もふもふ好きのお姫様

危険な治療の準備

獣舎に着いてすぐに私達は行動に移しました。
まだ喧嘩は継続中ですから、私がお兄様達とお話ししたくないからというのもありますが……。

「ではアインスお兄様私は回復魔法に専念させていただきますわ。」

「あぁ、頼む。ケイ、白虎に説明は出来たかい？」

「うん！びゃっこおちょにゃしくしちぇるって！」

「俺の方も補助具との相性の確認できたぜ。」

アインスお兄様の指揮の下、皆が一斉に自分のやるべきことに取り組み始めました。アインスお兄様は場にあった行動ができるので憎めません。さっきまであんなにワクワク騒いでいたのに…。準備に関しては、事前に決めていたのは誰が何をするかだけでしたが、普段いつも一緒にいる私達は自然に自分が何をするかを決めて行動し、誰1人ぶつかることなく準備を進める事ができました。まぁ、私達は皆得意分野が違いますからね……。
でも、今回ケイが手伝ってくれるというのは意外でした。獣人族は種族の特徴として魔力量が少なく、身体強化以外の魔法が基本使えません。もちろん例外も存在しますが…。ですがその多くが多種族との混血です。ケイは本人いわく黒猫獣人の純血だそうです。ですが、ケイは獣人族にしては珍しく身体強化以外の魔法にも素養があります。まぁでも、人間の魔法使いに比べたら上手ではありません。目眩しには使えるかなぁというくらいです。
ちなみに魔法が1番得意とされる種族は妖精族と魔人族です。いずれも長寿な種族でそれらの種族に比べたら短命な人間族とはあまり交流がありません。それに我が国は表向き人間至上主義ですので交流することは不可能に近いのです。でも、いつか会ってみたいとは思っています。あと、欲を言えば魔法について指南していただきたいです！魔法だけで生活することが出来るって言われている位彼等の魔法は凄いのだそうです！
ごほん、ええぇと、話しがずれてしまいましたが、そんなこんなでケイと一緒に事に当たれるのは私にとって意外であり、嬉しくもあるのです。

さぁ時間です。みんなで力を合わせて白虎を救いましょう！

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