13 / 121
13 精霊について
しおりを挟む
「すみません、アイーシャちゃん。少しお話ししておきたいことがあるのです」
「本当に大丈夫ですから、そんなに申し訳なさそうにしないでください」
席についたユージオが頭を下げて申し訳なさそうにするので、アイーシャは居た堪れなくなり、顔を上げるように促した。
「それよりも、この子達について教えてくださるのでしょう?」
母親が亡くなってしまったことにより、教えてもらうことが叶わなくなっていた精霊について教わることができることにわくわくしているアイーシャは、前のめり気味にユージオに尋ねた。
「あぁ、そのことについてなのですが、アイーシャちゃんは精霊についてどのくらいご存知ですか?」
「ほとんど存じ上げませんわ。ほら、わたしのそばにいた唯一の精霊使いたるお母さまはわたしが8つの時に亡くなってしまわれたでしょう?」
「成る程。………では、精霊という存在についてまずはお話ししますね。精霊とは、魔法とは違った特別な力“奇跡”を引き起こす存在です。起こる現象は魔法と一緒なので紛らわしいのですが、精霊が起こすのはあくまで“奇跡”ということになっています」
ユージオは水色の輝きを持つアイーシャの水色の精霊、アクアとは異なる印象を持つ精霊の頭を撫でながら言った。よく懐いているのか、水色の精霊はユージオに嬉しそうに擦り寄っていた。
「………精霊、というのは見える人間が限られている、というのがわたしの印象なのですが、それはどうなのでしょうか?」
アイーシャは精霊の基礎情報を整理した上で、ずっと気になっていたことを尋ねた。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「本当に大丈夫ですから、そんなに申し訳なさそうにしないでください」
席についたユージオが頭を下げて申し訳なさそうにするので、アイーシャは居た堪れなくなり、顔を上げるように促した。
「それよりも、この子達について教えてくださるのでしょう?」
母親が亡くなってしまったことにより、教えてもらうことが叶わなくなっていた精霊について教わることができることにわくわくしているアイーシャは、前のめり気味にユージオに尋ねた。
「あぁ、そのことについてなのですが、アイーシャちゃんは精霊についてどのくらいご存知ですか?」
「ほとんど存じ上げませんわ。ほら、わたしのそばにいた唯一の精霊使いたるお母さまはわたしが8つの時に亡くなってしまわれたでしょう?」
「成る程。………では、精霊という存在についてまずはお話ししますね。精霊とは、魔法とは違った特別な力“奇跡”を引き起こす存在です。起こる現象は魔法と一緒なので紛らわしいのですが、精霊が起こすのはあくまで“奇跡”ということになっています」
ユージオは水色の輝きを持つアイーシャの水色の精霊、アクアとは異なる印象を持つ精霊の頭を撫でながら言った。よく懐いているのか、水色の精霊はユージオに嬉しそうに擦り寄っていた。
「………精霊、というのは見える人間が限られている、というのがわたしの印象なのですが、それはどうなのでしょうか?」
アイーシャは精霊の基礎情報を整理した上で、ずっと気になっていたことを尋ねた。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
29
お気に入りに追加
937
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
婚約破棄された公爵令嬢は虐げられた国から出ていくことにしました~国から追い出されたのでよその国で竜騎士を目指します~
ヒンメル
ファンタジー
マグナス王国の公爵令嬢マチルダ・スチュアートは他国出身の母の容姿そっくりなためかこの国でうとまれ一人浮いた存在だった。
そんなマチルダが王家主催の夜会にて婚約者である王太子から婚約破棄を告げられ、国外退去を命じられる。
自分と同じ容姿を持つ者のいるであろう国に行けば、目立つこともなく、穏やかに暮らせるのではないかと思うのだった。
マチルダの母の祖国ドラガニアを目指す旅が今始まる――
※文章を書く練習をしています。誤字脱字や表現のおかしい所などがあったら優しく教えてやってください。
※第二章まで完結してます。現在、最終章について考え中です(第二章が考えていた話から離れてしまいました(^_^;))
書くスピードが亀より遅いので、お待たせしてすみませんm(__)m
※小説家になろう様にも投稿しています。
何でも奪っていく妹が森まで押しかけてきた ~今更私の言ったことを理解しても、もう遅い~
秋鷺 照
ファンタジー
「お姉さま、それちょうだい!」
妹のアリアにそう言われ奪われ続け、果ては婚約者まで奪われたロメリアは、首でも吊ろうかと思いながら森の奥深くへ歩いて行く。そうしてたどり着いてしまった森の深層には屋敷があった。
ロメリアは屋敷の主に見初められ、捕らえられてしまう。
どうやって逃げ出そう……悩んでいるところに、妹が押しかけてきた。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
婚約破棄され森に捨てられました。探さないで下さい。
拓海のり
ファンタジー
属性魔法が使えず、役に立たない『自然魔法』だとバカにされていたステラは、婚約者の王太子から婚約破棄された。そして身に覚えのない罪で断罪され、修道院に行く途中で襲われる。他サイトにも投稿しています。
【完結】英雄様、婚約破棄なさるなら我々もこれにて失礼いたします。
紺
ファンタジー
「婚約者であるニーナと誓いの破棄を望みます。あの女は何もせずのうのうと暮らしていた役立たずだ」
実力主義者のホリックは魔王討伐戦を終結させた褒美として国王に直談判する。どうやら戦争中も優雅に暮らしていたニーナを嫌っており、しかも戦地で出会った聖女との結婚を望んでいた。英雄となった自分に酔いしれる彼の元に、それまで苦楽を共にした仲間たちが寄ってきて……
「「「ならば我々も失礼させてもらいましょう」」」
信頼していた部下たちは唐突にホリックの元を去っていった。
微ざまぁあり。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
【完結】婚約を解消して進路変更を希望いたします
宇水涼麻
ファンタジー
三ヶ月後に卒業を迎える学園の食堂では卒業後の進路についての話題がそここで繰り広げられている。
しかし、一つのテーブルそんなものは関係ないとばかりに四人の生徒が戯れていた。
そこへ美しく気品ある三人の女子生徒が近付いた。
彼女たちの卒業後の進路はどうなるのだろうか?
中世ヨーロッパ風のお話です。
HOTにランクインしました。ありがとうございます!
ファンタジーの週間人気部門で1位になりました。みなさまのおかげです!
ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる