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番とは
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“番”
獣人族特有の唯一無二の異性の存在であり、その番同士は何があろうとも一緒になる、つまり結婚する運命である存在です。そして、それは片方が獣人族であればもう片方は種族に関係がなく、つまり、ケイが番と言うのであれば、私はケイの絶対的なお嫁さんであるというわけです。
ですが、私にはそんなこと関係ありません。だからこそ、私はここではっきりと告げる必要があります。私がどんなに彼に恋焦がれていようとも、そんなことは関係ないのですから。
「………私は王女です。つまり、結婚は契約です。番などという理由で結婚はできません」
思ったよりも冷酷で淡々とした声が出ました。
氷というあだ名は確かに私に相応しいかもしれません。だって、こんなに大事な人に対して冷酷にそして冷徹に物事を言えるのですから。
自分で考えていて悲しくなりながらも、私は真っ直ぐと前を見据えた。
両親は苦笑、アルノルトお兄様は焦っていて、アインスお兄様は爆笑、ライト殿下はケイを慰めています。なんというか、私は失敗してしまったのでしょうか。
「ねえシャル。僕って何者だっけ?」
「ブラックムーン皇国の第2皇子殿下ですわね」
何を当たり前のことを聞いてきているのかと首を傾げると、爆笑していたアインスお兄様が目元の涙を拭いながら、声を挟んできました。
「今この国では王族と上位貴族が異種族間との政略結婚をすすめることによって、種族間のわだかまりを無くそうとしているよね?」
「えぇ、そうですわね」
何が言いたいのかさっぱりと分からなくて、私はアインスお兄様のお言葉に頷きながらも首を傾げてしまいました。アルノルトお兄様が爆笑しているのがやっぱり気に入りません。
*************************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
獣人族特有の唯一無二の異性の存在であり、その番同士は何があろうとも一緒になる、つまり結婚する運命である存在です。そして、それは片方が獣人族であればもう片方は種族に関係がなく、つまり、ケイが番と言うのであれば、私はケイの絶対的なお嫁さんであるというわけです。
ですが、私にはそんなこと関係ありません。だからこそ、私はここではっきりと告げる必要があります。私がどんなに彼に恋焦がれていようとも、そんなことは関係ないのですから。
「………私は王女です。つまり、結婚は契約です。番などという理由で結婚はできません」
思ったよりも冷酷で淡々とした声が出ました。
氷というあだ名は確かに私に相応しいかもしれません。だって、こんなに大事な人に対して冷酷にそして冷徹に物事を言えるのですから。
自分で考えていて悲しくなりながらも、私は真っ直ぐと前を見据えた。
両親は苦笑、アルノルトお兄様は焦っていて、アインスお兄様は爆笑、ライト殿下はケイを慰めています。なんというか、私は失敗してしまったのでしょうか。
「ねえシャル。僕って何者だっけ?」
「ブラックムーン皇国の第2皇子殿下ですわね」
何を当たり前のことを聞いてきているのかと首を傾げると、爆笑していたアインスお兄様が目元の涙を拭いながら、声を挟んできました。
「今この国では王族と上位貴族が異種族間との政略結婚をすすめることによって、種族間のわだかまりを無くそうとしているよね?」
「えぇ、そうですわね」
何が言いたいのかさっぱりと分からなくて、私はアインスお兄様のお言葉に頷きながらも首を傾げてしまいました。アルノルトお兄様が爆笑しているのがやっぱり気に入りません。
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