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39 ギルバートの甘い評価
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「それよりもなぜ私が王太子と呼ばれることになってしまっているのかということの方が気になるんだけれどね。」
「国王陛下がこのド屑クソ野郎を自由にしても構わないとおっしゃってくださいましたので。」
「え?」
レイナードはギルバートのガイセルに対するあまりの言いように、目を見開いた。今までは完璧に猫をかぶっていたのにも関わらず、いきなり取り払い、あろうことか思いっきり侮辱しているのだから、彼の反応は当然と言えば当然のことだろう。
「ギル、」
「あぁ。レイナード王太子殿下、この度は立太子おめでとうございます。僭越ながら、忠臣たる私が1番にお祝いを申し上げさせていただきます。それと、私のとても愛らしく、精霊や女神様のごとく美しく、聖母様のように慈悲深い婚約者を紹介させていただきます、イテッ!!アリー!?」
「なんていう紹介の仕方をしているの!?今までのあなたは私のなにを見ていたの!?」
「え?アリーの全てだよ?小さな事で嬉しそうに笑うところや、人のために激怒したり、傷つけられた人を立ち直らせるお手伝いをしたり、完璧な淑女であろうと必死に猫をかぶるところだよ?」
「……………そこまで見て置いて何故さっきの評価をすることができるのか私には全くもって理解することが出来ないわ………。」
メアリーは裏表を一切見抜くことのできない純粋なギルバートの言葉に、額を押さえて俯き、首を小さく左右に振った。
「ーーー本当に実在していたのだな………。」
レイナードの驚いたような呟きは彼の隣に立っているキャサリンにしか届くことはなかった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
「国王陛下がこのド屑クソ野郎を自由にしても構わないとおっしゃってくださいましたので。」
「え?」
レイナードはギルバートのガイセルに対するあまりの言いように、目を見開いた。今までは完璧に猫をかぶっていたのにも関わらず、いきなり取り払い、あろうことか思いっきり侮辱しているのだから、彼の反応は当然と言えば当然のことだろう。
「ギル、」
「あぁ。レイナード王太子殿下、この度は立太子おめでとうございます。僭越ながら、忠臣たる私が1番にお祝いを申し上げさせていただきます。それと、私のとても愛らしく、精霊や女神様のごとく美しく、聖母様のように慈悲深い婚約者を紹介させていただきます、イテッ!!アリー!?」
「なんていう紹介の仕方をしているの!?今までのあなたは私のなにを見ていたの!?」
「え?アリーの全てだよ?小さな事で嬉しそうに笑うところや、人のために激怒したり、傷つけられた人を立ち直らせるお手伝いをしたり、完璧な淑女であろうと必死に猫をかぶるところだよ?」
「……………そこまで見て置いて何故さっきの評価をすることができるのか私には全くもって理解することが出来ないわ………。」
メアリーは裏表を一切見抜くことのできない純粋なギルバートの言葉に、額を押さえて俯き、首を小さく左右に振った。
「ーーー本当に実在していたのだな………。」
レイナードの驚いたような呟きは彼の隣に立っているキャサリンにしか届くことはなかった。
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