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33 アイーシャ・イスペリト

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「ねぇアイーシャちゃん、うちの子にならない?」
「え!?げほっ、ごほっ、」

 食事が終わった途端シャロンが言った言葉に、アイーシャは思いっきり咽せた。親戚の家に来て仕事を紹介してもらおうと言ったのにも関わらず、何故か家族にならないかと聞かれたアイーシャはびっくりした。何故家族にならないかと聞かれたのかアイーシャには全く分からなかった。

「あの、何故?」

 アイーシャは顔を不安一色にしてじっと新たな家族を見つめた。

「アイーシャちゃん、精霊使いはさっきも言った通り珍しい人間なの。そして、王族に連なる貴族である証拠でもあるの」
「………………つまり、後ろ盾が必要だということですか?」
「ざっくりいえばそういうこと。だから、戸籍をうちの家に移さないかって話」

 シャロンは右手の人差し指をくるんと回した。アイーシャはとても悩んだが、絶対に必要なことだと思った。世にも珍しい精霊使いたる自分には後ろ盾がいる。後ろ盾がなければ、多分自分は危険に晒される。

「………その話、お受けいたします。ぜひともわたしをイスペリトに加えてください」

 アイーシャは深々と頭を下げた。

「よかったわ!!もうアイーシャちゃんはアイーシャ・イスペリトになっているから、ダメだって言われたらどうしようかと思っていたの!!」

 アイーシャは既に戸籍が移されていることに目を見開いたが、その後に苦笑した。シャロンらしいとも思った。元気で明るくて自分勝手、そんな叔母たるシャロンらしいと思った。

「改めまして、アイーシャ・イスペリトと申します。今後ともよろしくお願い申します。お義父さま、お義母さま、お爺さま、お婆さま、ユアン、ショーン」

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

新作を始めました♪

題名は

『本好き元地味令嬢~婚約破棄に浮かれていたら王太子妃になりました~』

です。
紹介文は

 シャーロット侯爵令嬢は地味で大人しいが、勉強・魔法がパーフェクトでいつも1番、それが婚約破棄されるまでの彼女の周りからの評価だった。
 だが、婚約破棄されて現れた本来の彼女は輝かんばかりの銀髪にアメジストの瞳を持つ超絶美人な行動過激派だった⁉︎
 本が大好きな彼女は婚約破棄後に国立図書館の司書になるがそこで待っていたのは幼馴染である王太子からの溺愛⁉︎

~これはシャーロットの婚約破棄から始まる波瀾万丈の人生を綴った物語である~

です!
よろしくお願いします!!



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