を溶かしたと言ってましたけど、私の氷を溶かしたのもあなたの温かさ。――大好きです。私を、あなたの隣に置いてください」
「はい、喜んで」
見つめ合うふたりを囲んで、その場に立ち会った人間は惜しみなく拍手で祝福を降らせた。
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