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35 アイーシャは作業を開始する
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アイーシャの曖昧な微笑みに、シャロンはアイーシャのオレンジ色の契約精霊、エアデの言葉を思い出した。
「お義母様、どうしましょう!!今日は楽しみすぎて眠れそうにありませんわ!!」
「落ち着きなさい、シャロン。楽しみなのは決してあなただけではありませんわ」
アイーシャは引き攣った笑みを浮かべながらも、あぁ、平和だなと思った。そして、願わくばこの平和がいつまでも続きますようにと、ささやかな願いを心に抱いた。
「お婆さま、叔母さま、わたしは明日に備えて今日はもう休ませてもらうわ。皆さま、おやすみなさい」
『おやすみなさい』
精霊以外の挨拶を久しぶりに聴いたアイーシャは、一瞬聞き慣れぬものを聞いたような表情をしたが、やがて嬉しそうに微笑んだ。
「《アイーシャ、もう寝るの?》」
「いいえ、今日中に婦人へのプレゼント用とベラへの刺繍を完成させてしまおうと思って」
「《手伝うわ》」
「えぇ、お願い」
大浴場のようにとても広いお風呂に寄ってから自室に戻ったアイーシャはいつも夜中の刺繍を手伝ってくれるエステルに手を貸してくれるようにお願いした。すると、真っ暗な部屋で、アイーシャの手元だけに柔らかな光が宿った。
この光はそこまで強くないため、寝台に備え付けてあるカーテンを閉めて仕舞えば、外からは休んでいるように見える優れものなのだ。ディアン王国にいた頃、多忙で夜中以外に刺繍を楽しむ暇のなかったアイーシャがよく世世話になっていた優れものだ。
「《ちゃんと12時までに寝ないとダメよ?》」
「分かっているわ」
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「お義母様、どうしましょう!!今日は楽しみすぎて眠れそうにありませんわ!!」
「落ち着きなさい、シャロン。楽しみなのは決してあなただけではありませんわ」
アイーシャは引き攣った笑みを浮かべながらも、あぁ、平和だなと思った。そして、願わくばこの平和がいつまでも続きますようにと、ささやかな願いを心に抱いた。
「お婆さま、叔母さま、わたしは明日に備えて今日はもう休ませてもらうわ。皆さま、おやすみなさい」
『おやすみなさい』
精霊以外の挨拶を久しぶりに聴いたアイーシャは、一瞬聞き慣れぬものを聞いたような表情をしたが、やがて嬉しそうに微笑んだ。
「《アイーシャ、もう寝るの?》」
「いいえ、今日中に婦人へのプレゼント用とベラへの刺繍を完成させてしまおうと思って」
「《手伝うわ》」
「えぇ、お願い」
大浴場のようにとても広いお風呂に寄ってから自室に戻ったアイーシャはいつも夜中の刺繍を手伝ってくれるエステルに手を貸してくれるようにお願いした。すると、真っ暗な部屋で、アイーシャの手元だけに柔らかな光が宿った。
この光はそこまで強くないため、寝台に備え付けてあるカーテンを閉めて仕舞えば、外からは休んでいるように見える優れものなのだ。ディアン王国にいた頃、多忙で夜中以外に刺繍を楽しむ暇のなかったアイーシャがよく世世話になっていた優れものだ。
「《ちゃんと12時までに寝ないとダメよ?》」
「分かっているわ」
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
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