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戻ってきた
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パチン
アインスお兄様が魔力を込めて指を鳴らしました。
アインスお兄様はどうやら防音魔法を切ったようです。
「何を話してたの?」
「メイソン、口を慎みなさい。」
メイソンの興味津々な声を、レムが苛立ちを隠さない声でピシャリと叩き落としました。
「………レムは相変わらず容赦がないよね。」
げんなりとした声音からは、気苦労が感じられました。
ですが、同情の余地はありません。何故なら、彼がレムに絞められるのはメイソンに要因のある自業自得であるからです。
「メイソン、レム、音が聞こえなかった時間の全てを忘れなさい。」
「承知いたしました。」
私の微笑みながらの命令に、できるメイドたるレムは間髪入れずに返事をしました。
「忘れるも何も、僕たちには何も見えていないし、聞こえていないからね。」
「………見えて、いない……?」
メイソンの発言に、私は目を丸くしました。
見えていないとはどういうことでしょうか?先程私達にかかっていた魔法は、私とアインスお兄様のみに音をが聞こえるようにした防音結界だったはずです。だから、見えないなんてことはあり得ないはずなのです。
「あぁ、突然姫さまと王子がブラックホールに飲み込まれたみたいに2人の周囲が真っ黒になったんだよ。」
「………まさか………!!」
アインスお兄様が使用していたもう一つの魔法の正体に気がついた私は、ぐうぅっと唇を一の字にしてアインスお兄様を苦々しげに睨みつけました。
「シャルもまだまだ研鑽が必要だね。」
「………おっしゃる通りです。」
溜め息のように漏れた言葉に、アインスお兄様は嬉しそうに笑いました。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
アインスお兄様が魔力を込めて指を鳴らしました。
アインスお兄様はどうやら防音魔法を切ったようです。
「何を話してたの?」
「メイソン、口を慎みなさい。」
メイソンの興味津々な声を、レムが苛立ちを隠さない声でピシャリと叩き落としました。
「………レムは相変わらず容赦がないよね。」
げんなりとした声音からは、気苦労が感じられました。
ですが、同情の余地はありません。何故なら、彼がレムに絞められるのはメイソンに要因のある自業自得であるからです。
「メイソン、レム、音が聞こえなかった時間の全てを忘れなさい。」
「承知いたしました。」
私の微笑みながらの命令に、できるメイドたるレムは間髪入れずに返事をしました。
「忘れるも何も、僕たちには何も見えていないし、聞こえていないからね。」
「………見えて、いない……?」
メイソンの発言に、私は目を丸くしました。
見えていないとはどういうことでしょうか?先程私達にかかっていた魔法は、私とアインスお兄様のみに音をが聞こえるようにした防音結界だったはずです。だから、見えないなんてことはあり得ないはずなのです。
「あぁ、突然姫さまと王子がブラックホールに飲み込まれたみたいに2人の周囲が真っ黒になったんだよ。」
「………まさか………!!」
アインスお兄様が使用していたもう一つの魔法の正体に気がついた私は、ぐうぅっと唇を一の字にしてアインスお兄様を苦々しげに睨みつけました。
「シャルもまだまだ研鑽が必要だね。」
「………おっしゃる通りです。」
溜め息のように漏れた言葉に、アインスお兄様は嬉しそうに笑いました。
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