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63 精霊の愛し子
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「国王陛下、お呼びとのことですが、なにごとです、か………………。………イスペリト公爵令嬢」
国王の従者に呼ばれてやってきた王太子は、白に近い銀髪に、氷のように冷たい水色の瞳を持った青年だった。
「サイラス、さま………」
アイーシャは昨日から恋焦がれて仕方なかった青年は、この国の王太子だったのだ。
サイラスはアイーシャに向けて破顔した後、ドレスの色を見て目を細めた。
「国王陛下、用事とはなんでしょうか」
「叔母様に聞いてくれ」
「お婆様、何用ですか?」
エカテリーナはにんまりとした笑みを浮かべた後、ぱらりと扇子をサイラスの方に向けた。
「アイーシャは“精霊の愛し子”ですの。だから、あなたに守ってほしいのですわ」
「「え………」」
国王とサイラスは“精霊の愛し子”と言う言葉を聞いて、目を見開いてアイーシャを見つめた。アイーシャはよく分からず首を傾げている。
「アイーシャちゃんは6人の精霊と契約していますの。そして、そのうちの2人が精霊王でその他の4人が上位精霊ですの」
「「!?」」
「それに、サイラス殿下にも悪い話ではありませんでしょう?」
「ぐっ、」
サイラスは居心地悪そうに顔を赤く染めながらそっぽを向いた。
「国王陛下、このお話を受けていただいて構いませんか?」
「大臣共に緊急招集をかける」
ずっと婚約者は要らないと豪語していたサイラスが婚約者を望んだことを嬉しく思った国王は、即刻婚約を結ばせるために大臣の許可を取るべく従者に招集をかけさせた。
「逃してたまるものか」
国王の呟きは、誰にも聞こえなかった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
国王の従者に呼ばれてやってきた王太子は、白に近い銀髪に、氷のように冷たい水色の瞳を持った青年だった。
「サイラス、さま………」
アイーシャは昨日から恋焦がれて仕方なかった青年は、この国の王太子だったのだ。
サイラスはアイーシャに向けて破顔した後、ドレスの色を見て目を細めた。
「国王陛下、用事とはなんでしょうか」
「叔母様に聞いてくれ」
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エカテリーナはにんまりとした笑みを浮かべた後、ぱらりと扇子をサイラスの方に向けた。
「アイーシャは“精霊の愛し子”ですの。だから、あなたに守ってほしいのですわ」
「「え………」」
国王とサイラスは“精霊の愛し子”と言う言葉を聞いて、目を見開いてアイーシャを見つめた。アイーシャはよく分からず首を傾げている。
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「「!?」」
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サイラスは居心地悪そうに顔を赤く染めながらそっぽを向いた。
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「大臣共に緊急招集をかける」
ずっと婚約者は要らないと豪語していたサイラスが婚約者を望んだことを嬉しく思った国王は、即刻婚約を結ばせるために大臣の許可を取るべく従者に招集をかけさせた。
「逃してたまるものか」
国王の呟きは、誰にも聞こえなかった。
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