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第四章 永久機関・オートマタ
第四十一話 帝国遊撃師団ゾルベック Ⅱ
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彼等が乗車準備を始める二時間程前。
今後の事について話し合いを詰めるべく再びレイ達を交えて海上商業組合及び蒸気機関技師団が会議室に居た。プリムラ救出の案を話し合って居る時にレイはふと気になる事を口にする。
「そう言えば気になってたんだけど、現帝国で危険視されてるのはフレデリカ・バークだけなんですか?」
「どういう意味だね剣聖」
不意に発言してきたレイに目線を送るガイ。彼等が一ヵ月前に出会った一人の帝国兵について話し始めた。
「忘れていたんですが、僕達は一度グラブと名乗る帝国兵と出会ってます。当時はメッセンジャーとして僕達の師へ言伝を残して去っていきました。その時フレデリカ・バークの名前も一緒に出たんです」
「グラブ――ゾルベックか」
ガイの表情が強張った、本当に一瞬だけ表情に出した後冷静を保とうとしたがレイは見逃さなかった。そしてゆっくりと言葉を選びながら質問をする。
「――分かりました、脅威はもう一つある。そういう事ですね?」
「君達には死神がダース単位で憑いていると考えても良いだろうな。しかし奴らも動いてるとは知らなかった、てっきり東大陸を抑えるので手一杯だと思って居たんだがな。半年前だ――」
席を立って後ろにある棚から一つの資料を取り出すと彼等の前に置いた、海上商業組合が独自に作成した手配書を模した資料だった。
「フレデリカ・バークの実働部隊で直接的に指令を出せる遊撃旅団だ、主な指令は最恐から降りてくるらしく半年前まで東大陸でケルヴィン領主と小競り合いをしていたと情報を受けていた。だがそんな奴らがこっちに出向いてきたという事は確実に君達にターゲットが移っていると考えていいだろう」
彼等は資料を見ながらグラブの顔を確認した、それは間違いなくあの日メッセンジャーとして彼等の前に現れた男の顔だった。そして残り二枚に目を移した時ギズーの顔が強張った。
「――兄貴っ」
「兄貴って、マイク・ガンガゾンか? これが……」
一枚の資料から目を離せないギズー、視線の先にある紙をアデルが手に取り内容に目を通した。一通り読んだ所で背筋が凍る感覚が彼を襲う。
「狂ってやがる、何だこれ」
「今更だなアデル、前々から言ってただろ……これ位で狂ってるなんてそんな生易しい話だ」
「でもお前、これ」
アデルが指さした部分にギズー以外の視線が集まる、同時に目に飛び込んできた文章に一同が驚いた。
「何だよコレ、全部お前の兄貴一人の仕業かよ。コレが本当なら――」
咄嗟に声を上げたのがガズルだった。
マイクだけ過去に関わった事件と犯罪行為、暗殺した者のリストがずらりと並んでいる。思わず息を呑みたくなるほどの人数で、その中には過去の四剣帝の名前すらあった。序列筆頭クラスは居ないにせよ時期英雄と呼ばれる程の達人の名前が並んでいた。
「コレが本当なら、俺達でも勝てるか分かんねぇだろ!」
机に勢いよく資料を叩きつけた。
普段取り乱すことの少ないガズルだっただけにレイやギズー、普段から一緒に居るアデル迄もが虚を突かれたようだった。
「――皆落ち着いて、今更取り乱してもどうにもならない。この資料を基にもう一度作戦を練るんだ」
一度深呼吸を入れてから資料をもう一度手に取るレイが静かに呟いた。
そう、彼等は止まる事が出来ない。だからこそどんな小さな物でも情報として仕入れソレにあった作戦を組み立てるしか道は無かった。それは彼等が一番よく知っていた。
