もふもふ好きのお姫様

桐生桜月姫

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幸せ

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「それより私は、幸せは自分で、自分の手で掴み取るものだと思っています。」

くるりメイソンの方を向きながら私は自論を述べました。

「幸せが逃げる逃げないは存在せず、自分が掴み取った未来を、自分が生きたいように生きることこそが幸せだと、そう私は考えます。」

メイソンは目を見開いた後、穏やかに微笑み、

「姫さまはやっぱり冷めているよ。でも、その考え方、とっても僕の好みだ。それに、大人っぽい。……確かにそうだね。幸せは自分で掴み取るものだ。……昔の、現実を嘆いて世界を恨んでいたどうしようもない屑だった頃の僕に教えてあげたいよ。」

こう言いました。最後も方は自嘲の様なものが混ざっていた気がしましたが、聞かなかった事にして差し上げましょう。……ですが、こんな真面目で真っ直ぐなメイソンがかつて世界を恨んでいたクズだとは想像できませんね。それはそうとクズってどっちのクズなんでしょう。ゴミ屑の方の屑でしょうか、それとも、葛の花の方の葛でしょうか。……世界を恨んでいた人間だからっていう理由からでしたから、おそらくゴミ屑の方の屑ですよね。役に立たない人間という事を言いたかったでしょうか?

「……。はぁー、メイソン、お互いお片付けに戻りましょう。私、早くケイとアルお兄様の元に行きたいのです。」

「そうだね。僕も僕の主が心配だ。」

賢いメイソンは気が付いているでしょう。私がこれ以上彼のイメージを崩さない為に無理矢理話題を転換した事に。

*******************

読んでいただきありがとうございます♪♪♪

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