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仲良し夫婦の大波乱②
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▫︎◇▫︎
大粒の雨は静かになり始め、ルイボスがやっとのことで落ち着きを取り戻し始めた頃、神妙な顔をした医者がミルフィーユを診察していた部屋から出てきた。
ルイボスの心臓が嫌な音を鳴らし始め、焦りが積み重なっていく。
「妃殿下がお部屋でお待ちです」
促されるままにぎゅっと拳を握って部屋に入った彼の視線が真っ先に捉えたのは、煬帝が安泰したミルフィーユの姿だった。
「みーちゃん!!」
「心配をかけてごめんなさい、ルー君」
まだまだ顔色が悪いミルフィーユは、ソファーに腰掛け、着替えたのか先ほどまでとは違う真っ白なネグリジェに身を包んでいた。心なしか嬉しそうな微笑みを浮かべているミルフィーユに、ルイボスは駆け寄って壊物を扱うかのように丁寧に丁寧に抱きついた。
「みーちゃん、大丈夫?大丈夫なの?」
焦燥混じりに泣きそうな声に、ミルフィーユはくすっと笑ってそれはそれは優しい笑みを浮かべた。
「えぇ。わたくしもこの子も大丈夫よ、お父さま」
自分のお腹をこれでもかというぐらいに愛おしそうに撫でたミルフィーユに、ルイボスはぱちぱちと瞬きした。
「………え?」
「おめでただったのよ。今日戻したのは悪阻のせいみたい」
にっこりと笑ってルイボスの頭をよしよしと撫でたミルフィーユは、あまりにびっくりしすぎて固まってしまったルイボスに苦笑を漏らす。
「うぅー………ひっく、よかったよぉぉぉ」
けれど、ミルフィーユは次の瞬間にはぼろぼろと、これでもかというほどに号泣し始めたルイボスにあたふたとすることになった。
ミルフィーユにだけ甘くて優しい彼は、『ありがとう、ありがとう』とうわ言のように呟きながら緊張の糸が千切れてミルフィーユの膝の上で泣き寝入りしたらしい。
「本当に、困ったルー君」
外を暗く覆っていた大雨はいつの間にか止んでいて、外には大きな虹がかかっていたらしい。
*************************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
『仲良し夫婦の大波乱』はミルフィーユとルイボスの子供が生まれるお話です。
ネタバレになるために①にかけなかったため、ここで書かせていただきました。
最後までお楽しみください!!
大粒の雨は静かになり始め、ルイボスがやっとのことで落ち着きを取り戻し始めた頃、神妙な顔をした医者がミルフィーユを診察していた部屋から出てきた。
ルイボスの心臓が嫌な音を鳴らし始め、焦りが積み重なっていく。
「妃殿下がお部屋でお待ちです」
促されるままにぎゅっと拳を握って部屋に入った彼の視線が真っ先に捉えたのは、煬帝が安泰したミルフィーユの姿だった。
「みーちゃん!!」
「心配をかけてごめんなさい、ルー君」
まだまだ顔色が悪いミルフィーユは、ソファーに腰掛け、着替えたのか先ほどまでとは違う真っ白なネグリジェに身を包んでいた。心なしか嬉しそうな微笑みを浮かべているミルフィーユに、ルイボスは駆け寄って壊物を扱うかのように丁寧に丁寧に抱きついた。
「みーちゃん、大丈夫?大丈夫なの?」
焦燥混じりに泣きそうな声に、ミルフィーユはくすっと笑ってそれはそれは優しい笑みを浮かべた。
「えぇ。わたくしもこの子も大丈夫よ、お父さま」
自分のお腹をこれでもかというぐらいに愛おしそうに撫でたミルフィーユに、ルイボスはぱちぱちと瞬きした。
「………え?」
「おめでただったのよ。今日戻したのは悪阻のせいみたい」
にっこりと笑ってルイボスの頭をよしよしと撫でたミルフィーユは、あまりにびっくりしすぎて固まってしまったルイボスに苦笑を漏らす。
「うぅー………ひっく、よかったよぉぉぉ」
けれど、ミルフィーユは次の瞬間にはぼろぼろと、これでもかというほどに号泣し始めたルイボスにあたふたとすることになった。
ミルフィーユにだけ甘くて優しい彼は、『ありがとう、ありがとう』とうわ言のように呟きながら緊張の糸が千切れてミルフィーユの膝の上で泣き寝入りしたらしい。
「本当に、困ったルー君」
外を暗く覆っていた大雨はいつの間にか止んでいて、外には大きな虹がかかっていたらしい。
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読んでいただきありがとうございます😊😊😊
『仲良し夫婦の大波乱』はミルフィーユとルイボスの子供が生まれるお話です。
ネタバレになるために①にかけなかったため、ここで書かせていただきました。
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