「確かにこのリストには僕も知ってる名前は幾つもある、当時の僕達じゃ手も足も出ない達人ばっかりだけど今はそうじゃない。半年前の戦いを思い出して」
レイの言う通り彼等もまた成長している。幾重にも困難を乗り越えてきた彼等だからこそ勝機は僅かだけどあるかも知れない。そう他のメンバーには聞こえた。
「悪い取り乱した。小さな事でもどんなことでも情報は集めようって約束だったな。最後の一人は――」
「ダル・ホンビード、十年前まで西大陸を拠点に活動していた賞金稼ぎ。帝国にその腕を買われ入国、二〇六部隊所属後に西大陸で戦火を上げる。後にフレデリカ・バーク直属の遊撃旅団結成時に引き抜かれ現在に至るか。やっぱりこいつも相当やべぇぞレイ」
ギズーからシフトパーソルの指南を受けていたレイとアデルはもう一度資料を見直した。最恐の元集結している戦力と考えれば苦戦は必須、どんなに小さなことでも拾い上げ頭の中に叩き込む必要があった。
「だからこそ油断しちゃいけないんだ、何処で襲ってくるか分からないしどんな戦力なのかも分からない。海上商業組合の情報網でも詳しくは分かってないんだ、出会ったらこっちの全力を瞬時にぶつけて撃破するのが好ましいと思ってる」
「フレデリカ・バークに遊撃旅団ゾルベックか、本当に俺達には死神がダース単位で憑いてるんだろうな。だがよ、おやっさんは今どこで何してんだ?」
「僕が知りたいよ、先生の師匠と一緒に出て行ったきり何も情報が無いんだ。フレデリカ・バークは先生に任せて僕達はゾルベックの撃破が一番現実的だと思うけど、マイク・ガンガゾンはフレデリカ・バーク並に脅威だと思ってる」
一カ月半前にカルナック家で別れた後一切情報が無い両名、海上商業組合でも情報は何も得られていなかった。
グラブの言う通りフレデリカ・バークの狙いは間違いなくカルナックだろう。しかしエレヴァファル・アグレメントとの戦闘で右手を失い神速の攻撃が失われた今劣勢に立たされているのは間違いなくカルナックである。
長い人類史の中でも剣術と法術にこれ程長けた人間はカルナックただ一人、だがそれは双方合わせての強さであり法術だけを見ればフレデリカ・バークには一歩及ばない。純魔族であるシュガー・リリックも一緒ではあるが――。
「全盛期の剣老院と互角に渡り合ったって言う程の実力を持つフレデリカ・バーク、例の師匠ってやらが一緒なんだ負けるなんてことは万が一にもあり得ねぇだろ。そんな事よりテメェらはシフトパーソルの整備でもしておけ。いざって時に撃てなかったら話にもならねぇ。出発は明朝だ」
出発まで時間はまだある、彼等が今出来るのは現状の情報処理と合わせてこの先のミッションの内容把握。そして不慣れなシフトパーソルの整備と多岐にわたった。
レイ、アデル、ミト、ミラの瞬間攻撃力チームとガズル、ギズー、ファリックの遠距離攻撃チーム。
本命は蒸気機関でカルバリアントを経由しジグレッドにある帝国西支部へ。別働は海上商業組合が保有する自動二輪型移動装置を使って海岸線を北上、半日遅れでカルバリアントへと到着する予定になる。
「今夜最終的な作戦会議をしよう、プリムラの救出を含めて念を入れて調整をするんだ。失敗は出来ない」
「何言ってんだレイ、失敗したらそれこそ最後だ。今夜は長くなりそうだな全くよ」
引き締める様にレイが言うと、同時にアデルがカバーするようにそう言った。
彼等は良く分かっていた、自分達が現在どんな状況に置かれているかを。
彼等は良く理解していた、コレから何が起きて何をするのかを。
彼等は覚悟を決めていた、もしかしたらこの七人の内何人か犠牲が出るかもしれないと。
