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51 草食系小動物なアイーシャ
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「アイーシャちゃん、こっちに来なさい」
「どうかなさいましたか、お婆さま」
アイーシャはこてんと首を傾げてエカテリーナの方にトコトコと歩いていった。そして、沢山のお針子達がメジャーやらまち針やらを持っているのを見て、遠い目をした。
「採寸と手直し、かしら?」
「あら、察しがいいわね。アイーシャちゃん、私、アイーシャちゃんに似合いそうなお洋服いっぱい見繕ったから試着してみてね!!」
キラギラしい笑みを浮かべたシャロンの手元を見て、アイーシャは顔を引き攣らせた。シャロンとベラの手には20着以上の普段着が握られていたのだ。
「お、叔母さま、わたしそんなに新しいお洋服は要らないかなって………」
「うふふ、何を言っているの、アイーシャちゃん。お楽しみはまだまだこれからよ!!」
「ひぃっ!!」
アイーシャは小さく悲鳴をあげて震え上がった。猛獣に睨まれたというか、ロックオンされた草食系小動物なアイーシャはなされるがままこれからかれこれ2時間ほど着ては脱がされ、脱がされては着せられを繰り返すことになり、心身ともにぐったりとしてしまうことになったが、祖母と叔母の楽しげな表情に文句は言えなくなってしまった。
「アイーシャお嬢様、今回お嬢様がデザインしたドレスはこちらからサービスさせていただきますわ!!そのかわりと言ってはなんですが、また今度ドレスや普段着にまつわる討論をさせてくださいませ!!」
「えぇ、とっても楽しみにしているわ」
帰り際に店主に言われた言葉に、アイーシャは笑って答えた。アイーシャと店主の好みはとても似通っているため、デザインについてぶつかることはない。だからこそ、アイデアを出し合うのがとてつもなく楽しいのだ。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
14日の朝6時から
『義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?』
を始めます。
よろしくお願いします(๑>◡<๑)
「どうかなさいましたか、お婆さま」
アイーシャはこてんと首を傾げてエカテリーナの方にトコトコと歩いていった。そして、沢山のお針子達がメジャーやらまち針やらを持っているのを見て、遠い目をした。
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「あら、察しがいいわね。アイーシャちゃん、私、アイーシャちゃんに似合いそうなお洋服いっぱい見繕ったから試着してみてね!!」
キラギラしい笑みを浮かべたシャロンの手元を見て、アイーシャは顔を引き攣らせた。シャロンとベラの手には20着以上の普段着が握られていたのだ。
「お、叔母さま、わたしそんなに新しいお洋服は要らないかなって………」
「うふふ、何を言っているの、アイーシャちゃん。お楽しみはまだまだこれからよ!!」
「ひぃっ!!」
アイーシャは小さく悲鳴をあげて震え上がった。猛獣に睨まれたというか、ロックオンされた草食系小動物なアイーシャはなされるがままこれからかれこれ2時間ほど着ては脱がされ、脱がされては着せられを繰り返すことになり、心身ともにぐったりとしてしまうことになったが、祖母と叔母の楽しげな表情に文句は言えなくなってしまった。
「アイーシャお嬢様、今回お嬢様がデザインしたドレスはこちらからサービスさせていただきますわ!!そのかわりと言ってはなんですが、また今度ドレスや普段着にまつわる討論をさせてくださいませ!!」
「えぇ、とっても楽しみにしているわ」
帰り際に店主に言われた言葉に、アイーシャは笑って答えた。アイーシャと店主の好みはとても似通っているため、デザインについてぶつかることはない。だからこそ、アイデアを出し合うのがとてつもなく楽しいのだ。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
14日の朝6時から
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よろしくお願いします(๑>◡<๑)
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