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可愛いですが……
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「メイソン、君一旦外に放り出してあげるから、自力でここまで戻っておいで?」
アインスお兄様から穏やかな響きのはずなのに氷華のごとく冷たい声が発せられました。
「え?
ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」
メイソンが突如消え失せ、魔塔の聳え立つ森の入り口付近であろう場所から絶叫が聞こえてきました。
あぁ、メイソン、私は陰ながらご武運をお祈りしております。
「んん~………しゃりゅ………?」
………やっぱりケイの睡眠を妨げるうるさい男は要りません。
メイソン、しばらく帰ってこなくていいですよ。
「大丈夫ですよ、ケイ、もう少し眠っていてください。」
優しく頭を撫でていうと、ケイがとろんとした笑みを浮かべてこくんと頷きました。
「うん………。」
「……ケイは本当に可愛いですね。」
レムはお砂糖たっぷりな優しい笑みを浮かべて言いました。
「私の大切な自慢の子なんですから、当たり前です。」
ふんすと胸を張ると、くすくすとした笑いが起こりましたが、これは事実です。
「シャルロッテ殿下は、本当にブラコンですね。」
「………ケイは弟ではありません。」
これは絶対に訂正しなくてはいけない事実です。
「……ならば仲良し夫婦ですか?」
どうしてそんなところに思考が吹っ飛んでいくのでしょうか?
「そんなわけないでしょう、彼は私の王獣です!!それに何より、私はこの国の王女ですよ?私には自分の望む恋をすることも、結婚をするも、一切許されていません!お父様、否、国王陛下のご指示、ご意向に従い、この国の利益になる人間と政略結婚をするのみです!!」
冷静な質問をしようとしたところで、間違って心の声を叫んでしまいましたが、ちゃんとケイを起こさないように声量を抑えています。
我ながら器用なのか、不器用なのか謎です。
「………シャルロッテ殿下……。」
レムの悲痛な声は聞こえなかたことにいたします。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
アインスお兄様から穏やかな響きのはずなのに氷華のごとく冷たい声が発せられました。
「え?
ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」
メイソンが突如消え失せ、魔塔の聳え立つ森の入り口付近であろう場所から絶叫が聞こえてきました。
あぁ、メイソン、私は陰ながらご武運をお祈りしております。
「んん~………しゃりゅ………?」
………やっぱりケイの睡眠を妨げるうるさい男は要りません。
メイソン、しばらく帰ってこなくていいですよ。
「大丈夫ですよ、ケイ、もう少し眠っていてください。」
優しく頭を撫でていうと、ケイがとろんとした笑みを浮かべてこくんと頷きました。
「うん………。」
「……ケイは本当に可愛いですね。」
レムはお砂糖たっぷりな優しい笑みを浮かべて言いました。
「私の大切な自慢の子なんですから、当たり前です。」
ふんすと胸を張ると、くすくすとした笑いが起こりましたが、これは事実です。
「シャルロッテ殿下は、本当にブラコンですね。」
「………ケイは弟ではありません。」
これは絶対に訂正しなくてはいけない事実です。
「……ならば仲良し夫婦ですか?」
どうしてそんなところに思考が吹っ飛んでいくのでしょうか?
「そんなわけないでしょう、彼は私の王獣です!!それに何より、私はこの国の王女ですよ?私には自分の望む恋をすることも、結婚をするも、一切許されていません!お父様、否、国王陛下のご指示、ご意向に従い、この国の利益になる人間と政略結婚をするのみです!!」
冷静な質問をしようとしたところで、間違って心の声を叫んでしまいましたが、ちゃんとケイを起こさないように声量を抑えています。
我ながら器用なのか、不器用なのか謎です。
「………シャルロッテ殿下……。」
レムの悲痛な声は聞こえなかたことにいたします。
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