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92 わたしとジェフは選ぶ

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「レティーは何がしたい?」
「………UNOかな。」
「じゃあこれにしよう。」

 5種類あるカラフルなUNOの中から、ジェフは可愛いハートがモチーフのUNOを取って先程避けたトランプと同じ場所に避けた。ジェフがとったUNOはわたしの1番のお気に入りのUNOだ。フレイアさまが、わたしが5歳の時に遠出でお出かけした際にお土産でくださったもので、当時のわたしの好みをこれでもかというくらいにぐっと掴んだ特注の品だ。

「う~ん、何か足りない。」
「………人生ゲームはどうかな?」
「お、いいね~!!これはどうかな?」
「うん、………いいと思う。」

 人生ゲームは7つあるが、ジェフは1番過激なゲームを選んでいた。結構信じられないくらいに過激で、爆笑ものの楽しい品物だ。一方で、気心の知れた仲の人間としかしてはいけないという裏ルールすらある、個人情報にがっつり足を突っ込む危険なゲームだ。罰ゲームが過激なゲームはとっても楽しいが、罰ゲームを引いた時のダメージ大きい。

 ガチャ、

「やりたいゲームは決まった?」

 こくん、わたしとジェフは同時に満面の笑みで頷いた。

「「決まったよ。」」
「そう、何からするの?」

 わたしはジェフに視線を向けた、そしてお互いにこくんと頷いた。

「「神経衰弱!!」」

 フレイアさまは仮面越しににっこりと笑った。深い緑色のワンピースがふわりと揺れる。真っ白なガウンを羽織っただけの格好をしているのはわたしだけなようだ。ジェフも今日ばかりは水色の上下パジャマを着用している。

「じゃあ、私とジェフで並べておくから、レティーは着替えてらっしゃい。」
「………、そうするわ。」

 わたしが少し恥ずかしく思っていることに真っ先に気がついたフレイアさまがわたしに着替えてくるように言ってくれたので、わたしはご好意に甘えることにした。

 ささっと自室に戻って着替えることにしよう。

 わたしは意気揚々と次のゲームたる神経衰弱に思いを馳せながら、真っ白なレースがたっぷりあしらわれた寝巻き用のワンピースに着替えた。ふわりと鈴蘭の香が舞った。クローゼットの芳香がここまで効いているということに驚きながら、わたしは扉を開いてフレイアさまとジェフが待つお部屋に歩みを進めようとして、ぴたりと歩みを止めた。

「………どう、して………………?」

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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