もふもふ好きのお姫様

桐生桜月姫

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レムの怒り

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「「……。」」

2人は静かに無言を貫いていたが、やがてレムが口を開いた。

「……シャルロッテ殿下は、1度苦労というものをしてみるべきです。……明日食べるものに困っている者達の生活を体験してみるべきです。法を犯してでも、盗みを働いてでも、食べ物を手に入れて必死に生きようとする者達の気持ちを貴方は全く理解していない!!貴方は、……貴方は飢餓によって兄妹が弱っていく悲惨な様子を見たことがないからそんなことが言えるのです……。」

レムが一体どこにそんな元気があったのだろうかと思うほどに大きくて悲痛な声で捲し立て、叫びました。

「!!っレム!!ど、どうかお許しください、シャルロッテ殿下!姉も悪気があったわけではないのです!!申し訳ありません!どうかお許しください!申し訳ありません!!申し訳ありません!!!」

レナはそんな姉を必死に庇うように頭を下げ続けました。

「……わたしには、わたしにはれむがなにがいーたいのか、なにをつたえたいのかわかりません……。わたしはたべものにも、およーふくにも、すむところにも、せいかつにもこまったことがないから、あなたのいーたいことがわかりません。」

ぎゅっと服を握って下を向き、私はぽつりぽつりとこぼしました。

「わたしはただおとーさまとおかーさまとおにーさまともっといっしょにいたいだけの。でも、おとーさまもおかーさまもおーぞくだからむりだって、ちゃんとぎむ?をはたさないといけないんだって、そういっていっしょにいてくれないの。だから、わたしはまずしくてもおーぞくいがいにうまれたかったの。」

「「!!」」

目の前から2人の息を飲む気配がありましたが、当時の私は下ばかりを向いていたため、2人がどんな顔をしていたのか知りません。そしてそれは、今でも知ろうとしていないことです。

*******************

読んでいただきありがとうございます♪♪♪

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