126 / 506
好み
しおりを挟む
「えぇっと、ケイ?私はジャスミンの香りが好みだってことはないと思うのだけれど……?」
一応ストップをかけてみました。決して、私を除け者にしてトントン拍子に私の好みを決めていくのが気に入らないっていう訳ではありませんからね?
「しゃるにぇー、じゃちゅみんのおちゃにょんでりゅとき、あんちんっちぇいうかにぇー、ほっちょちたにおいににゃりゅんだよー!」
「……ーー?そうなのですか?」
ケイの言葉にいまいち納得することができない私はぐるぐると記憶を探ってみます。
ですが、やっぱり分かりません。
「うん!ちっちぇりゅにょはぼくちょ、れみゅ(レム)ちょ、めいちょんぐらいじゃとおみょうよ!」
「……。」
レムもですか……。
何故私の好みをレムとケイとメイソンに把握されてしまっているのでしょうか?
そもそも、本当に私の好みの香りはジャスミンなのでしょうか?
「ねぇシャル、ジャスミンって君にとってどんな感じの香りだい?」
味覚、嗅覚音痴のアインスお兄様が聞いてきます。
「う~ん、……甘い、……甘いお花の香りですかね。」
「なるほど、やっぱり私にはよく分からないね。植物図鑑にも君の言っていたのと同じようなことが書いてあったよ。」
「そうですか。……、はぁ、アインスお兄様は流石ですね。」
思わず感嘆の溜め息を漏らすと、アインスお兄様が一瞬きょとんとした表情を浮かべました。
「いきなりどうしたんだい?」
小首を傾げながら心底よく分からないという表情をして質問をするアインスお兄様を見て、アインスお兄様って案外可愛らしい人なんだなぁと思ったのは私だけの秘密です。
「いえ、植物図鑑を覚えているなんてどんな化け物なんでしょうと思っただけですよ。」
「素直に褒めてもらった方が私は嬉しいのだけれど?」
「お断りします。」
---誤魔化す為とはいえ、化け物は言い過ぎたなと思ったけれど、謝らないシャルロッテなのでした。---
*******************
読んでいただきありがとうございます♪♪♪
一応ストップをかけてみました。決して、私を除け者にしてトントン拍子に私の好みを決めていくのが気に入らないっていう訳ではありませんからね?
「しゃるにぇー、じゃちゅみんのおちゃにょんでりゅとき、あんちんっちぇいうかにぇー、ほっちょちたにおいににゃりゅんだよー!」
「……ーー?そうなのですか?」
ケイの言葉にいまいち納得することができない私はぐるぐると記憶を探ってみます。
ですが、やっぱり分かりません。
「うん!ちっちぇりゅにょはぼくちょ、れみゅ(レム)ちょ、めいちょんぐらいじゃとおみょうよ!」
「……。」
レムもですか……。
何故私の好みをレムとケイとメイソンに把握されてしまっているのでしょうか?
そもそも、本当に私の好みの香りはジャスミンなのでしょうか?
「ねぇシャル、ジャスミンって君にとってどんな感じの香りだい?」
味覚、嗅覚音痴のアインスお兄様が聞いてきます。
「う~ん、……甘い、……甘いお花の香りですかね。」
「なるほど、やっぱり私にはよく分からないね。植物図鑑にも君の言っていたのと同じようなことが書いてあったよ。」
「そうですか。……、はぁ、アインスお兄様は流石ですね。」
思わず感嘆の溜め息を漏らすと、アインスお兄様が一瞬きょとんとした表情を浮かべました。
「いきなりどうしたんだい?」
小首を傾げながら心底よく分からないという表情をして質問をするアインスお兄様を見て、アインスお兄様って案外可愛らしい人なんだなぁと思ったのは私だけの秘密です。
「いえ、植物図鑑を覚えているなんてどんな化け物なんでしょうと思っただけですよ。」
「素直に褒めてもらった方が私は嬉しいのだけれど?」
「お断りします。」
---誤魔化す為とはいえ、化け物は言い過ぎたなと思ったけれど、謝らないシャルロッテなのでした。---
*******************
読んでいただきありがとうございます♪♪♪
0
お気に入りに追加
162
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
結婚記念日をスルーされたので、離婚しても良いですか?
秋月一花
恋愛
本日、結婚記念日を迎えた。三周年のお祝いに、料理長が腕を振るってくれた。私は夫であるマハロを待っていた。……いつまで経っても帰ってこない、彼を。
……結婚記念日を過ぎてから帰って来た彼は、私との結婚記念日を覚えていないようだった。身体が弱いという幼馴染の見舞いに行って、そのまま食事をして戻って来たみたいだ。
彼と結婚してからずっとそう。私がデートをしてみたい、と言えば了承してくれるものの、当日幼馴染の女性が体調を崩して「後で埋め合わせするから」と彼女の元へ向かってしまう。埋め合わせなんて、この三年一度もされたことがありませんが?
もう我慢の限界というものです。
「離婚してください」
「一体何を言っているんだ、君は……そんなこと、出来るはずないだろう?」
白い結婚のため、可能ですよ? 知らないのですか?
あなたと離婚して、私は第二の人生を歩みます。
※カクヨム様にも投稿しています。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
姉の身代わりで冷酷な若公爵様に嫁ぐことになりましたが、初夜にも来ない彼なのに「このままでは妻に嫌われる……」と私に語りかけてきます。
夏
恋愛
姉の身代わりとして冷酷な獣と蔑称される公爵に嫁いだラシェル。
初夜には顔を出さず、干渉は必要ないと公爵に言われてしまうが、ある晩の日「姿を変えた」ラシェルはばったり酔った彼に遭遇する。
「このままでは、妻に嫌われる……」
本人、目の前にいますけど!?
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる