もふもふ好きのお姫様

桐生桜月姫

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目覚め

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▫︎◇▫︎

「んー、」

 次の日の朝、あまりの眩しさに目が覚めた私は、ぼーっとする頭でふかふかの寝台の中で身悶えていました。紗は見た目がとてもいい分、あまり実用に向いていないなと思ってしまった私は、お布団を頭まですっぽりと被って陽の光から隠れます。やっぱり、ちょっとだけ朝日まですかしてくれた紗が恨めしいです。旅行疲れを癒すためにも、もう少したくさん寝たかった私は、不服に思いながらもぬくぬくお布団から出ました。

 ガンっ、
 キンっ、

「おら、まだまだー!!」

 アルノルトお兄様の威勢の良い声に対して、またもや剣のぶつかる金属音が耳に入ってきます。………朝からなんていう音を聞かされているんでしょうか。

「おおっ、そこからの切り替えしか!!」

 というか、なんでここでグルータス殿下の叫び声が聞こえるのです!!あなた第3王子殿下でしょう!?

「といやー!!」

 ちょっ、ケイ!?あなたまで混ざっているのですか?というか、今の間の抜けた掛け声は何!?
 そもそも、………アルノルトお兄様とケイはグルータス殿下を捕まえて何をやっているのでしょうか。私、ものすっごく気になるのですが………。これ、気にした方が負けですよね?パターン的にそうですよね!?

「なあ、しゃ、………ロッテ。起きているか?」

 紗で区切られた隣の空間から、アインスお兄様の引き攣った声が聞こえました。はい、お気持ちは分かります。分かりますが、アインスお兄様にだけは状況をしっかりと理解していて欲しかったものです。私に聞かれてもさっぱり分かりませんから。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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