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25 駄々っ子
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「ギル、私はもう大丈夫だから下ろしてもらってもいいかしら?」
「分かったよ。でも、無茶はしないでね?」
「えぇ、わかっているわ。」
「本当?」
「ギルは心配性ね。」
「誰のせいでこうなったのかな?」
「………私のせいかしら?」
「分かっていただけているようで何よりだよ。」
ギルバートの不安気で呆れの含んだ声音に、メアリーはこてんと小首を傾げて顎に人差し指を当てながらコロコロと笑いながら答えた。
「大丈夫よ、ギル。無茶はしないつもりだから。」
「そこはつもりじゃなくて、言い切ってくれた方がいいんだけれど?」
「それは無理なお願いね。」
メアリーは困ったように笑った。これからメアリーが行うことに、無茶が含まれる可能性があることは折り込み済みらしい。
「………下ろしてほしいんだよね?」
ギルバートは盛大な溜め息を吐いてから、メアリーにじとっとした視線を寄越した。
「えぇ、そうよ。」
「じゃあ、無茶はしないと言い切ってくれるかな?」
「私、ギルには嘘をつきたくないの。」
「さいですか。」
満面の笑みで言い切ったメアリーはいっそのこと清々しいくらいに潔く、かっこよかった。
「下ろして、ギル。」
メアリーのことを一向に下さないギルバートに対して、メアリーは焦ったそうに不機嫌な声音で言った。
「ねぇー、ギルー?」
「やだ。」
「はい?」
「嫌だと言っている。」
「駄々っ子みたいね。」
「駄々っ子で結構だよ?」
「え?」
「ん?」
メアリーは口を開けて呆けた表情のまま見事に固まって、安定感のあるギルバートの腕の中で動けなくなってしまった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
更新が遅くなってしまい申し訳ありません。予約投稿の時間を間違っていました💦
「分かったよ。でも、無茶はしないでね?」
「えぇ、わかっているわ。」
「本当?」
「ギルは心配性ね。」
「誰のせいでこうなったのかな?」
「………私のせいかしら?」
「分かっていただけているようで何よりだよ。」
ギルバートの不安気で呆れの含んだ声音に、メアリーはこてんと小首を傾げて顎に人差し指を当てながらコロコロと笑いながら答えた。
「大丈夫よ、ギル。無茶はしないつもりだから。」
「そこはつもりじゃなくて、言い切ってくれた方がいいんだけれど?」
「それは無理なお願いね。」
メアリーは困ったように笑った。これからメアリーが行うことに、無茶が含まれる可能性があることは折り込み済みらしい。
「………下ろしてほしいんだよね?」
ギルバートは盛大な溜め息を吐いてから、メアリーにじとっとした視線を寄越した。
「えぇ、そうよ。」
「じゃあ、無茶はしないと言い切ってくれるかな?」
「私、ギルには嘘をつきたくないの。」
「さいですか。」
満面の笑みで言い切ったメアリーはいっそのこと清々しいくらいに潔く、かっこよかった。
「下ろして、ギル。」
メアリーのことを一向に下さないギルバートに対して、メアリーは焦ったそうに不機嫌な声音で言った。
「ねぇー、ギルー?」
「やだ。」
「はい?」
「嫌だと言っている。」
「駄々っ子みたいね。」
「駄々っ子で結構だよ?」
「え?」
「ん?」
メアリーは口を開けて呆けた表情のまま見事に固まって、安定感のあるギルバートの腕の中で動けなくなってしまった。
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