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第一章 少年達の冒険
第七話 希望の光とギズー・ガンガゾン Ⅱ
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やれやれ、たかが二人のガキに何手間取ってるんだよ」
二人は声がした方向に身体を向ける、そこには自分たちと同じぐらいの少年が立っていた、青いバンダナに黒い髪の毛、青いジャケットを羽織って居る。右手にはシフトパーソル、左腰の鞘にはロングソードがぶら下げている。
「そろそろ、俺の出番だろ」
ギズーだった、庭から爆発音を聞きつけ久々に退屈には成らない戦いになると思い城の内部に入ってきたのだ。
「ギズーか」
「あん? 俺の名前知ってんのか?」
ギズーは首をかしげながらシフトパーソルを前に突き出す、アデルとガズルも臨戦態勢に入った。
「待て! 俺達はお前とやり合うつもりはない!」
「うるせぇよ」
ギズーは直ぐさまトリガーを引いた、乾いた銃声音が三発鳴り響いく。アデルとガズルはその場から素早く飛び弾丸を回避する。
「ガズル、ギズーは俺が何とか説得するからお前はケルヴィン領主だ!」
「任せな!」
高く跳躍していたガズルはゆっくりと放物線を描きながら二階の手すりに足を掛け、そこからまた大きく飛んだ。一気に最上階の方へと繋がる階段へと足をかける。
「させるか!」
ギズーはガズルの方向へとシフトパーソルを向けたが、銃口が火を噴く前に自分の手から弾かれた。
「っ痛!」
「話に聞いていたとおりの性格だな、その上シフトパーソルと剣の腕も確かだ。確かに面白れぇ」
「何をさっきからぶつぶつと言ってやがる!」
ギズーは右手を庇いながらアデルから離れた、そして睨む。
「何が目的だ!」
「俺達の目的はお前の奪還、だけど俺は少しお前に興味がある」
「あぁ?」
ギズーが睨む中、アデルは帽子を深くかぶりなおすと口元だけがニヤリと笑う。
「俺と遊ばない?」
「畜生!」
ガズルが大声で、しかも泣きそうな顔で廊下を走っていた。後ろから大きな銃を持った大男が走り寄ってきている。
「アデルの奴、ぜってぇ楽な方を選びやがったな!」
重い銃声音が後方で鳴った、ガズルはその音に反応して身体をのけ反る。ガズルの身体の数ミリ横を大きな弾丸が通り抜けていくが見えた。
「し、死ぬ!」
二発目が鳴った。ガズルは今度こそ避けられないと急に身体を反って右手に重力波を作った。
「落ちろ!」
重力波は大きな弾丸を包み込んだ、だが衝撃を和らげる事ぐらいが関の山だった。弾丸は重力波ごとガズルを吹き飛ばした。
「だぁぁぁぁ!」
ガズルが壁に思いっ切り激突する。完全に泣きっ面の顔をあげて両手に重力波を作り出して起きあがった。
「アデルの……」
またもや大きな銃声音が鳴った刹那ガズルが両手を自分の前方に突き出して腰を深く落とした。
「馬鹿野郎!」
叫びと同時に弾丸はガズルが構える重力波に包み込まれた、今度は両手の重力波で受け止めた為ピタリと弾丸は止まった、その重力波を地面にぶつけ床を粉砕した所で空に浮いている弾丸を左拳で思いっ切り殴った。
「重力反射壁!」
殴られた弾丸は発射される時より数段のスピードで弾かれた、その弾丸は拳銃の発射口にはまって大きな爆発を起こした。大男はその爆発で息絶えた。
「畜生、本気で怖かったんだからな!」
「勿論、条件付きだ。俺が勝ったら用件を話す。そしてお前を連れ戻す」
「もしも、俺が勝ったら?」
