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30 ルーラー公爵令嬢
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「ギル、ルーラー公爵令嬢はどのようなお方なのですか?」
「う~ん、まず容姿については薄々気がついていると思うけれど、君と同じ長く伸ばした銀髪に若葉のような瞳を持っていたよ。」
「………やっぱり、アイツは髪と瞳の色だけで婚約者を判別していたのね。」
「あぁ。」
メアリーは瞳に加えて声音にも激しい怒りが滲み出し、ギルバートは声音に冷ややかな嫌悪と侮蔑を滲みだした。
「成績は?」
(彼女の目的は?)
目を細めて分かり切ったことを聞いたメアリーは、純粋な自分の中にある疑問を解決したいようだった。
「とても優秀な方だよ。あのお馬鹿と比べるのは烏滸がましいくらいにとても優秀な方だ。」
ギルバートはすぅっとメアリーのさらさらとなびく髪に甘やかすような優しさで指を通しながら言った。
メアリーは返事と言わんばかりに嬉しそうに頬を赤く染めながら目尻を緩めた。
「ルーラー公爵令嬢は彼に恋をしていたのかしら?」
「いいや、彼女はずっと第2王子の方に恋をしていたよ。」
(その第2王子様ってどんなお方なのかしら?)
メアリーは疑問を吹き飛ばすように僅かに首を左右に振った後、にっこりと微笑んだ。
「そう、じゃあ、彼女に許可を取る必要性はなさそうね。」
「もし恋をしていたとしたら許可を取っていたのかい?」
「ふふふ、ギルは私が容赦していたと思うの?」
「ないね。」
今度はギルバートが仄暗い笑みを浮かべてガイセルを鋭く睨みつけた。メアリーはすっと表情を消してギルバートの服の裾を握り込んだ。
「容赦しなくてもいいのよね?」
「こき使っておあげ。」
「えぇ、元からそのつもりよ。」
ギルバートはメアリーに向けて微笑んで、耳元で囁いた。
「父親たる国王陛下からはちゃんと許可を取っているから。」
と。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
明日の夜9時に新作を始めます♪
題名は『男前な男装皇女は小動物な悪役令息をお望みです』です!!
紹介文は
「ミシェル・ライバード、あなたとの婚約を破棄いたしますわ!!
わたくし、あなたみたいな自分より身長が低くてヒョロガリな男は好みじゃないの。ガイセルみたいなわたくしよりも身長が高くてがっしりしていて、守ってくれるような男が好みなの。」
キラキラと太陽のように輝く鮮やかなコテで綺麗に巻かれた腰まである金髪と、真っ赤なドレスを着たアリスティア・ルクセンブルクの唐突な発言に対し、双子の妹たるセレスティア・ルクセンブルクは青をメインとした軍服を翻し、月の輝きのような神秘的な輝きを持つ真っ直ぐな腰まである銀髪をポニーテールを揺らして言った。
「アリス、君が要らないというのならば、ライバード公爵子息はわたしがもらっても構わないだろうか」
~これは、恋愛経験0にして男前な男装皇女と、これまた恋愛経験0の男装皇女の双子姉に婚約破棄された小動物な悪役令息による、焦ったくて拙い恋と、過激なざまぁである!!~
です!!
執筆完了済みです。ぜひ読んでみてください!!
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メアリーは返事と言わんばかりに嬉しそうに頬を赤く染めながら目尻を緩めた。
「ルーラー公爵令嬢は彼に恋をしていたのかしら?」
「いいや、彼女はずっと第2王子の方に恋をしていたよ。」
(その第2王子様ってどんなお方なのかしら?)
メアリーは疑問を吹き飛ばすように僅かに首を左右に振った後、にっこりと微笑んだ。
「そう、じゃあ、彼女に許可を取る必要性はなさそうね。」
「もし恋をしていたとしたら許可を取っていたのかい?」
「ふふふ、ギルは私が容赦していたと思うの?」
「ないね。」
今度はギルバートが仄暗い笑みを浮かべてガイセルを鋭く睨みつけた。メアリーはすっと表情を消してギルバートの服の裾を握り込んだ。
「容赦しなくてもいいのよね?」
「こき使っておあげ。」
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