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王女はまた1つ学んだ
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「……ご、ごめんなさい、メイソン。」
「はい、シャルロッテ殿下。謝罪しかと受けとりました。そして、先程は私の方こそ申し訳ありませんでした。」
メイソンは穏やかに微笑みながら、優しい見守る様な視線を私に寄越してきました。
「付き合わせてしまってすまないね、メイソン。」
アインスお兄様がメイソンに含みのある言い方で微笑みかけます。
「構わないよ、王子。……僕は、個人的に姫さまに期待しているんだ。何故なら、姫さまは、いや、アルや君や姫さまはこの国の、国を良い方向へ導いてくれる光だからね。まぁ、そんな感じだから僕は君の為に付き合った訳では無いよ。」
「ふっ、私に堂々と物申すなんて君は相変わらずだ。」
「堂々と言えと言ったのは君の方だし、姫さまも許可してくれているからね。それに、僕もこっちの方が話しやすい。」
?……??……。ーーー??
「あはは……、何が起こっているのか分からないという顔をしているねー、シャル。」
「え、あ、その、アインお兄様?メイソン?」
私は理解不能に陥って不安気な表情で狼狽えながらアインスお兄様とメイソンを交互に眺めてしまいます。ですが、2人はお互いに顔を見合わせてくすくすと笑うだけです。何にも教えてくれません。私だけ違うところに置いてけぼりにされている気分です。ま、まぁ、実際に置いてけぼりにされているのですが……。
「姫さまはさぁ、相手の気持ちをしっかりと考えるってことがあんまり得意じゃないよね?……王子はねぇ、姫さまがそんな感じじゃ良くないって考えてねぇ、僕を使ってちょっとでも考えさせようって魂胆だったんだよ。」
置いてけぼりにされてぐぬぬー、っとしていたらメイソンが私の頭を撫でながら今回のタネを教えてくれました。
私はちょっと頬を膨らませながらも、アインスお兄様とメイソンに感謝の気持ちを込めて微笑みました。
アインスお兄様やメイソンの気遣いに嬉しさを覚えてぽかぽかした気持ちになったことは私だけの秘密です。
*******************
読んでいただきありがとうございます♪♪♪♪♪♪♪
「はい、シャルロッテ殿下。謝罪しかと受けとりました。そして、先程は私の方こそ申し訳ありませんでした。」
メイソンは穏やかに微笑みながら、優しい見守る様な視線を私に寄越してきました。
「付き合わせてしまってすまないね、メイソン。」
アインスお兄様がメイソンに含みのある言い方で微笑みかけます。
「構わないよ、王子。……僕は、個人的に姫さまに期待しているんだ。何故なら、姫さまは、いや、アルや君や姫さまはこの国の、国を良い方向へ導いてくれる光だからね。まぁ、そんな感じだから僕は君の為に付き合った訳では無いよ。」
「ふっ、私に堂々と物申すなんて君は相変わらずだ。」
「堂々と言えと言ったのは君の方だし、姫さまも許可してくれているからね。それに、僕もこっちの方が話しやすい。」
?……??……。ーーー??
「あはは……、何が起こっているのか分からないという顔をしているねー、シャル。」
「え、あ、その、アインお兄様?メイソン?」
私は理解不能に陥って不安気な表情で狼狽えながらアインスお兄様とメイソンを交互に眺めてしまいます。ですが、2人はお互いに顔を見合わせてくすくすと笑うだけです。何にも教えてくれません。私だけ違うところに置いてけぼりにされている気分です。ま、まぁ、実際に置いてけぼりにされているのですが……。
「姫さまはさぁ、相手の気持ちをしっかりと考えるってことがあんまり得意じゃないよね?……王子はねぇ、姫さまがそんな感じじゃ良くないって考えてねぇ、僕を使ってちょっとでも考えさせようって魂胆だったんだよ。」
置いてけぼりにされてぐぬぬー、っとしていたらメイソンが私の頭を撫でながら今回のタネを教えてくれました。
私はちょっと頬を膨らませながらも、アインスお兄様とメイソンに感謝の気持ちを込めて微笑みました。
アインスお兄様やメイソンの気遣いに嬉しさを覚えてぽかぽかした気持ちになったことは私だけの秘密です。
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読んでいただきありがとうございます♪♪♪♪♪♪♪
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