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10 あいつも暴走、こいつも暴走(本人も暴走)
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紐が取れてしまったために、髪がほどけて広がってしまった。これからの掃除の邪魔になるのでもう一度編み直そうとカモミールが紐を手にすると、ヴァージルに「そのまま持ってて」と指示される。
何事かと思ったら、カモミールの後ろに立ったヴァージルは、ちゃっちゃと手際よくカモミールの髪を編み込んでくれたのだ。
自分ではできない編み込みに驚いていると、ヴァージルは更に2本の編み込みを襟足でまとめ、1本に束ね直してから残りの髪を合流地点に僅かにある隙間にくるくると収めていく。横に置かれた鏡でそれを見ながら、カモミールは思わず唸った。
「……すっご」
すっきりと顔周りが邪魔にならない編み込みでありながら、子供っぽさのないアップスタイルにもなっている。最後にどこからか取り出したピンで毛先を留めたヴァージルは、ポケットから取り出した白いリボンを結んでカモミールの髪に飾った。
「いつもそんなもの持ち歩いてるの!?」
「ううん、これは偶然。昨日の午前中にお客さんがくれたお菓子に付いてた。ポケットに入れてたのを思い出して」
「ああ、そう……」
何故か浮き立っていた気持ちが急にしぼんだ気がした。ヴァージルは人気の店員であるのだから、そりゃあ客からプレゼントをもらうこともあるだろう。そう、わかってはいるのだが。
――いや、これは手品の種を明かされた類いのがっくりだ。カモミールは自分の中にあるもやりとしたものを分析してそう結論づけた。
「ありがとう、本当に手際が良くて驚いちゃった」
「高い化粧品をお勧めするときにね、その人に合う髪型にちょっと弄ってあげると売れ行きが良くなるんだ。ミリーの髪を編んだのは初めてだったけどね。また機会があったら結わせてね」
「化粧品は買いませんよ?」
少しおどけて言ってみせると、鏡の中のヴァージルがにこりと笑った。
テオは始終興味深そうにヴァージルの手元を見つめていた。最後には拍手までしている。
名付け問題が一段落して、三人は椅子に座り直した。さてと、と指を組んでカモミールはテオに向き直る。
「それでさ、テオは錬金釜の精霊で、その錬金釜はこの工房の付属品。しかも名付けをしたのは私。それはいいよね?」
「ああ、間違っちゃいねえな」
「じゃあ、私はテオのご主人様ってことだよね」
「はぁー!?」
カモミールの発言にテオは叫び、ヴァージルはカモミールの後ろで盛大に吹き出した。
「あ、ご主人様と呼べとか言わないから大丈夫」
ひとりカモミールは平然としていて、自分がおかしなことを言ったとは欠片すらも思っていなかった。むしろテオとヴァージルの驚き方が不本意ですらある。
「テオって、ちょっと前にその姿になったばっかりなんでしょう? 錬金術で何かやろうとしたって言ってたけど、まずここには材料が何もないじゃない。お金なんて持ってないだろうし、だとしたら私が用意した材料を使うしかないよね?」
「……そうだな」
お金なんて持ってないという指摘をされて、テオははっとしていた。その後ろでヴァージルは少し楽しそうに目尻を下げる。
「行くところもないんでしょう? 錬金釜本体だってここにあるんだし、人間の姿だけ得ても、実際に何かをするための基盤があるわけじゃないし。――そして、ここは私の持ち家なので」
「ちくしょおおお! ご主人様と呼べばいいんだろうー!」
「別に呼ばなくていいって言ってるでしょ! 人の話を最後まで聞きなさいよ! だいたいあんたの心の中のご主人様はフレーメなんでしょ? 私にもそのくらいわかるもん!」
膝をついて顔を覆ったテオの頭頂に、すこんとカモミールは手刀を入れた。唇をとがらせたテオが怪訝そうに見上げてくる。
「ここにいるのは全然構わないの。むしろ私の手伝いをしてよ。背が高い人がひとりいると何かと便利だし、食費がかかったりはしないんでしょ?」
「多分……な。姿も消せるくらいだし、飲み食いは必要だとは思えねえ」
「うん、ならいいわ。私もここに住むけど――」
「ミリー、まさかここに住むのかい!? テオと一緒に!?」
突然顔色を変えてヴァージルが割り込んできた。テオを突き飛ばし、カモミールの肩に手を置いて震えている。むしろその形相にカモミールの方が驚いた。
「住むよ? だって、他に部屋を借りるようなお金はないし」
「今日会ったばかりの男と一緒に!?」
「テオは精霊でしょ? 外見が男なだけじゃないの? 精霊って性別がないって昔聞いた気がするんだけど」
「そうだそうだー。俺はそういう意味では安全だぞ」
「ミリーとテオがよくても僕が無理! ミリーが知らない男と一緒に住むなんて無理中の無理だよ!」
「ああ……過保護が出た……」