「無理やり連れて帰る!」
「条件になってねぇだろ!」
ギズーは左手で剣を抜き逆手のままアデルへと突っ込んできた、アデルは両手の剣を鞘にしまって一つ幻聖石を取り出す。
「余裕かましてんじゃねぇ!」
「悪いが、俺も切羽詰まってるもんでね。本気でいかせてもらう!」
幻聖石が光を放った瞬間振り下ろされたギズーの剣を何か鋼のようなモノで受け止め、ガキンと刃がぶつかる音がした。
「何!?」
「カルナック流抜刀術!」
一度刀を左手に持つ鞘に納める、納刀された刀を再度右手で勢い良く引き抜き斬撃を飛ばす。一直線に飛ばされた斬撃はギズーの左手に握られているロングソードを弾いた。
「お前、カルナックの者か!」
「聞いてるぜ、弟子にしてもらえなかったらしいじゃねぇか。あの人はそう易々と自分の技を教える人じゃないんでね、俺とあいつだけは事情の事柄から教わったんだ! テメェみたいにただ強くなりたいだけじゃ教えてはくれねぇんだよ!」
「な、何でそのことを!」
「頭の良いお前ならわかんだろ!」
アデルが刀を右手に構えて再びギズーの方へと攻撃を仕掛ける、横一閃。だがギズーもその年にしてはずば抜けた戦闘能力でアデルの斬撃をかわす。弾かれたロングソードを拾い今度は飛んでくる斬撃を自身の剣で弾き捌く。
「ふざけるな、そのことを知ってるのはカルナックとアリス姉さんとレイだけだ! それ以外のあそこに居た人間は居ない!」
「確かにその時に俺はそこには居なかったさ、二年も前におやっさんの家を出たんだからな! テメェの事を探してる馬鹿な奴が教えてくれたんだよ!」
「テメェ! レイの事を悪く言うな!」
「だったら、俺達と一緒にきやがれ!」
「だから何でそうなるんだって言ってんだよ!」
二人の会話中、幾度となく剣と剣がぶつかる音が城内を幾度と無く響き渡った。そのたびに火花が散ってまぶしい閃光が放たれる。アデルは涼しい顔をしてどんどんと剣を振り回しながら正確にギズーを追いつめていく。
「レイが危ない、死に掛けてるんだ。医者はお前にしか治せないと言っていた」
「な!?」
激しい戦闘が静かに終わった、最後にアデルがギズーの剣をはねとばし、その剣がヒュルヒュルと音を立てて地面に突き刺さった。アデルはニヤリと笑顔を作って刃をむき出しにしている剣を鞘に収めて幻聖石へと姿を戻させた。
「何言ってんだよ、お前」
「そのままの意味だ、お前の力が必要だ」
その場で棒立ちする。突然のことで何を言われてるか頭の中で整理が追い付かない。それでも目の前の男が何を言ってるのか、その真剣な表情に表れている。
「レイに何があった!」
突然何かがはじけたように怒鳴るギズー、だがアデルはもの凄い形相で睨まれているにもかかわらず眉一つ動かさず動じなかった。
「言え! レイに何があったんだ!」
「瀕死の状態だ、酷い凍傷だ。そしてお前にはもう一人助けて貰う奴が居る、そいつも頼みたい」
「そいつの病状は?」
「よく解らん、医者を待機させているからそいつに聞け」
周りが少しずつざわめき始めた、その中央でアデルとギズーが立っている。アデルは笑みを浮かべながら、ギズーは戸惑いながら。だが次第にギズーの顔に少しずつだが笑顔が出てきた。
「……あいつは何処にいる?」
「ギ、ギズー様! まさかケルヴィン様を裏切るおつもりですか!?」
「裏切るだ? 笑わせるな、俺は「邪魔していた」だけだ、何時でも出て行く準備は出来ていた。そのきっかけが無かっただけに過ぎない」
兵士達が全員一歩前に歩み出る、そしてそれぞれ武器を手に持つ。
