【完】ふむふむ成る程、わたくし、虐めてなどおりませんわよ?

桐生桜月姫

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11 唖然とする

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(………ん?わたくし、今何に返事をさせられたのかしら?)

 ミルフィーユは今頃になって不思議に思ってルイボスの言葉を思い返した。

(えっと、確か………、『みーちゃん、小さい頃からずっとずっと好きです!僕と結婚して妃になってください!!』だったかしら)

 顎に指を置いたミルフィーユは、一瞬目をぱちくりさせた後に唖然とした。

「………ふぇっ!?」

 ミルフィーユの悲鳴は会場内にこだまして、会場内にも驚きが走った。なぜなら、ルイボスはどんなに女の子に言い寄られても靡かず、木っ端微塵に振ると有名だったからだ。そして、会場内の貴族たちの男性ほとんどが理解した。あぁ、こんなに美しい女性のことを愛していたのだったら、他の女性などカカシにしか見えないだろう、と。

「ありがとう!みーちゃん!!みーちゃんのおかげで、僕は王太子を降りて公爵として一生独身を貫かずに済んだよ!!」
「えっ!?お、重いわよ!!」
「そりゃあ6歳の時に出会った瞬間から数えて、10年分降り積もっているからね!とっても重たいよ。覚悟しておいて」

 ぎゅっと抱きつかれたミルフィーユは、相棒の眼鏡を落として、開いた口を塞げなかった。唖然とした間抜けな表情で彼にされるがまま頬に、額に、髪に、手の甲に、次々とキスが落とされていく。

「本当によかったー。このままみーちゃんが結婚したら、僕はそこの馬鹿 カカオ・アーモンド公爵令息を殺さなくちゃだったから」
「………………」
(ねえ、わたくしの幼馴染は頭のねじが1本吹き飛んでいるのかしら?)

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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