4 / 14
まさかの
しおりを挟む「失礼します」
上履きを脱いで、
音楽室に入る。
「10分か…」
確か私は30分まで昼食をとってと言ったはず。
お弁当を持って、
颯季たちのところへ向かった。
「あ、おかえりー」
「ただいま。
あれ、音は?」
「あぁ、亜実に呼び出されてた。」
亜実って言うのは、
音と同じボーンパートの深川 亜実のこと。
どうしたんだろ。
とりあえず、おにぎりを頬張る。
あっ、わかめだ。
個人的にわかめと肉味噌が好き。
「あっ、凜桜、私、学指揮になったわ」
そう言った颯季。
「え、部長じゃないの?」
そう奏が言った。
まぁ、そう思うよね。
「あ、お帰り、音。」
「ただいま。」
颯爽と戻ってきた音。
「亜実、どうしたの?」
「別に。
告られただけ。」
そうさらっと言う音。
「え」
私達は声を揃えて言う。
「何、その反応。
別に珍しいことでも無いと思うけど。」
自分で言うな。
そんな言葉が私達3人の頭の中で
今まさにシンクロしたことだろう。
「あんたがモテてることは知ってるけど、
まさか同じパートの子までとは思わなかった…」
「いや、俺これ、3回目。」
「あ、3回目なの。」
恋バナをしてると、あっという間に30分前。
私はおにぎりを口に突っ込んで、
ごくりと飲み込んだ。
音楽室を出て、手洗い場へ。
うがいをして、ハンカチを出したところだった。
「あの、音楽室ってここ?」
どこかで聞いたことの
あるような声が聞こえた。
振り返ると、
『え』
2人して声が揃う。
そう、、
その子は、、
朝の男の子だった…
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
坊主頭の絆:学校を変えた一歩【シリーズ】
S.H.L
青春
高校生のあかりとユイは、学校を襲う謎の病に立ち向かうため、伝説に基づく古い儀式に従い、坊主頭になる決断をします。この一見小さな行動は、学校全体に大きな影響を与え、生徒や教職員の間で新しい絆と理解を生み出します。
物語は、あかりとユイが学校の秘密を解き明かし、新しい伝統を築く過程を追いながら、彼女たちの内面の成長と変革の旅を描きます。彼女たちの行動は、生徒たちにインスピレーションを与え、更には教師にも影響を及ぼし、伝統的な教育コミュニティに新たな風を吹き込みます。
夏の決意
S.H.L
青春
主人公の遥(はるか)は高校3年生の女子バスケットボール部のキャプテン。部員たちとともに全国大会出場を目指して練習に励んでいたが、ある日、突然のアクシデントによりチームは崩壊の危機に瀕する。そんな中、遥は自らの決意を示すため、坊主頭になることを決意する。この決意はチームを再び一つにまとめるきっかけとなり、仲間たちとの絆を深め、成長していく青春ストーリー。
9人の吹奏楽部〜東日本吹奏楽コンクールへの道〜
華鈴
青春
茨城県のとある小さなの中学校の花倉中学校にある吹奏楽部。
この吹奏楽部の部員は9人のみで県大会止まりしかしそんな吹奏楽部は今年ある目標を決めた。
それは"東日本吹奏楽コンクール"出場と"東日本吹奏楽コンクールで金賞"…
映写機の回らない日 北浦結衣VS新型ウイルス感染症
シネラマ
青春
世界中に広がる新型ウイルス感染症を前に、映画館で働く北浦結衣はどう立ち向かったのか。ある戦いの記録。
作者より:この短編小説は、二〇二〇年三月一八日から一九日の二日間をかけて書いた一話完結の短編『私には要も急もある 羽田涼子VS新型ウイルス感染症』に登場するサブキャラクターの結衣を主人公にしたものです。三月一九日前後と、いまでは世の中の状況は異なっています。いまの状況を見据えて、今度は連載短編として、私が感じたことを物語りに投影し、少しずつ書いていきたいと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる