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第二章 神苑の瑠璃 後編
第二十四話 メルリス・ミリアレンストは語る。 Ⅲ
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「メル!」
振り向いてこちらに走ってきたレイの姿を見たメルもそこでようやく異変に気付いた。後ろを振り向くとすぐ目の前にまで氷の刃が迫っていた。右手に握る霊剣でその氷を破壊しようにもその時間は残されていないと理解する。そして。
「っ!」
此方に走ってくるレイの体庇う様にメルは両手腕を横に広げてレイの壁になった、いくつもの氷の刃がメルの体を貫いている。腹部、両足と両腕、手の平、そして心臓。メルは知っていた、彼女が避ければ氷の刃は確実にレイを襲うと。破壊することも出来ない距離にまで迫った氷に対して残されている選択肢は素早く飛ぶか、もしくはレイの盾になるかどちらかしか残されていなかった。
「メル……メル?」
突き刺さった氷は轟音を立てて崩壊した、それと同時にメルの体も支えがなくなり前のめりに倒れてくる。それをレイが両腕で抱きしめる。アデル達がその異変に気付いたのはレイが叫んだ直後だった。彼等にもどうすることも出来ない距離であった。
「れ、レイ君……ケガ……無い――?」
「あ……あぁ……あぁぁぁ――」
言葉にならなかった、無残な姿になったメルの体を抱きしめつつ膝が折れ曲がる。二人は抱き合ったまま両膝を付いてその場に崩れた。
「レイ!」
アデル達がレイの前に立ち塞がる。彼らの前には息絶えたはずのシトラの首なしの死体が崖から這い上がって立っている。不気味な光景を彼らは見た、生きているはずのないその体は確かに地面に立っている。フラフラしながら一歩、また一歩こちらへとゆっくり歩みを始める。
「何だよ……てめぇ一体何なんだよ!」
アデルが叫んだ、その声に反応するかのようにシトラの体は歩みを止めた。すると彼女の体は突如として膨張する、一気に膨れ上がると体が破裂する。異常すぎる出来事に彼らは全員言葉を失った。
「アハハハハ、油断したわ。この時代に『カルバレイシス』の残党が居るだなんて驚きよ」
破裂したシトラの中から人の形をした生き物が出てきた、女性だ。しかし人間ではない。額から伸びる二本の角、長い耳、いずれもこの惑星に存在する生き物ではないと直ぐに分かった。この時アデルは感じていた、この生き物から発せられる感じた事の無いエレメントを。真っ黒で醜い、そして禍々しいまでのエレメントをアデルは感じ取った。
「何だよこの生き物、見た事ねぇぞ」
アデルが恐怖のあまり呟く。
「俺だって知らねぇよこんなの」
ガズルもまた見た事の無い生物に恐怖している。
「この星の生き物ならほぼ全部頭の中に入ってるが、俺も見るのは初めてだ」
ギズーもまた、この得体の知れない生物に恐怖する。首を跳ね飛ばしても死なないその不死とも思える存在、戸惑いを隠せない三人の後ろでレイは必死にメルへ回復の法術を掛けつ続ける。しかし不思議なことに体にできた無数の致命傷に匹敵するその怪我は治癒される事が無い。
「レイ、俺達が何とかする。お前はメルリスの治癒に専念しろ!」
ギズーはそういうと腰のポーチから幻聖石を一つ取り出した。具現化するといつか使ったガトリングパーソルへと姿を変える。すかさずトリガーを引くと銃口から無数の弾丸が発射された。それを皮切りにアデルとガズルが謎の生物へと飛び掛かる。
「メル……メル!?」
ぐったりとしたまま何もしゃべらないメルにレイは焦る、回復法術をいくら施しても傷口は塞がらず血が流れ続ける。ゆっくりと彼女の体が冷えていくのが両腕に伝わってくる。
