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6 仲良しカップル

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「……して、王太子殿下?この場には見ての通り国王陛下もおられますが、どのように片付けるおつもりで?」
「はあ!?俺は何も悪いことをしていないのだから、なんの問題もないだろう?」

 叫び声をあげて幼子のように駄々をこねるガイセルに、メアリーは閉じた扇子を口元に持っていき、侮蔑の視線を寄越した。周りの人間もほとんど全てが、そのような感じになってしまっている。

「……ギル様、こんなのが時期国王でこの国の未来は大丈夫なのですか?」
「大丈夫ではないね。」
「ですよねー。」

 ギルバートはこれでもかと言うほどに、にこやかに言い切った。

「っ貴様ら、俺様を愚弄したな!!なれば、国外追放にしてやるわー!!」
「まぁ!セルさまぁ、そんなことを言ってはギルバートさまと、女狐が可哀想ですわぁー!」
「あぁ!カロリーナ、君はこのような時にまで、聖母のように慈悲深いのだな……!!」
「そんなぁ!セルさまは大袈裟ですわぁ!」

 怒り狂っているにも関わらず、カロリーナにだけは優しく話しかけるガイセルと、耳がキンキンするような高い声を上げるカロリーナに、皆とんだ茶番だと辟易とした。

「………ギル様、私はもう疲れました。国王陛下にご挨拶してさっさとお暇しましよう?」
「あぁ、そうだな、アリー。ここにいてはアリーの心が穢れてしまう、さっさと帰ることにしよう。
 それと、この場で起きたことについては君は一切気にしなくてもいいからね。白薔薇のように美しい君を疲れさせた不届き者については、私が後から片付けよう、この世にいる者は何人たりとも君を疲れさせることなど許されていないのだから。」
「まぁ!それこそ大袈裟ですわよ、ギル様。ですが、茶番のお片づけはよろしくお願いいたします。私にはこの場を収束させるほどの力はございませんもの。……私、ギル様のお役に立つどころか、足を引っ張ってばかりで、とっても情け無いですわ。」
「そんなことはないよ。君のおかげで私の目論みが簡単に達成できるようになったのだからね。」
「?」

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