もふもふ好きのお姫様

桐生桜月姫

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うざったい美辞麗句にお世辞、おべっかを聞き飽きてきた頃に、やっとクロエーラの番がやってきました。本当にここまで長すぎました。貼り付けた微笑みの仮面がだいぶ悲鳴を上げてしまっています。

「お誕生日おめでとう。それにしてもお疲れね、ロッテ。」

「えぇ、ありがとう。クロエ。疲れたわ。でも、だいぶ終わりが見えてきた分ちょっとだけまだマシ。これでまだたくさんあるなら、マジで死んでる。というか、逃げる。」

私はうんざりしているのを包み隠さず、クロエーラに苦笑しました。やっぱりクロエーラは空気が読めて気配りができます。今も私が少しの間でも気楽にいられるように挨拶時間を引き伸ばしてくれています。クソジジイどもとの挨拶は苦痛ですが、知り合いとの挨拶は気楽で休息になるのですよね.

「ははは、ロッテらしいや。ケイも今日はかっこいいね。ロッテとお揃いだ。」

「ありがとー、しるふぃーしゃんがつくっちぇくりぇたにょ!!」

ケイはくるりと回って見せます。本当に愛らしいです。

「それにしても、アスィミも呼んだのね。あのデイルさんが許してくれたのはちょっと意外。」

「お父様が頑張ってくれたのと、アスィミが説得してくれたみたい。」

「あぁー、なるほど。」

クロエーラは神妙に頷きました。彼女は勇者についてそこそこ詳しいようです。

「後で5人でお茶しよう。東屋を用意させているから。」

「了解。準備できたらメイドかなんかで呼んで。すぐに行くから。」

「ありがとう。」

彼女もアスィミと同じでひらりと手を振って去っていきました。後ろに立っていたアルノルトお兄様の頬が少しだけ赤く染まっていたのは見なかったことにいたしましょう。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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