「ごめん……なさ……い」
此処でやっと彼女の声が聞こえた、小さなその声はまるで虫の息のようだった。メルが右手を伸ばしてレイの顔をゆっくりと撫でる。
「ドジ……しちゃっ……た」
「喋るな、大丈夫だから喋らないで!」
焦るレイの表情をみてメルがニッコリと笑った、だがその目からは涙があふれているのが分かる。それを見たレイもまた涙する。
「わたし……レイ君に……いっぱい嘘……付いてた」
「良いんだ、だから喋らないで!」
血は止まらずに流れ続ける、笑顔だったその表情も次第に青ざめていくのが見て取れる。それを見てますますレイが焦る、
「畜生、何で止まらないんだ! なんで!」
最大限までエーテルを放出させて治癒を行うが効果が全く見られなかった、通常であればここまでの術式を使えば細胞まで活性化されて皮膚が再生されてもおかしくない状態だった。しかし現実は全く持って異なっている。
「ごめんね……ごめんな……さい――」
そこでメルの言葉は途切れ、レイの頬に当てていた右手がだらりと崩れた。
「……メル? メル!?」
瞬間悟った、メルリスが魂はこの世を去ったことを。それまで微かに感じていたメルのエーテルが体からゆっくりと抜け出ていくのをレイは感じ取った。ゆらゆらと宙に漂いそして、レイの体内へと吸い込まれて消えた。
「こざかしい、人間如きが!」
謎の生物の前に氷の壁が出現する。弾丸は全てソレにぶつかり貫通する事無く埋まっていく、飛び出したアデルはヤミガラスを具現化させて抜刀する、しかしその氷の壁はヤミガラスの切れ味をもってしても歯が立たなかった。それでも幾度となく刃を叩きこみ続ける。同時にガズルも重力球を作り出し、それを右手で殴ってドリル状へと姿を変えて突き刺す。しかしどれもこれも全く持って歯が立たなかった。
「チキショウ! なんて固さだ!」
アデルが叫びながら一度壁を蹴って距離を取った。ヤミガラスを鞘に戻すとそのままエーテルを集中させる。
「炎帝剣聖結界!」
再び足元から炎が噴き出して髪の毛が真っ赤に染まる。そして勢いよく飛び出した。
「喰らえ! 我流――」
壁のすぐ目の前で勢いよく抜刀する。抜刀の瞬間に生じる摩擦熱を法術で増大させヤミガラスに炎を宿す。その刃から放たれる一撃からは炎が噴き出し氷に襲い掛かる。一つ、また二つと斬撃を放つとそれは大きな炎となってアデルの目の前に現れる。それを無数の斬撃で切り飛ばす。
「炎帝乱舞」
炎の斬撃は全て氷の壁へと衝突した。巨大な水蒸気を発生させながら次第に氷が溶け始めた。これなら行けると確信したアデルはもう一度同じ攻撃を仕掛けようとするが彼のエーテルが持たなかった。この短時間で三度も炎帝剣聖結界を発動させればあの膨大な量を消費する剣聖結界だ、いくら貯蓄量が多いと言われてもそこを付いてしまう。ましてやコントロールが苦手なアデルにとっては一度に放出される量がレイの三倍以上にも膨れ上がっていた。
「惜しかったわねぇアデル君」
溶けた氷はその場で再生を始めた。三人はそれを見て絶望する。次の瞬間、アデルとガズルは強烈な冷風によって吹き飛ばされる。それぞれがレイのすぐ近くへと落下する。
「アデル! ガズル!」
吹き飛ばされて戻ってくるのを目視したギズーだったが彼もまたその冷風によって吹き飛ばされてしまう。成す術がなかった。人の強さを超えたその力、まるでカルナックを相手にしているかのような感覚にさえ思える。
「ちっきしょう……っ!」
アデルが動けなくなった体を無理にでも起こそうとしてヤミガラスを杖代わりにする。しかし体内のエーテルを殆ど使い切ったアデルは立てることも無く、その場に倒れる。そこへゆっくりと近づいてくる謎の生物、それをにらみつけてアデルが再び吠えた。
