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22 可愛いって言われたい!!
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マリンソフィアがまたもや溜め息をこぼすと、店員さんは爆笑し始めた。
「ぶふっ、ふふふっ、あはははははっ!」
数分間笑い転げ続けていただろうか、長い時間が経ったあと、おもむろに顔を上げた店員さんは、ぽんとアルフレッドの肩を叩いた。
ーーーズキッ、
左胸に痛みが走り、マリンソフィアは顔を顰めた。
「お兄さん、お客さまは絶対にお兄さんの恋心に気づいていませんよ」
「………そんなもの嫌と言うほど知っている………………」
こそこそお話しした2人の会話に首を傾げると、マリンソフィアはじっと店員さんに知的なサファイアの瞳を向ける。
「えっと、………とりあえず、次のメイクに移りますね。次のメイクは頬やくちびるです。頰やくちびるは可愛らしさを一番出しやすいパーツです。より愛されフェイスをつくるために、浮きにくくくすみにくいピンクをチョイスして、ほんのり血色感を出すことがベストです!!」
力説した店員さんの言葉に、マリンソフィアはじっと店員さんの方を見つめる。可愛いと言う言葉は、マリンソフィアは向けられたことがない。いつも『綺麗なお嬢さんですね』や『美しいお姫さまだ。賢い子になるだろうね』と言われて、決して『可愛い』とは言われない。
「かわいく、なれるの?」
「? どうしたんです?いきなりやる気になって」
キョトンとした店員さんは、次の瞬間不思議そうに首を傾げた。
マリンソフィアは、自分の失態を悟って顔を赤くしながらあからさまな弁明を始める。だって、自分が1回だけでいいから『可愛い』と言われたいという単純明快な気持ちで、化粧に力が入るだなんて子供らしすぎる。特に間抜けなアルフレッドに『可愛い』と言われたいだなんて、死んでも口にしたくない。本当に、絶対に知られてはいけない。
「い、いいえ!?や、やる気になんてなっていないわ!!今までの16年間の人生で1回も『可愛い』って言われたことがないからって、お化粧で可愛くなったら、ちゃんと女の子らしくみんなに『可愛い』って言われるんじゃないかって、期待とかしてるんじゃないんだからね!?特に、アルフレッドに言われたいだなんて、絶対に思ってないんだからね!?」
「あ、はい、つまり、お客さまはアルフレッドさまと言う人に『可愛い』って言われたいんですね」
「ち、違うって言ってるでしょー!?」
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「ぶふっ、ふふふっ、あはははははっ!」
数分間笑い転げ続けていただろうか、長い時間が経ったあと、おもむろに顔を上げた店員さんは、ぽんとアルフレッドの肩を叩いた。
ーーーズキッ、
左胸に痛みが走り、マリンソフィアは顔を顰めた。
「お兄さん、お客さまは絶対にお兄さんの恋心に気づいていませんよ」
「………そんなもの嫌と言うほど知っている………………」
こそこそお話しした2人の会話に首を傾げると、マリンソフィアはじっと店員さんに知的なサファイアの瞳を向ける。
「えっと、………とりあえず、次のメイクに移りますね。次のメイクは頬やくちびるです。頰やくちびるは可愛らしさを一番出しやすいパーツです。より愛されフェイスをつくるために、浮きにくくくすみにくいピンクをチョイスして、ほんのり血色感を出すことがベストです!!」
力説した店員さんの言葉に、マリンソフィアはじっと店員さんの方を見つめる。可愛いと言う言葉は、マリンソフィアは向けられたことがない。いつも『綺麗なお嬢さんですね』や『美しいお姫さまだ。賢い子になるだろうね』と言われて、決して『可愛い』とは言われない。
「かわいく、なれるの?」
「? どうしたんです?いきなりやる気になって」
キョトンとした店員さんは、次の瞬間不思議そうに首を傾げた。
マリンソフィアは、自分の失態を悟って顔を赤くしながらあからさまな弁明を始める。だって、自分が1回だけでいいから『可愛い』と言われたいという単純明快な気持ちで、化粧に力が入るだなんて子供らしすぎる。特に間抜けなアルフレッドに『可愛い』と言われたいだなんて、死んでも口にしたくない。本当に、絶対に知られてはいけない。
「い、いいえ!?や、やる気になんてなっていないわ!!今までの16年間の人生で1回も『可愛い』って言われたことがないからって、お化粧で可愛くなったら、ちゃんと女の子らしくみんなに『可愛い』って言われるんじゃないかって、期待とかしてるんじゃないんだからね!?特に、アルフレッドに言われたいだなんて、絶対に思ってないんだからね!?」
「あ、はい、つまり、お客さまはアルフレッドさまと言う人に『可愛い』って言われたいんですね」
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