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番外編
カリーナ夫人とシャロン叔母さま 5
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▫︎◇▫︎
瀕死状態でお店に到着したアイーシャは、先に到着してお店の前で待っていたカリーナに怪訝な顔で出迎えられた。
「アイーシャ、体調が悪いの?」
「い、いいえ………」
ふらふらとした足取りに、真っ赤な顔。到底大丈夫には見えない状況に、カリーナの疑問はなおのこと膨らむ。
ーーーカツカツカツ
「ご機嫌よう、あなたがカリーナ夫人?」
美しい銀髪をサラッと流し、年齢を感じさせない明るい笑みを浮かべたシャロンは、ハイヒールを鳴らしてカリーナの前に立った。
「………お初お目にかかります。カリーナと申します」
「私の名前はシャロンよ。アイーシャがお世話になっているから、1度ご挨拶がしたかったの。あぁ、畏まらないでちょうだい。私、あなたとは友人になれそうだって思って今日は来たの!!敬語も禁止よ♪」
「………分かったわ」
カリーナはテンションの高いシャロンに一瞬だけ怯んだあと、すぐに困ったような微笑みを浮かべた。
「それにしても、アイーシャはどうしたのかしら?随分………、憔悴しているようだけれど………」
「褒めてたの!!可愛い可愛いって30分間褒め続けていたら、こうなっちゃったわ。本当に困った子」
顎に手を当てるシャロンに、カリーナは苦笑する。
「アイーシャはもっと自分に自信を持つことが大事ね」
「えぇ!同感よ!!だから、今日は自信が持てるようなお洋服をいっぱいいっぱい着せようと思って!!」
「それは同感ね」
アイーシャは感じた。
(あぁ、これはやばい雰囲気だわ)
捕食者の目をした2人に、アイーシャは精霊をぎゅっと抱っこしながら、半泣きになるのだった。
****************************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
瀕死状態でお店に到着したアイーシャは、先に到着してお店の前で待っていたカリーナに怪訝な顔で出迎えられた。
「アイーシャ、体調が悪いの?」
「い、いいえ………」
ふらふらとした足取りに、真っ赤な顔。到底大丈夫には見えない状況に、カリーナの疑問はなおのこと膨らむ。
ーーーカツカツカツ
「ご機嫌よう、あなたがカリーナ夫人?」
美しい銀髪をサラッと流し、年齢を感じさせない明るい笑みを浮かべたシャロンは、ハイヒールを鳴らしてカリーナの前に立った。
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「私の名前はシャロンよ。アイーシャがお世話になっているから、1度ご挨拶がしたかったの。あぁ、畏まらないでちょうだい。私、あなたとは友人になれそうだって思って今日は来たの!!敬語も禁止よ♪」
「………分かったわ」
カリーナはテンションの高いシャロンに一瞬だけ怯んだあと、すぐに困ったような微笑みを浮かべた。
「それにしても、アイーシャはどうしたのかしら?随分………、憔悴しているようだけれど………」
「褒めてたの!!可愛い可愛いって30分間褒め続けていたら、こうなっちゃったわ。本当に困った子」
顎に手を当てるシャロンに、カリーナは苦笑する。
「アイーシャはもっと自分に自信を持つことが大事ね」
「えぇ!同感よ!!だから、今日は自信が持てるようなお洋服をいっぱいいっぱい着せようと思って!!」
「それは同感ね」
アイーシャは感じた。
(あぁ、これはやばい雰囲気だわ)
捕食者の目をした2人に、アイーシャは精霊をぎゅっと抱っこしながら、半泣きになるのだった。
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