「ケルヴィン様よりご命令が有りまして、ギズー様をこの城から一歩も外に出すなという事です。申し訳ありませんが私どもと一緒にお部屋にお戻り頂きます!」
「わりぃが急用ができた、テメェらに俺を止められるとも思えねぇがやってみるか?」
じりじりと兵隊達がギズーとの間を詰めていく、ギズーはにやつきながら右手のホルダーから銃を取り出す。
「お覚悟を!」
そして一人の兵隊が飛び出した、大柄の巨大な斧を持った兵隊だ。スピードはそれほど早くはないが巨大な斧の破壊力は抜群だった。振りかぶられた斧は城のタイルを粉々に破壊するほどの威力だ。だがギズーが避ける前にその刃は止まった。
「何やってんだお前!」
アデルが両手の剣で重たい斧を受け止めた。
「俺達だろ? 一人の問題にすんなボケ」
振り返ってギズーに笑顔で言った、そしてすぐに目の前の大男の方を向いて睨み付ける。次の瞬間斧が地面に落ちる、アデルはふわりとその斧の柄の部分に乗った。
「甘く見ると死ぬぜ筋肉ダルマ!」
また笑ってグルブエレスを逆手に持ち替えて斧の柄をたたっ斬った。音もなく切れた柄は地面にゴトンと音を立てて落ちる。
「そら次だっ!」
大きく後ろに振りかぶられたツインシグナルが横一線に筋を残す。それと同時に大男が二つにずれた。
それを見たギズーが目の前の光景に唖然とする。ほとんど音もなく進められた殺人に目を奪われていた。自分にもこんな戦い方が出来れば、そんな風に考え出した。
「ひぃぃ!」
アデルはそのまま剣を構えた状態で兵隊達の群れに突っ込んだ、次々に悲鳴と何かが崩れ落ちる音や落ちる音、そして銃声が聞こえる。
「すげぇ」
ギズーはその場に暫く放心状態で居た、だがじりじりと後ろの方から数人の足音に気付いたギズーは身体の位置を動かさずに後ろの兵隊達を撃ち殺した。
「久々に血が騒ぎ出しやがった、いつかあいつも俺が殺してやりてぇ」
二人は声がした方向に身体を向ける、そこには自分たちと同じぐらいの少年が立っていた、青いバンダナに黒い髪の毛、青いジャケットを羽織って居る。右手にはシフトパーソル、左腰の鞘にはロングソードがぶら下げている。
「そろそろ、俺の出番だろ」
ギズーだった、庭から爆発音を聞きつけ久々に退屈には成らない戦いになると思い城の内部に入ってきたのだ。
「ギズーか」
「あん? 俺の名前知ってんのか?」
ギズーは首をかしげながらシフトパーソルを前に突き出す、アデルとガズルも臨戦態勢に入った。
「待て! 俺達はお前とやり合うつもりはない!」
「うるせぇよ」
ギズーは直ぐさまトリガーを引いた、乾いた銃声音が三発鳴り響いく。アデルとガズルはその場から素早く飛び弾丸を回避する。
「ガズル、ギズーは俺が何とか説得するからお前はケルヴィン領主だ!」
「任せな!」
高く跳躍していたガズルはゆっくりと放物線を描きながら二階の手すりに足を掛け、そこからまた大きく飛んだ。一気に最上階の方へと繋がる階段へと足をかける。
「させるか!」
ギズーはガズルの方向へとシフトパーソルを向けたが、銃口が火を噴く前に自分の手から弾かれた。
「っ痛!」
「話に聞いていたとおりの性格だな、その上シフトパーソルと剣の腕も確かだ。確かに面白れぇ」
「何をさっきからぶつぶつと言ってやがる!」
ギズーは右手を庇いながらアデルから離れた、そして睨む。
「何が目的だ!」
「俺達の目的はお前の奪還、だけど俺は少しお前に興味がある」
「あぁ?」
ギズーが睨む中、アデルは帽子を深くかぶりなおすと口元だけがニヤリと笑う。
「俺と遊ばない?」
「畜生!」
ガズルが大声で、しかも泣きそうな顔で廊下を走っていた。後ろから大きな銃を持った大男が走り寄ってきている。
「アデルの奴、ぜってぇ楽な方を選びやがったな!」
重い銃声音が後方で鳴った、ガズルはその音に反応して身体をのけ反る。ガズルの身体の数ミリ横を大きな弾丸が通り抜けていくが見えた。
「し、死ぬ!」
二発目が鳴った。ガズルは今度こそ避けられないと急に身体を反って右手に重力波を作った。
「落ちろ!」
重力波は大きな弾丸を包み込んだ、だが衝撃を和らげる事ぐらいが関の山だった。弾丸は重力波ごとガズルを吹き飛ばした。
「だぁぁぁぁ!」
ガズルが壁に思いっ切り激突する。完全に泣きっ面の顔をあげて両手に重力波を作り出して起きあがった。
「アデルの……」
またもや大きな銃声音が鳴った刹那ガズルが両手を自分の前方に突き出して腰を深く落とした。
「馬鹿野郎!」
叫びと同時に弾丸はガズルが構える重力波に包み込まれた、今度は両手の重力波で受け止めた為ピタリと弾丸は止まった、その重力波を地面にぶつけ床を粉砕した所で空に浮いている弾丸を左拳で思いっ切り殴った。
「重力反射壁!」
殴られた弾丸は発射される時より数段のスピードで弾かれた、その弾丸は拳銃の発射口にはまって大きな爆発を起こした。大男はその爆発で息絶えた。
「畜生、本気で怖かったんだからな!」
「勿論、条件付きだ。俺が勝ったら用件を話す。そしてお前を連れ戻す」
「もしも、俺が勝ったら?」
「無理やり連れて帰る!」
「条件になってねぇだろ!」
ギズーは左手で剣を抜き逆手のままアデルへと突っ込んできた、アデルは両手の剣を鞘にしまって一つ幻聖石を取り出す。
「余裕かましてんじゃねぇ!」
「悪いが、俺も切羽詰まってるもんでね。本気でいかせてもらう!」
幻聖石が光を放った瞬間振り下ろされたギズーの剣を何か鋼のようなモノで受け止め、ガキンと刃がぶつかる音がした。
「何!?」
「カルナック流抜刀術!」
一度刀を左手に持つ鞘に納める、納刀された刀を再度右手で勢い良く引き抜き斬撃を飛ばす。一直線に飛ばされた斬撃はギズーの左手に握られているロングソードを弾いた。
「お前、カルナックの者か!」
「聞いてるぜ、弟子にしてもらえなかったらしいじゃねぇか。あの人はそう易々と自分の技を教える人じゃないんでね、俺とあいつだけは事情の事柄から教わったんだ! テメェみたいにただ強くなりたいだけじゃ教えてはくれねぇんだよ!」
「な、何でそのことを!」
「頭の良いお前ならわかんだろ!」
アデルが刀を右手に構えて再びギズーの方へと攻撃を仕掛ける、横一閃。だがギズーもその年にしてはずば抜けた戦闘能力でアデルの斬撃をかわす。弾かれたロングソードを拾い今度は飛んでくる斬撃を自身の剣で弾き捌く。
「ふざけるな、そのことを知ってるのはカルナックとアリス姉さんとレイだけだ! それ以外のあそこに居た人間は居ない!」
「確かにその時に俺はそこには居なかったさ、二年も前におやっさんの家を出たんだからな! テメェの事を探してる馬鹿な奴が教えてくれたんだよ!」
「テメェ! レイの事を悪く言うな!」
「だったら、俺達と一緒にきやがれ!」
「だから何でそうなるんだって言ってんだよ!」
二人の会話中、幾度となく剣と剣がぶつかる音が城内を幾度と無く響き渡った。そのたびに火花が散ってまぶしい閃光が放たれる。アデルは涼しい顔をしてどんどんと剣を振り回しながら正確にギズーを追いつめていく。
「レイが危ない、死に掛けてるんだ。医者はお前にしか治せないと言っていた」
