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さくら、気づく
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しかし、今度はさっきさくらが置いた鍵が、テーブルの上から取れなくなってしまう。さくらは周りの家具を使って必死になって机の上に登ろうとするが、どうしても登れないし、鍵を取ることができない。さくらは困り果ててぐっと眉間に皺を寄せた。
「どうしよう………、」
さくらは床に座り込んで足を抱えて、そこで自分のお洋服が変化していることに気がついた。
水色のふりふりとしたワンピースに、レースがたっぷりと使われている真っ白なエプロンを身につけていたのだ。靴下はいつのまにか膝上に変化していて、黒と白の縞模様。靴もぴかぴかに磨き上げられた真っ黒な革靴に変化している。頭の方に手を伸ばすと、肩上のふわっとした茶髪の上に真っ白なリボンの飾りを身につけているのを感じることができる。
「ありす………?」
大好きな物語の主人公の名前を呟きながら、さくらは腑に落ちたかのように1つ頷く。
「これは物語によくある、異世界、いいえ、物語トリップというやつかしら」
「そーだよ!!」
どこからかさくらの発した言葉への返答が聞こえてきて、さくらはばっと立ち上がった。彼女の視線の先には、くりっとした愛らしい瞳にもじゃもじゃとした真っ白な毛並みの愛嬌たっぷりなわんちゃんが、トランプの飾りがいっぱい付いた可愛らしい中世ヨーロッパ風のスーツの上半身に、それに合わせたスカートを履いて、ハット帽子を真っ白な杖で回していた。
「ご機嫌よう、さくら。ようこそ、不思議の国へ!!」
可愛らしいわんちゃんはにこっとご機嫌そうに笑った。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「どうしよう………、」
さくらは床に座り込んで足を抱えて、そこで自分のお洋服が変化していることに気がついた。
水色のふりふりとしたワンピースに、レースがたっぷりと使われている真っ白なエプロンを身につけていたのだ。靴下はいつのまにか膝上に変化していて、黒と白の縞模様。靴もぴかぴかに磨き上げられた真っ黒な革靴に変化している。頭の方に手を伸ばすと、肩上のふわっとした茶髪の上に真っ白なリボンの飾りを身につけているのを感じることができる。
「ありす………?」
大好きな物語の主人公の名前を呟きながら、さくらは腑に落ちたかのように1つ頷く。
「これは物語によくある、異世界、いいえ、物語トリップというやつかしら」
「そーだよ!!」
どこからかさくらの発した言葉への返答が聞こえてきて、さくらはばっと立ち上がった。彼女の視線の先には、くりっとした愛らしい瞳にもじゃもじゃとした真っ白な毛並みの愛嬌たっぷりなわんちゃんが、トランプの飾りがいっぱい付いた可愛らしい中世ヨーロッパ風のスーツの上半身に、それに合わせたスカートを履いて、ハット帽子を真っ白な杖で回していた。
「ご機嫌よう、さくら。ようこそ、不思議の国へ!!」
可愛らしいわんちゃんはにこっとご機嫌そうに笑った。
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