仲良しな天然双子は、王族に転生しても仲良しで最強です♪

桐生桜月姫

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45 魔力の波動

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「そろそろ魔力の波動について話してもいいかな?」
「「あ、はい」」

 双子は穏やかな口調で話しかけてきたルーカスに慌てて視線を向け、コクコクと頷いた。そっくりというかそのまま鏡で反転させたかのように一緒の行動に、ルーカスは双子という生物に興味が湧いた。一卵性双生児はそっくりであると言えども、男女であるならば多少の違いがあると思っていたルーカスにとって、ここまでそっくりであるのは想定の範囲外だったのだ。

「まず、2人は魔力というものがわかるかな?」

 双子は目を見合わせて恐る恐る交互で話し始める。

「なんとなくは分かります」
「魔力はまほーをつかうためにひつようなもので、人によって量がことなる」
「そして、量がおーい人のほうがまほーを使ううえでゆーりだって」

 つっかえつっかえだったが、双子の説明は概ね正解で、ルーカスはとても驚いた。魔法の理論というのは子供にはとても難しく、ほとんどの子供が全く理解できないまま、感覚で魔法を扱っているのが今の現状だ。よって、双子の知識と理解度というのはとても異常なことなのだ。ちなみに、小さい頃から身体が弱く、主に勉強法面の英才教育を徹底的に受けていたルーカスは、この頃にはもっと複雑な魔法における理論を理解し、応用していた。だが、幽閉され、母親からの虐待を受けていて教育を全く受けていなかった双子には、それを求めるのは酷というより、不可能なことだろう。今の状態ですら、不思議で仕方がない状態なのだから。

「すごいね、2人は。よく理解している。魔力というのは、アキレスの言った通り魔法に必要なエネルギーで、アイリスの言った通り魔力が多い方が有利なんだ。そして、魔力にはその人特有の波動というものが、必ず存在している。家族間では多少似ていることもあるけれど、ほとんどの場合は家族でも全く異なっていることが多い。2人の魔力の波動ももびっくりするくらいに似ているけれど、実質の本質が根本から異なっている。一卵性双生児でそのくらい違うと言ったら、2人なら僕の言いたい意味がわかるかな?」

 双子は顔を見合わせてじいーっと考え込んだが、やがてこくんと1つ頷いた。

「なんとなくは分かりました」
「つまり、魔力にははどーがあって、」
「それは人それぞれ違っているってことですよね?」
「うん、そういうこと」

 双子は正解したことが嬉しくなって、ぴょんぴょんと飛んで笑い合った。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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