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32,5 俺の娘

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注意
ディアンはクラウディアのお父さまで、エミリアの2人目の旦那さまで、ライアンの義理の父親です。
お名前出すのをすっかり忘れていました💦

*******************

▫︎◇▫︎

  Side. ディアン

 俺はクラウディアの言葉に、息を飲んだ。
 体調管理は確かに貴族の人間として、いいや、人間としてできて当然の行いだ。だが、ここまで弱りきっているのにも関わらず、必死になって謝られるとは夢にも思っていなかった。そして、謝ってそのまま気を失われるとも思ってもみていなかった。

「………旦那さま、外でちょっとお話が。ライアン、お医者さまがお越しになったようだから、少しの間外で待っていなさい」
「で、でも………!!」

 怖い顔をした気の強い契約関係を結んだ2人目の妻たる、は、泣き出しそうになっている血の繋がった我が子相手に、押さえに押さえているであろう、僅かに恐ろしい殺気を向けている。
 医者が来ていたことに気がついていなかった俺とは違って、エミリアは周りがちゃんと見えていたらしい。意外だ。

「あなた、ディアの裸を見たいわけ?」
「っ、ち、ちがっ、」
「まぁ、あなたも年頃の男の子だものねぇ。でも、ちょーっとカッコイイって言われただけで、ぼたぼたとディアを泣かせてしまうくらいに大量の鼻血を出すようなお馬鹿さんには、年頃の瑞々しい女の子の身体は見せられないわ。さっさと出ていきなさい!!」
「は、はい!!」

 最後の方には怒鳴るように言ったエミリアは、一種のクラウディア信者のように見えた。我が子よりも義理の娘を可愛がるとは本当に変わった女だ。
 ライアンは逃げるようにクラウディアの部屋から出ていった。そして振り返ると、なぜかクロエの姿が見えた気がした。

『ディアン!ねぇどう?可愛いでしょ!!桜色って言ってね、わたくしのお母さまの実家である東の国に咲いているお花の色を指す色合いなんだ!!』

 そういえば、お腹が膨れていたクロエはちょうどあそこに立って、嬉しそうにくるりとターンして見せたのだ。

「旦那さま?」
「………何でもない。話を聞くから外に出よう。医者とメアリーよ、クラウディアを頼む」

 俺は頭を深々と下げる医者と元クロエの侍女を一瞥し、エミリアに続いてクラウディア部屋の外に出た。

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊


『わたしの刺繍が必要?無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?』
『男前な男装皇女は小動物な悪役令息をお望みです』

が本編完結いたしました。お時間がある方は覗いてみてください!!


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