「な!?」
激しい戦闘が静かに終わった、最後にアデルがギズーの剣をはねとばし、その剣がヒュルヒュルと音を立てて地面に突き刺さった。アデルはニヤリと笑顔を作って刃をむき出しにしている剣を鞘に収めて幻聖石へと姿を戻させた。
「何言ってんだよ、お前」
「そのままの意味だ、お前の力が必要だ」
その場で棒立ちする。突然のことで何を言われてるか頭の中で整理が追い付かない。それでも目の前の男が何を言ってるのか、その真剣な表情に表れている。
「レイに何があった!」
突然何かがはじけたように怒鳴るギズー、だがアデルはもの凄い形相で睨まれているにもかかわらず眉一つ動かさず動じなかった。
「言え! レイに何があったんだ!」
「瀕死の状態だ、酷い凍傷だ。そしてお前にはもう一人助けて貰う奴が居る、そいつも頼みたい」
「そいつの病状は?」
「よく解らん、医者を待機させているからそいつに聞け」
周りが少しずつざわめき始めた、その中央でアデルとギズーが立っている。アデルは笑みを浮かべながら、ギズーは戸惑いながら。だが次第にギズーの顔に少しずつだが笑顔が出てきた。
「……あいつは何処にいる?」
「ギ、ギズー様! まさかケルヴィン様を裏切るおつもりですか!?」
「裏切るだ? 笑わせるな、俺は「邪魔していた」だけだ、何時でも出て行く準備は出来ていた。そのきっかけが無かっただけに過ぎない」
兵士達が全員一歩前に歩み出る、そしてそれぞれ武器を手に持つ。
「ケルヴィン様よりご命令が有りまして、ギズー様をこの城から一歩も外に出すなという事です。申し訳ありませんが私どもと一緒にお部屋にお戻り頂きます!」
「わりぃが急用ができた、テメェらに俺を止められるとも思えねぇがやってみるか?」
じりじりと兵隊達がギズーとの間を詰めていく、ギズーはにやつきながら右手のホルダーから銃を取り出す。
「お覚悟を!」
そして一人の兵隊が飛び出した、大柄の巨大な斧を持った兵隊だ。スピードはそれほど早くはないが巨大な斧の破壊力は抜群だった。振りかぶられた斧は城のタイルを粉々に破壊するほどの威力だ。だがギズーが避ける前にその刃は止まった。
「何やってんだお前!」
アデルが両手の剣で重たい斧を受け止めた。
「俺達だろ? 一人の問題にすんなボケ」
振り返ってギズーに笑顔で言った、そしてすぐに目の前の大男の方を向いて睨み付ける。次の瞬間斧が地面に落ちる、アデルはふわりとその斧の柄の部分に乗った。
「甘く見ると死ぬぜ筋肉ダルマ!」
また笑ってグルブエレスを逆手に持ち替えて斧の柄をたたっ斬った。音もなく切れた柄は地面にゴトンと音を立てて落ちる。
「そら次だっ!」
大きく後ろに振りかぶられたツインシグナルが横一線に筋を残す。それと同時に大男が二つにずれた。
それを見たギズーが目の前の光景に唖然とする。ほとんど音もなく進められた殺人に目を奪われていた。自分にもこんな戦い方が出来れば、そんな風に考え出した。
「ひぃぃ!」
アデルはそのまま剣を構えた状態で兵隊達の群れに突っ込んだ、次々に悲鳴と何かが崩れ落ちる音や落ちる音、そして銃声が聞こえる。
「すげぇ」
ギズーはその場に暫く放心状態で居た、だがじりじりと後ろの方から数人の足音に気付いたギズーは身体の位置を動かさずに後ろの兵隊達を撃ち殺した。
「久々に血が騒ぎ出しやがった、いつかあいつも俺が殺してやりてぇ」
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