普段はニコニコとしているヴァージルの真顔が怖い。カモミールは思わずこめかみを押さえた。
知らない男に格下げされたテオも不憫だが、暴走したヴァージルの過保護も頭が痛いのだ。
「だいたい、この狭い工房のどこで寝るつもりなの?」
ガクガクと肩を揺すられ、呻きながらカモミールは天井を指さした。「天井?」と訝しげにカモミールの指の先をヴァージルが見上げる。
「そこの隅っこにはしごがあるでしょ。その真上の天井、開くようになってるのわかる?」
「あれ、本当だ……ミリー、いつの間にこんな物に気づいたんだい?」
「いつの間にも何も、商業ギルドで説明されたじゃない。ここは屋根裏部屋があるの。このくらいの広さがあればベッドを置いて寝られるなーってわかってたから、即ここを買ったのよ」
「じゃあ僕もここに住むよ!」
「それはさすがに無理っていうか、そっちの方が問題じゃない!?」
ヴァージルの口から飛び出したまさかの提案にカモミールが焦っていると、カモミールを解放した彼はさっさとはしごを上がって屋根裏部屋に顔を突っ込んだ。ヴァージルには不本意ながらカモミールの言ったことが正解らしく、む~、という不機嫌そうな声が聞こえてくる。
「ここに住むのかい? 本気で?」
不満という文字を顔に貼り付けたヴァージルが戻ってくるのと入れ替わりに、カモミールははしごを上がってみた。少しわくわくしながら覗き込んだ屋根裏部屋は、屋根の傾斜で狭くなっている分一階よりも一回り小さく、部屋の真ん中の一番屋根が高い場所でもカモミールが立てないくらいの天井の低さだ。
とはいえ、あまり多くはない私物を置いてベッドを置いて、乾燥が必要な一部の資材を置くのにはなんとかなりそうだ。
「掃除しないといけないけど、『私ひとり』ならここに住めるわよ。ベッドはね、運び込めないから大きな袋に干し草を詰めて簡易ベッドにして、それにシーツを掛ければ十分。実家にいた頃馬小屋でよくやってたんだから」
「そりゃ、ミリーは農場育ちだから……もう、仕方ないなあ。タマラさんの家からミリーの荷物取ってくるよ。テオは掃除を手伝ってあげて!」
言うが早いが、ヴァージルは早足で工房から出て行った。その後ろ姿を見送って、はしごの上でカモミールはくすりと笑う。
「……なんだかんだでヴァージルってば私に甘いんだよ。結局私のやろうとすること、本気で駄目って止めたことないの。今回のことも――ああ、テオには話しておくね」
一度はしごから下り、カモミールはテオに椅子を勧めながらその向かいに座る。
テオが長い足を持て余しながら座ったのを見て、行儀悪く作業台に肘をついてカモミールは物憂げな顔で話し始めた。
何事かと思ったら、カモミールの後ろに立ったヴァージルは、ちゃっちゃと手際よくカモミールの髪を編み込んでくれたのだ。
自分ではできない編み込みに驚いていると、ヴァージルは更に2本の編み込みを襟足でまとめ、1本に束ね直してから残りの髪を合流地点に僅かにある隙間にくるくると収めていく。横に置かれた鏡でそれを見ながら、カモミールは思わず唸った。
「……すっご」
すっきりと顔周りが邪魔にならない編み込みでありながら、子供っぽさのないアップスタイルにもなっている。最後にどこからか取り出したピンで毛先を留めたヴァージルは、ポケットから取り出した白いリボンを結んでカモミールの髪に飾った。
「いつもそんなもの持ち歩いてるの!?」
「ううん、これは偶然。昨日の午前中にお客さんがくれたお菓子に付いてた。ポケットに入れてたのを思い出して」
「ああ、そう……」
何故か浮き立っていた気持ちが急にしぼんだ気がした。ヴァージルは人気の店員であるのだから、そりゃあ客からプレゼントをもらうこともあるだろう。そう、わかってはいるのだが。
――いや、これは手品の種を明かされた類いのがっくりだ。カモミールは自分の中にあるもやりとしたものを分析してそう結論づけた。
「ありがとう、本当に手際が良くて驚いちゃった」
「高い化粧品をお勧めするときにね、その人に合う髪型にちょっと弄ってあげると売れ行きが良くなるんだ。ミリーの髪を編んだのは初めてだったけどね。また機会があったら結わせてね」
「化粧品は買いませんよ?」
少しおどけて言ってみせると、鏡の中のヴァージルがにこりと笑った。
テオは始終興味深そうにヴァージルの手元を見つめていた。最後には拍手までしている。
名付け問題が一段落して、三人は椅子に座り直した。さてと、と指を組んでカモミールはテオに向き直る。
「それでさ、テオは錬金釜の精霊で、その錬金釜はこの工房の付属品。しかも名付けをしたのは私。それはいいよね?」
「ああ、間違っちゃいねえな」
「じゃあ、私はテオのご主人様ってことだよね」
「はぁー!?」
カモミールの発言にテオは叫び、ヴァージルはカモミールの後ろで盛大に吹き出した。
「あ、ご主人様と呼べとか言わないから大丈夫」
