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事件 1

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「………先輩、これから話すことは、いえ、ここであったことは最初から最後まで他言無用でお願いいたします。」

「あぁ、分かった。というか、そのことを言ったら俺の首がいとも簡単にバシャーって飛ぶよね?」

「そうですわね。」

 私は微笑みを浮かべて大きく頷きました。先輩は息を呑んで震えていますが、だって事実ですもの。ニックの持つ発作についても、私とニックの身に起きた8年前の事件のことも、箝口令が敷かれているほどの大事おおごとです。

「あれは8年前の雪の降る日のことでした。」

「シャーリー、…………」

 ニックが私を止めるために服の裾をぎゅっと握ってツンと引っ張ってきます。
 私はそんな彼に向かって首を小さく振りました。

「………先輩はニックのもう1つの発作を目の当たりにしている。彼にはあの事件を知る権利があるわ。」

「いや、普通に怖いし知りたくないんですけど…………。」

 先輩の言葉をはっきりさっぱりと無視した私は、8年前の辛い事件に思いを馳せて僅かに震える身体を抱いてぽつりぽつりと話し始めました。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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感想 20

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