でもそれは、最悪の事態を想定した場合に限る。しかし大体その最悪の事態と言うのは限りなく起きうることで安直に考えてはいけない物だと言う事を先の戦いで理解しているつもりだった。そう、つもりだった。
今後の事について話し合いを詰めるべく再びレイ達を交えて海上商業組合及び蒸気機関技師団が会議室に居た。プリムラ救出の案を話し合って居る時にレイはふと気になる事を口にする。
「そう言えば気になってたんだけど、現帝国で危険視されてるのはフレデリカ・バークだけなんですか?」
「どういう意味だね剣聖」
不意に発言してきたレイに目線を送るガイ。彼等が一ヵ月前に出会った一人の帝国兵について話し始めた。
「忘れていたんですが、僕達は一度グラブと名乗る帝国兵と出会ってます。当時はメッセンジャーとして僕達の師へ言伝を残して去っていきました。その時フレデリカ・バークの名前も一緒に出たんです」
「グラブ――ゾルベックか」
ガイの表情が強張った、本当に一瞬だけ表情に出した後冷静を保とうとしたがレイは見逃さなかった。そしてゆっくりと言葉を選びながら質問をする。
「――分かりました、脅威はもう一つある。そういう事ですね?」
「君達には死神がダース単位で憑いていると考えても良いだろうな。しかし奴らも動いてるとは知らなかった、てっきり東大陸を抑えるので手一杯だと思って居たんだがな。半年前だ――」
席を立って後ろにある棚から一つの資料を取り出すと彼等の前に置いた、海上商業組合が独自に作成した手配書を模した資料だった。
「フレデリカ・バークの実働部隊で直接的に指令を出せる遊撃旅団だ、主な指令は最恐から降りてくるらしく半年前まで東大陸でケルヴィン領主と小競り合いをしていたと情報を受けていた。だがそんな奴らがこっちに出向いてきたという事は確実に君達にターゲットが移っていると考えていいだろう」
彼等は資料を見ながらグラブの顔を確認した、それは間違いなくあの日メッセンジャーとして彼等の前に現れた男の顔だった。そして残り二枚に目を移した時ギズーの顔が強張った。
「――兄貴っ」
「兄貴って、マイク・ガンガゾンか? これが……」
一枚の資料から目を離せないギズー、視線の先にある紙をアデルが手に取り内容に目を通した。一通り読んだ所で背筋が凍る感覚が彼を襲う。
「狂ってやがる、何だこれ」
「今更だなアデル、前々から言ってただろ……これ位で狂ってるなんてそんな生易しい話だ」
「でもお前、これ」
アデルが指さした部分にギズー以外の視線が集まる、同時に目に飛び込んできた文章に一同が驚いた。
「何だよコレ、全部お前の兄貴一人の仕業かよ。コレが本当なら――」
咄嗟に声を上げたのがガズルだった。
マイクだけ過去に関わった事件と犯罪行為、暗殺した者のリストがずらりと並んでいる。思わず息を呑みたくなるほどの人数で、その中には過去の四剣帝の名前すらあった。序列筆頭クラスは居ないにせよ時期英雄と呼ばれる程の達人の名前が並んでいた。
「コレが本当なら、俺達でも勝てるか分かんねぇだろ!」
机に勢いよく資料を叩きつけた。
普段取り乱すことの少ないガズルだっただけにレイやギズー、普段から一緒に居るアデル迄もが虚を突かれたようだった。
「――皆落ち着いて、今更取り乱してもどうにもならない。この資料を基にもう一度作戦を練るんだ」
一度深呼吸を入れてから資料をもう一度手に取るレイが静かに呟いた。
そう、彼等は止まる事が出来ない。だからこそどんな小さな物でも情報として仕入れソレにあった作戦を組み立てるしか道は無かった。それは彼等が一番よく知っていた。
「確かにこのリストには僕も知ってる名前は幾つもある、当時の僕達じゃ手も足も出ない達人ばっかりだけど今はそうじゃない。半年前の戦いを思い出して」
レイの言う通り彼等もまた成長している。幾重にも困難を乗り越えてきた彼等だからこそ勝機は僅かだけどあるかも知れない。そう他のメンバーには聞こえた。
「悪い取り乱した。小さな事でもどんなことでも情報は集めようって約束だったな。最後の一人は――」
「ダル・ホンビード、十年前まで西大陸を拠点に活動していた賞金稼ぎ。帝国にその腕を買われ入国、二〇六部隊所属後に西大陸で戦火を上げる。後にフレデリカ・バーク直属の遊撃旅団結成時に引き抜かれ現在に至るか。やっぱりこいつも相当やべぇぞレイ」
ギズーからシフトパーソルの指南を受けていたレイとアデルはもう一度資料を見直した。最恐の元集結している戦力と考えれば苦戦は必須、どんなに小さなことでも拾い上げ頭の中に叩き込む必要があった。
「だからこそ油断しちゃいけないんだ、何処で襲ってくるか分からないしどんな戦力なのかも分からない。海上商業組合の情報網でも詳しくは分かってないんだ、出会ったらこっちの全力を瞬時にぶつけて撃破するのが好ましいと思ってる」
「フレデリカ・バークに遊撃旅団ゾルベックか、本当に俺達には死神がダース単位で憑いてるんだろうな。だがよ、おやっさんは今どこで何してんだ?」
「僕が知りたいよ、先生の師匠と一緒に出て行ったきり何も情報が無いんだ。フレデリカ・バークは先生に任せて僕達はゾルベックの撃破が一番現実的だと思うけど、マイク・ガンガゾンはフレデリカ・バーク並に脅威だと思ってる」
一カ月半前にカルナック家で別れた後一切情報が無い両名、海上商業組合でも情報は何も得られていなかった。
グラブの言う通りフレデリカ・バークの狙いは間違いなくカルナックだろう。しかしエレヴァファル・アグレメントとの戦闘で右手を失い神速の攻撃が失われた今劣勢に立たされているのは間違いなくカルナックである。
長い人類史の中でも剣術と法術にこれ程長けた人間はカルナックただ一人、だがそれは双方合わせての強さであり法術だけを見ればフレデリカ・バークには一歩及ばない。純魔族であるシュガー・リリックも一緒ではあるが――。
「全盛期の剣老院と互角に渡り合ったって言う程の実力を持つフレデリカ・バーク、例の師匠ってやらが一緒なんだ負けるなんてことは万が一にもあり得ねぇだろ。そんな事よりテメェらはシフトパーソルの整備でもしておけ。いざって時に撃てなかったら話にもならねぇ。出発は明朝だ」
出発まで時間はまだある、彼等が今出来るのは現状の情報処理と合わせてこの先のミッションの内容把握。そして不慣れなシフトパーソルの整備と多岐にわたった。
レイ、アデル、ミト、ミラの瞬間攻撃力チームとガズル、ギズー、ファリックの遠距離攻撃チーム。
本命は蒸気機関でカルバリアントを経由しジグレッドにある帝国西支部へ。別働は海上商業組合が保有する自動二輪型移動装置を使って海岸線を北上、半日遅れでカルバリアントへと到着する予定になる。
「今夜最終的な作戦会議をしよう、プリムラの救出を含めて念を入れて調整をするんだ。失敗は出来ない」
「何言ってんだレイ、失敗したらそれこそ最後だ。今夜は長くなりそうだな全くよ」
引き締める様にレイが言うと、同時にアデルがカバーするようにそう言った。
彼等は良く分かっていた、自分達が現在どんな状況に置かれているかを。
彼等は良く理解していた、コレから何が起きて何をするのかを。
彼等は覚悟を決めていた、もしかしたらこの七人の内何人か犠牲が出るかもしれないと。
でもそれは、最悪の事態を想定した場合に限る。しかし大体その最悪の事態と言うのは限りなく起きうることで安直に考えてはいけない物だと言う事を先の戦いで理解しているつもりだった。そう、つもりだった。
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