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母上と抹茶 2
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私は涙目で、寝台に横たわる母上に必死で助けを求めた。
母上は自業自得だと苦笑しながら、シャル、君を産んだばかりで回復しきっていない身体を引きずってキッチンへ向かったんだ。
私はその時初めて部屋にあったキッチンの存在に気がついた。まぁでも、君たちの想像しているキッチンとは違うだろうけれどね。……キッチンは、キッチンはこの国のものではなくて母上の故郷のものだったんだ。料理好きだった母上の為だけに父上が用意させたらしい。こだわりも沢山あったようで一点ものだと言っていた。
本当に美しい品だったよ。磨き抜かれた大理石を使った竃でね、初めて見たときは思わずポカーンとしてしまったよ。母上も私の抱いた感想が普通だと、そう微笑んでおっしゃった。母上は大理石なんかじゃなくてもいいのにってついでと言わんばかりに愚痴っていたよ、こんなに綺麗だと使い難いって。まぁ、それが普通の感想だよね。
ちなみに、本来の竈は粘土を使って作るらしいよ。この城にあるのとは違って素朴で可愛らしいと母上はおっしゃっていたね。まぁ、母上の“可愛い”というのはちょーっと独特だったから本当に可愛いのかは謎だけれどね……。
ははは、意外だよね、母上の美的センスがズレていたなんて。私達は多分正常だからね。まぁ、美的センス以外は結構ずれているかもしれないけれど……。いや、完璧にずれまくっているな、魔法、体術、勉学においてはとくに……。
ま、まぁ、それはさておき、私は母上について行って母上の故郷の様式をとったキッチンに足を踏み入れたんだ。
*******************
読んでいただきありがとうございます♪♪♪
「ようこそ、願い叶える『あやかし書堂』へ」
を始めました。お時間がある方は覗いてみてください!!
今日で宣伝は終わりにします💦
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