もふもふ好きのお姫様

これくらいでは触れられません

「こ、こここ、こんなものたとえエルフでも作れませんわああぁぁぁぁ！！」

「えぇ、当たり前です。これは実現不可能な発想だけを詰め込んだ作品ですから。」

シルフィさんは顔をガバリと上げたと思ったら、悲痛な叫び声を上げました。言っていることは至極当然なことですので、ここは素直に頷いておきましょう。ですが、私は1度だけ成功したことがあるんですよねー、その魔法陣。世界の均衡が壊れちゃいそうなので、お口が裂けても言えませんが。

「で、実現可能ギリッギリを攻めたのが先程お渡しした方の魔法陣です。成長に合わせたサイズの変化の魔法と常に清潔を守る魔法、あとは破れないようにする強化の魔法と、簡単な護身用の盾魔法ですね。」

「それでも大分無茶ですわ！」

バン！と机を叩いたシルフィさんは涙目で訴えてきました。

「でも、できるのでしょう？」

「そ、それは、確かにできますけれど………。」

ーーーでも、こんなの世界の理ことわりに触れそうな勢いですわ。

シルフィさんの呟きを、私は聞こえなかったことにして無視しました。これくらいで理ことわりに触れられるのでしたら、みんな理ことわりに触ちゃってますよって言いかけてしまったからです。
私は自分が思っているよりも常識外れですから。

「それでは、よろしくお願いできますか？報酬はそちらの言い値で構いません。相場の5倍ずつお支払いしたいと言いたいところですが、相場が分かりませんので………。」

「あ、はい。誠心誠意作らせていただきます。お支払いについては旦那にお願いします。」

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

『あの、……どなたでしょうか？』

という作品が本編完結いたしました。短編ですので、もしよろしければ読んでやってください(๑>◡<๑)
紹介文としましては、

「キャサリン・ルーラー
　爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」

見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………

「あの、……どなたのことでしょうか？」

まさかの意味不明発言！！

今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ！！

結末やいかに！！

です。
よろしくお願いいたします(*≧∀≦*)