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43 嫉妬深いのはお互い様

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「ギルバート、お前は何をしているんだ………。」

 ぐったりとして頭をくらくらさせてしまっているメアリーをそれはそそれは大事そうに、愛おしそうに抱いているギルバートを呆れた表情で見たレイナードがこれは何事だと言わんばかりに頭を抱えながら言った。

「レイナード王太子殿下には関係ございません。」
「そうか………。」
「そうです。だから放って置いてください。」
「分かったよ……………。」

 レイナードは一向にブレる雰囲気のないギルバートを見て常識を求めることに早々に諦めたが、だがやっぱりこの状態に物申したいと思ってしまった。

「コレット嬢はやっぱりコレット商会会長の愛娘なのか?」
「えぇ、そうです。お陰様で私も囲い込むまでに長い時間を必要とすることになってしまいました。」
「あぁ、可哀想に………。」

 気に入ったものならばどんなに汚れて壊れようとも絶対に手放さない病気じみた性格のギルバートのことをよく知っているレイナードは心の底からメアリーに同情した。彼女はもう彼の元から離れることはできないだろう。

「大丈夫よ、レイ。彼女も大分嫉妬深そうだから。」
「そうなのかい?」
「えぇ、私がギルバート様のことを聞いた時に、周りに気づかれないギリギリのラインで私に対して地味ーに威嚇してきていたから。子猫ちゃんみたいにふしゃー!!って。きゃー!!あぁ!やっぱりあれは本っ当に可愛かったわぁー!!」

 またもや踊り出さんばかりに舞い上がったキャサリンに対して、レイナードは暴れ馬を落ち着けるかのようにドウドウと言って宥めていた。

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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