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番外編

できる乳母と策士な王妃 3

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「貴方は愛息子をどうする気なの………?」

 キャサリンは恐る恐るカロリーナに質問した。なんだか不穏な予感がしてならないのだ。そして、キャサリンのこういう予感は、何故か十中八九当たってしまう。まるで野生児だと例えられるキャサリンの特技の1つだ。

「え?完璧な影に仕立てる気ですが………?」
「………どうして裏社会に自分の愛息子を引っ張り込もうとするのよ!?」
「え?旦那もその気で指導していますが?」

 キャサリンはクラディッシュ公爵家の恐ろしい忠臣夫婦に、頭を大きく抱えた。何故従者や騎士団長、宰相を目指させないのだろうか、と。
 2人はクラディッシュ公爵、ギルバートに伯爵位を頂いている。伯爵家ならば、十分に官職に就くことも可能であろうに、この夫婦には一切そういった考えがないらしい。

「………カイルにはルイーズの従者になってもらいたいわ。」
「はて?何故従者なのですか?」

 キャサリンは考えに考えを重ね、カイルに進んで欲しいと願う進路を決定した。けれど、カロリーナは全くもって理解してくれない。これはうまく説得する必要があるだろう。

「1つ、メアリーの願いである、『子供たちの3人ずっと一緒』を最も叶えやすいから。
 2つ、宰相は忙しくてルイーズに構えなくなる可能性があるから。
 3つ、騎士団長は遠征があって離れる時期があるから。
 4つ、カイルを影にするなんて、メアリーが知ったら絶対に許さないから。そして何より、メアリーは貴方が影であることを知らないから。
 5つ、従者ならば、あの子の持つ天性の天才性を活かせるから。
 以上!!」

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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