もふもふ好きのお姫様

桐生桜月姫

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ロッテの説明

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 意地悪な問いかけですが、こんなものたぬきさんやきつねさんをずっと相手にしてきた私には敵ではありません。私はにこっと笑って堂々と言い放ちます。

「ありませんわ。」

「は?」

「だから利点はありません。」

 呆けた声を漏らしたお姉さんに、ふわっと微笑んで見せます。こういう時、下手にいいところを上げ連ねても、相手は粗探しをするだけですからね。大人しく認めておくに限ります。ですが、私は負けっぱなしが嫌いな性分ですから、やり返さないとも言いません。というか、ガッツリやり返します。

「………そんなのじゃあ、話にならないわね。」

 席を立って外に出て行こうとするお姉さんの背に、私は語りかけます。

「ですが、交易によって全く得られるものがない、ということはないかと思いますわよ。」

「………………、」

 静かな声かけは、存外耳に響くものです。外の喧騒も少ないこの国の建設形式ならなおのこと、自然の音に混ざって聞こえる人間の話す声というのは耳に残ります。

「我が国は美術や魔法、教育に常に全力を注いでいます。よって、常に並の他国には負けない美しい品物や高度な魔法、国民の識字率がほぼ100%を実現させています。貧民街がないとも、字が読めない人間がいないとも言えません。実際のところ、慈善活動で救える人間には限りがありますから。ですが、我が国にもそちらの国にないいい部分がある、そういうところは知っておいてほしいのです。」

 私はここまで言い切ると、すくっと立ち上がってぺったんこの磨き上げられrたシューズで床を歩き、出口の方へ向かいました。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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