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番外編
夫人の新たな生活の朝
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▫︎◇▫︎
1ヶ月後、カリーナはふにゃふにゃとベッドから這い出して精霊さんこと、イーリスから手紙を受け取った。
「………!!アイーシャちゃんからだわ!!」
「《ふふふっ、随分と遠回りをしたことで配達が遅れたみたいね。本当は2週間前に届く予定だったものよ》」
イーリスはちょっと不服そうに言ったが、カリーナには一才気にならなかった。ここ1ヶ月、カリーナは新しい生活に馴染むことに必死でアイーシャのことを尋ねることすらできていなかったのだ。
噂では、大恋愛の末に王太子妃になることが決定したと聞いたから、元気にしていることは知っていた。だが、やっぱり自分宛に物が来るというのは格別だ。
「そう、なのね………。でも、嬉しいものは嬉しいわ」
「朝からご機嫌だね、カリーナ」
「あら、起こしてしまいましたか?旦那様」
もそもそと同じベッドから起き出した夫に、カリーナはふんわりと微笑んで額にキスを落とした。
「いや、最高の目覚めだよ。君の麗しい美声を朝から聞くことができたんだから」
「ふふふっ、相変わらずね」
「そう言う君は相変わらず僕の愛を受け取ってくれないな」
「重いのよ。もうちょっと重量を少なくしてちょうだい」
「無理な話だ」
お決まりの台詞にイーリスはうんざりしながらも、夫婦仲の良い自分のお気に入りの人間を愛おしそうに眺めた。そして、自分よりも圧倒的に寿命の短い大切な生き物たちを、大事に大事に慈しんで守り抜こうと決意を静かに固めた。
*******************
読んでいただきありがとうございます😭😊😊
1ヶ月後、カリーナはふにゃふにゃとベッドから這い出して精霊さんこと、イーリスから手紙を受け取った。
「………!!アイーシャちゃんからだわ!!」
「《ふふふっ、随分と遠回りをしたことで配達が遅れたみたいね。本当は2週間前に届く予定だったものよ》」
イーリスはちょっと不服そうに言ったが、カリーナには一才気にならなかった。ここ1ヶ月、カリーナは新しい生活に馴染むことに必死でアイーシャのことを尋ねることすらできていなかったのだ。
噂では、大恋愛の末に王太子妃になることが決定したと聞いたから、元気にしていることは知っていた。だが、やっぱり自分宛に物が来るというのは格別だ。
「そう、なのね………。でも、嬉しいものは嬉しいわ」
「朝からご機嫌だね、カリーナ」
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もそもそと同じベッドから起き出した夫に、カリーナはふんわりと微笑んで額にキスを落とした。
「いや、最高の目覚めだよ。君の麗しい美声を朝から聞くことができたんだから」
「ふふふっ、相変わらずね」
「そう言う君は相変わらず僕の愛を受け取ってくれないな」
「重いのよ。もうちょっと重量を少なくしてちょうだい」
「無理な話だ」
お決まりの台詞にイーリスはうんざりしながらも、夫婦仲の良い自分のお気に入りの人間を愛おしそうに眺めた。そして、自分よりも圧倒的に寿命の短い大切な生き物たちを、大事に大事に慈しんで守り抜こうと決意を静かに固めた。
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