振り向いてこちらに走ってきたレイの姿を見たメルもそこでようやく異変に気付いた。後ろを振り向くとすぐ目の前にまで氷の刃が迫っていた。右手に握る霊剣でその氷を破壊しようにもその時間は残されていないと理解する。そして。
「っ!」
此方に走ってくるレイの体庇う様にメルは両手腕を横に広げてレイの壁になった、いくつもの氷の刃がメルの体を貫いている。腹部、両足と両腕、手の平、そして心臓。メルは知っていた、彼女が避ければ氷の刃は確実にレイを襲うと。破壊することも出来ない距離にまで迫った氷に対して残されている選択肢は素早く飛ぶか、もしくはレイの盾になるかどちらかしか残されていなかった。
「メル……メル?」
突き刺さった氷は轟音を立てて崩壊した、それと同時にメルの体も支えがなくなり前のめりに倒れてくる。それをレイが両腕で抱きしめる。アデル達がその異変に気付いたのはレイが叫んだ直後だった。彼等にもどうすることも出来ない距離であった。
「れ、レイ君……ケガ……無い――?」
「あ……あぁ……あぁぁぁ――」
言葉にならなかった、無残な姿になったメルの体を抱きしめつつ膝が折れ曲がる。二人は抱き合ったまま両膝を付いてその場に崩れた。
「レイ!」
アデル達がレイの前に立ち塞がる。彼らの前には息絶えたはずのシトラの首なしの死体が崖から這い上がって立っている。不気味な光景を彼らは見た、生きているはずのないその体は確かに地面に立っている。フラフラしながら一歩、また一歩こちらへとゆっくり歩みを始める。
「何だよ……てめぇ一体何なんだよ!」
アデルが叫んだ、その声に反応するかのようにシトラの体は歩みを止めた。すると彼女の体は突如として膨張する、一気に膨れ上がると体が破裂する。異常すぎる出来事に彼らは全員言葉を失った。
「アハハハハ、油断したわ。この時代に『カルバレイシス』の残党が居るだなんて驚きよ」
破裂したシトラの中から人の形をした生き物が出てきた、女性だ。しかし人間ではない。額から伸びる二本の角、長い耳、いずれもこの惑星に存在する生き物ではないと直ぐに分かった。この時アデルは感じていた、この生き物から発せられる感じた事の無いエレメントを。真っ黒で醜い、そして禍々しいまでのエレメントをアデルは感じ取った。
「何だよこの生き物、見た事ねぇぞ」
アデルが恐怖のあまり呟く。
「俺だって知らねぇよこんなの」
ガズルもまた見た事の無い生物に恐怖している。
「この星の生き物ならほぼ全部頭の中に入ってるが、俺も見るのは初めてだ」
ギズーもまた、この得体の知れない生物に恐怖する。首を跳ね飛ばしても死なないその不死とも思える存在、戸惑いを隠せない三人の後ろでレイは必死にメルへ回復の法術を掛けつ続ける。しかし不思議なことに体にできた無数の致命傷に匹敵するその怪我は治癒される事が無い。
「レイ、俺達が何とかする。お前はメルリスの治癒に専念しろ!」
ギズーはそういうと腰のポーチから幻聖石を一つ取り出した。具現化するといつか使ったガトリングパーソルへと姿を変える。すかさずトリガーを引くと銃口から無数の弾丸が発射された。それを皮切りにアデルとガズルが謎の生物へと飛び掛かる。
「メル……メル!?」
ぐったりとしたまま何もしゃべらないメルにレイは焦る、回復法術をいくら施しても傷口は塞がらず血が流れ続ける。ゆっくりと彼女の体が冷えていくのが両腕に伝わってくる。
「ごめん……なさ……い」
此処でやっと彼女の声が聞こえた、小さなその声はまるで虫の息のようだった。メルが右手を伸ばしてレイの顔をゆっくりと撫でる。
