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指輪選び④
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「あ、忘れ物しちゃった!!」
ミルフィーユを馬車に乗せた途端にそう叫んで店内へと戻っていったルイボスに、ミルフィーユは唖然として手を伸ばした。だが、その手は空中を切ってしまった。
(る、ルー君、どうしたのかしら?)
「………変ね」
ミルフィーユの呟きに、タフィーは肩をすくめるだけで何も答えてはくれない。ミルフィーユは首を傾げながらも、ルイボスが戻ってくるのをじっと待った。
ーーードタドタっ、
「みーちゃん!!たっだいまー!」
「おかえりなさい。忘れ物あった?」
「うん、ばっちり」
そう言ったルイボスはミルフィーユの前に立って、ミルフィーユの横髪にヘアピンを1つ追加した。
「うん、やっぱり似合うね。可愛い」
ミルフィーユは目をパチクリさせて、首を傾げる。
「どうしたの?ルー君」
「ほら」
そう言って鏡を差し出したルイボスは、次の瞬間目を見開いたミルフィーユに、満足そうに頷いた。
「………これ、」
「買い忘れちゃったからね」
ミルフィーユの髪には、アメジストとピンクダイヤがころころとついたカリンの髪飾りが付いていた。
「………ありがとう、ルー君」
「どういたしまして、みーちゃん」
幸せそうに笑ってルイボスにもたれかかったミルフィーユは、すりっとルイボスに擦り寄った。
▫︎◇▫︎
数週間後、無事に出来上がった指輪をもらいに行った2人は赤い頬で指輪の付け合いっこをしたらしい。
そして、クラフティ王国で新たな流行、結婚指輪ができあがったというのは、また別のお話だ。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
abba様ご依頼の婚約者編でした!!
ご満足いただけましたでしょうか?
番外編のご依頼がある方は、まだ受け付けておりますので、感想欄の方からお知らせください!!
出来るだけご希望に添えるように執筆します!!
ミルフィーユを馬車に乗せた途端にそう叫んで店内へと戻っていったルイボスに、ミルフィーユは唖然として手を伸ばした。だが、その手は空中を切ってしまった。
(る、ルー君、どうしたのかしら?)
「………変ね」
ミルフィーユの呟きに、タフィーは肩をすくめるだけで何も答えてはくれない。ミルフィーユは首を傾げながらも、ルイボスが戻ってくるのをじっと待った。
ーーードタドタっ、
「みーちゃん!!たっだいまー!」
「おかえりなさい。忘れ物あった?」
「うん、ばっちり」
そう言ったルイボスはミルフィーユの前に立って、ミルフィーユの横髪にヘアピンを1つ追加した。
「うん、やっぱり似合うね。可愛い」
ミルフィーユは目をパチクリさせて、首を傾げる。
「どうしたの?ルー君」
「ほら」
そう言って鏡を差し出したルイボスは、次の瞬間目を見開いたミルフィーユに、満足そうに頷いた。
「………これ、」
「買い忘れちゃったからね」
ミルフィーユの髪には、アメジストとピンクダイヤがころころとついたカリンの髪飾りが付いていた。
「………ありがとう、ルー君」
「どういたしまして、みーちゃん」
幸せそうに笑ってルイボスにもたれかかったミルフィーユは、すりっとルイボスに擦り寄った。
▫︎◇▫︎
数週間後、無事に出来上がった指輪をもらいに行った2人は赤い頬で指輪の付け合いっこをしたらしい。
そして、クラフティ王国で新たな流行、結婚指輪ができあがったというのは、また別のお話だ。
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