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44 使えるものは何でも使う
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「ギル、もう私は疲れたわ。王太子殿下にこれまでの経緯を説明して帰りましょう?」
「ははは、確かに疲れたね。」
「えぇ、帰って一緒にケーキが食べたいわ。」
「分かったよ。」
やっと落ち着いたメアリーはぎゅっとギルバートに抱きついて、甘えるように囁いた。得体の知れないキャサリンのことが怖いのだろう。だが、そんな頬を染めて子猫のように擦り寄るメアリーの姿は、またもやキャサリンへと餌を与えるようになってしまった。
「きゃー!!可愛いわ、可愛いわ!!可愛いわぁぁぁぁーーーーー!!!!」
くるくると美しいステップを踏みながら奇声を上げるキャサリンに、メアリーは目に涙を溜めてプルプルと震えながらギルバートに抱きついた。
「あーあ、怖がられちゃった。キャサリン、こういう子猫ちゃんみたいな子は時間をかけてちょっとずつちょっとずつ気づかれないようにそーっと囲い込まなくちゃだめなんだよ?」
レイナードの優しい微笑みの奥底に隠された腹黒に気がついたメアリーは、もう社交会なんて一生出たくないと切に思ってしまったが、これからの商売のための必要なことだと頭によぎった瞬間、自分の恐怖などどうでも良くなってしまった。
(ルーラー様はこれから絶対に大口のお客様になってくださるはず。なら、自分の恐怖心や苦手意識なんて関係ないわ。使えるものは全部使う、たとえそれが自分の容姿だとしても………!!)
「ルーラー様は可愛いものがお好きだとのことですので、今度我が商会の可愛らしい商品を選りすぐってお持ち致しますね。」
「まぁ!!嬉しいですわ!!楽しみにしていますわね!!」
メアリーは僅かに引き攣りながらも、微笑みを浮かべた。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「ははは、確かに疲れたね。」
「えぇ、帰って一緒にケーキが食べたいわ。」
「分かったよ。」
やっと落ち着いたメアリーはぎゅっとギルバートに抱きついて、甘えるように囁いた。得体の知れないキャサリンのことが怖いのだろう。だが、そんな頬を染めて子猫のように擦り寄るメアリーの姿は、またもやキャサリンへと餌を与えるようになってしまった。
「きゃー!!可愛いわ、可愛いわ!!可愛いわぁぁぁぁーーーーー!!!!」
くるくると美しいステップを踏みながら奇声を上げるキャサリンに、メアリーは目に涙を溜めてプルプルと震えながらギルバートに抱きついた。
「あーあ、怖がられちゃった。キャサリン、こういう子猫ちゃんみたいな子は時間をかけてちょっとずつちょっとずつ気づかれないようにそーっと囲い込まなくちゃだめなんだよ?」
レイナードの優しい微笑みの奥底に隠された腹黒に気がついたメアリーは、もう社交会なんて一生出たくないと切に思ってしまったが、これからの商売のための必要なことだと頭によぎった瞬間、自分の恐怖などどうでも良くなってしまった。
(ルーラー様はこれから絶対に大口のお客様になってくださるはず。なら、自分の恐怖心や苦手意識なんて関係ないわ。使えるものは全部使う、たとえそれが自分の容姿だとしても………!!)
「ルーラー様は可愛いものがお好きだとのことですので、今度我が商会の可愛らしい商品を選りすぐってお持ち致しますね。」
「まぁ!!嬉しいですわ!!楽しみにしていますわね!!」
メアリーは僅かに引き攣りながらも、微笑みを浮かべた。
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