ひとりカモミールは平然としていて、自分がおかしなことを言ったとは欠片すらも思っていなかった。むしろテオとヴァージルの驚き方が不本意ですらある。
「テオって、ちょっと前にその姿になったばっかりなんでしょう? 錬金術で何かやろうとしたって言ってたけど、まずここには材料が何もないじゃない。お金なんて持ってないだろうし、だとしたら私が用意した材料を使うしかないよね?」
「……そうだな」
お金なんて持ってないという指摘をされて、テオははっとしていた。その後ろでヴァージルは少し楽しそうに目尻を下げる。
「行くところもないんでしょう? 錬金釜本体だってここにあるんだし、人間の姿だけ得ても、実際に何かをするための基盤があるわけじゃないし。――そして、ここは私の持ち家なので」
「ちくしょおおお! ご主人様と呼べばいいんだろうー!」
「別に呼ばなくていいって言ってるでしょ! 人の話を最後まで聞きなさいよ! だいたいあんたの心の中のご主人様はフレーメなんでしょ? 私にもそのくらいわかるもん!」
膝をついて顔を覆ったテオの頭頂に、すこんとカモミールは手刀を入れた。唇をとがらせたテオが怪訝そうに見上げてくる。
「ここにいるのは全然構わないの。むしろ私の手伝いをしてよ。背が高い人がひとりいると何かと便利だし、食費がかかったりはしないんでしょ?」
「多分……な。姿も消せるくらいだし、飲み食いは必要だとは思えねえ」
「うん、ならいいわ。私もここに住むけど――」
「ミリー、まさかここに住むのかい!? テオと一緒に!?」
突然顔色を変えてヴァージルが割り込んできた。テオを突き飛ばし、カモミールの肩に手を置いて震えている。むしろその形相にカモミールの方が驚いた。
「住むよ? だって、他に部屋を借りるようなお金はないし」
「今日会ったばかりの男と一緒に!?」
「テオは精霊でしょ? 外見が男なだけじゃないの? 精霊って性別がないって昔聞いた気がするんだけど」
「そうだそうだー。俺はそういう意味では安全だぞ」
「ミリーとテオがよくても僕が無理! ミリーが知らない男と一緒に住むなんて無理中の無理だよ!」
「ああ……過保護が出た……」
普段はニコニコとしているヴァージルの真顔が怖い。カモミールは思わずこめかみを押さえた。
知らない男に格下げされたテオも不憫だが、暴走したヴァージルの過保護も頭が痛いのだ。
「だいたい、この狭い工房のどこで寝るつもりなの?」
ガクガクと肩を揺すられ、呻きながらカモミールは天井を指さした。「天井?」と訝しげにカモミールの指の先をヴァージルが見上げる。
「そこの隅っこにはしごがあるでしょ。その真上の天井、開くようになってるのわかる?」
「あれ、本当だ……ミリー、いつの間にこんな物に気づいたんだい?」
「いつの間にも何も、商業ギルドで説明されたじゃない。ここは屋根裏部屋があるの。このくらいの広さがあればベッドを置いて寝られるなーってわかってたから、即ここを買ったのよ」
「じゃあ僕もここに住むよ!」
「それはさすがに無理っていうか、そっちの方が問題じゃない!?」
ヴァージルの口から飛び出したまさかの提案にカモミールが焦っていると、カモミールを解放した彼はさっさとはしごを上がって屋根裏部屋に顔を突っ込んだ。ヴァージルには不本意ながらカモミールの言ったことが正解らしく、む~、という不機嫌そうな声が聞こえてくる。
「ここに住むのかい? 本気で?」
不満という文字を顔に貼り付けたヴァージルが戻ってくるのと入れ替わりに、カモミールははしごを上がってみた。少しわくわくしながら覗き込んだ屋根裏部屋は、屋根の傾斜で狭くなっている分一階よりも一回り小さく、部屋の真ん中の一番屋根が高い場所でもカモミールが立てないくらいの天井の低さだ。
とはいえ、あまり多くはない私物を置いてベッドを置いて、乾燥が必要な一部の資材を置くのにはなんとかなりそうだ。
「掃除しないといけないけど、『私ひとり』ならここに住めるわよ。ベッドはね、運び込めないから大きな袋に干し草を詰めて簡易ベッドにして、それにシーツを掛ければ十分。実家にいた頃馬小屋でよくやってたんだから」
「そりゃ、ミリーは農場育ちだから……もう、仕方ないなあ。タマラさんの家からミリーの荷物取ってくるよ。テオは掃除を手伝ってあげて!」
言うが早いが、ヴァージルは早足で工房から出て行った。その後ろ姿を見送って、はしごの上でカモミールはくすりと笑う。
「……なんだかんだでヴァージルってば私に甘いんだよ。結局私のやろうとすること、本気で駄目って止めたことないの。今回のことも――ああ、テオには話しておくね」
一度はしごから下り、カモミールはテオに椅子を勧めながらその向かいに座る。
テオが長い足を持て余しながら座ったのを見て、行儀悪く作業台に肘をついてカモミールは物憂げな顔で話し始めた。
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