もふもふ好きのお姫様

守るか守られるか

「しょうじゃよ、しゃる！しゃるもまもっちぇもりゃわにゃくちゃ！！」

ケイは先程の言葉である程度私とアインスお兄様が何を話していたのかを理解してしまったようです。本当に賢い子です。
ですが、私はケイの言葉に苦笑いを浮かべて困ってしまいました。ま、まぁ、心配してくれたのはちょびっとだけ、本当にちょびっとだけ嬉しかったですけれど！！

「ケイ、私はこの国の、ルグニカ王国の第１王女です。守られる立場ではありますが、同時に、民を守るという責務があります。ですから、守られてばかりでいるというのは不可能なのです。ならば、初めから守られるのではなく、立ち向かう力を付け、自分の身は自分で守った方が良いのです。そうした方が、有事の際に躊躇わずに行動を起こすことができるでしょうからね。実践あるのみです。」

私はケイに言い聞かせるようにゆっくりと目線を合わせて話しました。ケイは、分かっていても納得できないそんな苦虫を噛み潰したような困った表情をしました。可愛い……。サイコーに可愛いです。

「わかってゆ。じぇも、ぼくはしゃるをまもいちゃい。」

「！！」

上目遣いにキリッとした雰囲気での決意ご馳走さまです……。

「？　あいんおにーちゃん、しゃるはじゃいじょうびゅにゃにょ？」

「ふふっ、大丈夫だよ、ケイ。シャルはびっくりしたのと嬉しすぎたので固まってしまっただけのようだからね。目がまんまるで固まちゃってて可愛いよね。」

「ーーーーっぷは！！」

「あ、息まで止めちゃってたんだね、シャル。息しないと死んじゃうよ？」

「は、はぁ、はぁ、こ、ここ、これ、これくらいでは、し、死にません！！」

ケイは私を萌え殺す気ですか！？

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