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13 募りゆく心配
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「まあいい、お前たち、結んでおけ」
『はっ、』
「いやー!」
「触んないでー!!」
「お助けをー!!」
メイドたちの悲鳴と縄を結びつける音に、双子たちはことが起こっている現場が自分達に近いことを悟った。カタカタと身体の震えが大きくなる。
「ご報告します。側妃さまの死を確認いたしました」
((側妃?))
双子たちは次に報告が上がった内容を聞きながら、首を大きく傾げた。
「ご苦労。死因は?」
「死因は脳の損傷かと。アルコール中毒になっていたようです。アルコールに酔ってふらふらした拍子に、転んでサイドテーブルの角に強く頭をぶつけたようです」
「分かった。遺体を片付けておけ」
『はっ、』
またバタバタと音がして近くから人がさっていく。双子は見つかることに恐怖しながらも、必死になって現状の把握に努めた。
(………側妃ってもしかしなくとも、あの女のことだよな?)
水色の髪の気位が異常なまでに高いハイエルフの女を思い出したアキレスは、うげーと顔を顰めた。
(多分、………じゃあ、わたしたちってお姫さまと王子さまってこと?)
(確証がないし、僕たちがあの女の連れ子の可能性もある)
(やっぱり出ない方が良さそうね。夜になるまで待っておこう)
(うん、………アイリス、大丈夫か?顔色が悪い)
(………大丈夫。心配しないで)
アイリスは今世では、生まれつきそこまで身体が強くなかった。特に、体調が悪い日は顔色が唐突に真っ青になってしまって気を失ってしまう。今は色々なことが立て続けに起こってしまって、心労が溜まりつつあるあのだろう。アキレスは双子の姉のことが気が気でないくらいにとても心配になった。このままでは、もしもの時に動くことができない。
(アイリス、お願いだから、ちょっとの間ぐっすりと眠っておいて。僕が状況を把握しておくから)
(………うん、分かった。お願い、アキレス)
(任せといて、アイリス)
アキレスがアイリスをぎゅうっと抱きしめると、アイリスは気を失うように眠り始めた。細い線1本で必死になって意識を保っていたであろうアイリスを見て、アキレスはぐっとくちびるを噛み締めて泣きそうな顔になった。
「絶対に、今世こそ守り抜くいてみせる」
前世双子の兄アキレスは、前世双子の妹アイリスをこれでもかというほどに、強く強く抱きしめた。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
『はっ、』
「いやー!」
「触んないでー!!」
「お助けをー!!」
メイドたちの悲鳴と縄を結びつける音に、双子たちはことが起こっている現場が自分達に近いことを悟った。カタカタと身体の震えが大きくなる。
「ご報告します。側妃さまの死を確認いたしました」
((側妃?))
双子たちは次に報告が上がった内容を聞きながら、首を大きく傾げた。
「ご苦労。死因は?」
「死因は脳の損傷かと。アルコール中毒になっていたようです。アルコールに酔ってふらふらした拍子に、転んでサイドテーブルの角に強く頭をぶつけたようです」
「分かった。遺体を片付けておけ」
『はっ、』
またバタバタと音がして近くから人がさっていく。双子は見つかることに恐怖しながらも、必死になって現状の把握に努めた。
(………側妃ってもしかしなくとも、あの女のことだよな?)
水色の髪の気位が異常なまでに高いハイエルフの女を思い出したアキレスは、うげーと顔を顰めた。
(多分、………じゃあ、わたしたちってお姫さまと王子さまってこと?)
(確証がないし、僕たちがあの女の連れ子の可能性もある)
(やっぱり出ない方が良さそうね。夜になるまで待っておこう)
(うん、………アイリス、大丈夫か?顔色が悪い)
(………大丈夫。心配しないで)
アイリスは今世では、生まれつきそこまで身体が強くなかった。特に、体調が悪い日は顔色が唐突に真っ青になってしまって気を失ってしまう。今は色々なことが立て続けに起こってしまって、心労が溜まりつつあるあのだろう。アキレスは双子の姉のことが気が気でないくらいにとても心配になった。このままでは、もしもの時に動くことができない。
(アイリス、お願いだから、ちょっとの間ぐっすりと眠っておいて。僕が状況を把握しておくから)
(………うん、分かった。お願い、アキレス)
(任せといて、アイリス)
アキレスがアイリスをぎゅうっと抱きしめると、アイリスは気を失うように眠り始めた。細い線1本で必死になって意識を保っていたであろうアイリスを見て、アキレスはぐっとくちびるを噛み締めて泣きそうな顔になった。
「絶対に、今世こそ守り抜くいてみせる」
前世双子の兄アキレスは、前世双子の妹アイリスをこれでもかというほどに、強く強く抱きしめた。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
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