「ドジ……しちゃっ……た」
「喋るな、大丈夫だから喋らないで!」
焦るレイの表情をみてメルがニッコリと笑った、だがその目からは涙があふれているのが分かる。それを見たレイもまた涙する。
「わたし……レイ君に……いっぱい嘘……付いてた」
「良いんだ、だから喋らないで!」
血は止まらずに流れ続ける、笑顔だったその表情も次第に青ざめていくのが見て取れる。それを見てますますレイが焦る、
「畜生、何で止まらないんだ! なんで!」
最大限までエーテルを放出させて治癒を行うが効果が全く見られなかった、通常であればここまでの術式を使えば細胞まで活性化されて皮膚が再生されてもおかしくない状態だった。しかし現実は全く持って異なっている。
「ごめんね……ごめんな……さい――」
そこでメルの言葉は途切れ、レイの頬に当てていた右手がだらりと崩れた。
「……メル? メル!?」
瞬間悟った、メルリスが魂はこの世を去ったことを。それまで微かに感じていたメルのエーテルが体からゆっくりと抜け出ていくのをレイは感じ取った。ゆらゆらと宙に漂いそして、レイの体内へと吸い込まれて消えた。
「こざかしい、人間如きが!」
謎の生物の前に氷の壁が出現する。弾丸は全てソレにぶつかり貫通する事無く埋まっていく、飛び出したアデルはヤミガラスを具現化させて抜刀する、しかしその氷の壁はヤミガラスの切れ味をもってしても歯が立たなかった。それでも幾度となく刃を叩きこみ続ける。同時にガズルも重力球を作り出し、それを右手で殴ってドリル状へと姿を変えて突き刺す。しかしどれもこれも全く持って歯が立たなかった。
「チキショウ! なんて固さだ!」
アデルが叫びながら一度壁を蹴って距離を取った。ヤミガラスを鞘に戻すとそのままエーテルを集中させる。
「炎帝剣聖結界!」
再び足元から炎が噴き出して髪の毛が真っ赤に染まる。そして勢いよく飛び出した。
「喰らえ! 我流――」
壁のすぐ目の前で勢いよく抜刀する。抜刀の瞬間に生じる摩擦熱を法術で増大させヤミガラスに炎を宿す。その刃から放たれる一撃からは炎が噴き出し氷に襲い掛かる。一つ、また二つと斬撃を放つとそれは大きな炎となってアデルの目の前に現れる。それを無数の斬撃で切り飛ばす。
「炎帝乱舞」
炎の斬撃は全て氷の壁へと衝突した。巨大な水蒸気を発生させながら次第に氷が溶け始めた。これなら行けると確信したアデルはもう一度同じ攻撃を仕掛けようとするが彼のエーテルが持たなかった。この短時間で三度も炎帝剣聖結界を発動させればあの膨大な量を消費する剣聖結界だ、いくら貯蓄量が多いと言われてもそこを付いてしまう。ましてやコントロールが苦手なアデルにとっては一度に放出される量がレイの三倍以上にも膨れ上がっていた。
「惜しかったわねぇアデル君」
溶けた氷はその場で再生を始めた。三人はそれを見て絶望する。次の瞬間、アデルとガズルは強烈な冷風によって吹き飛ばされる。それぞれがレイのすぐ近くへと落下する。
「アデル! ガズル!」
吹き飛ばされて戻ってくるのを目視したギズーだったが彼もまたその冷風によって吹き飛ばされてしまう。成す術がなかった。人の強さを超えたその力、まるでカルナックを相手にしているかのような感覚にさえ思える。
「ちっきしょう……っ!」
アデルが動けなくなった体を無理にでも起こそうとしてヤミガラスを杖代わりにする。しかし体内のエーテルを殆ど使い切ったアデルは立てることも無く、その場に倒れる。そこへゆっくりと近づいてくる謎の生物、それをにらみつけてアデルが再び吠えた。
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