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3 頭が痛い
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「………。」
ガイセルはメアリーの笑みを見て、唐突に耳まで真っ赤にして固まった。
「? どうかなさいましたか?」
「!! ちっがぁーうぅぅ!!俺は決して、お前が美しいとか、可愛い、綺麗だとか思ったんじゃないからな!!俺には、可愛げのないお前と違って、愛らしいカロリーナという愛しの人がいるんだからな!!」
「………はぁ?」
ガイセルというのはよく分からない男だ。
メアリーに向けてメアリーが聞いてもいない事をペラペラと話している。
「あのー、それで?何がおっしゃりたいのでしょうか?」
「はあ!?」
「いやいや、それはこちらの台詞ですよ。」
思いっきり顔を顰めてカロリーナの腰をを抱く手を強めたガイセルに、メアリーは盛大なツッコミをいれた。
「セルさまぁ、カロン、この女にいーっぱい怖いこと言われたのぉー。ちゃーんと、注意してくれないとダメだよぉー!!」
話にならない人と話したことによって話疲れたメアリーと、カロリーナをぎゅーっと抱いているガイセルの間に、ひとりの甘ったるい自分のことをカロンと呼ぶ女性、カロリーナの声が響いた。
「当然だ、カロリーナ!!俺にかかれば、このくらい朝飯前のことだ!!」
「わぁーい!!カロン、とーっても嬉しいなぁ!!」
カロリーナに胸を押し当てられたガイセルはニヤニヤして、押し当てているカロリーナはメアリーを見下すような笑みを浮かべた。
この表情をお互いに確認させてやりたいというのは、この場にいる全員の共通認識だろう。
(こんなのが時期国王と王妃なんてこの国は頭が痛いわね。)
メアリーは頭をフル回転させて、この茶番を国際問題にならない範囲で、さっさと片付ける為の算段を立て始めた。だが、実際のところはメアリーがここで人違いで婚約破棄を突きつけられてしまった時点で、メアリーの知らぬままに国際問題に発展してしまっているのだった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
ガイセルはメアリーの笑みを見て、唐突に耳まで真っ赤にして固まった。
「? どうかなさいましたか?」
「!! ちっがぁーうぅぅ!!俺は決して、お前が美しいとか、可愛い、綺麗だとか思ったんじゃないからな!!俺には、可愛げのないお前と違って、愛らしいカロリーナという愛しの人がいるんだからな!!」
「………はぁ?」
ガイセルというのはよく分からない男だ。
メアリーに向けてメアリーが聞いてもいない事をペラペラと話している。
「あのー、それで?何がおっしゃりたいのでしょうか?」
「はあ!?」
「いやいや、それはこちらの台詞ですよ。」
思いっきり顔を顰めてカロリーナの腰をを抱く手を強めたガイセルに、メアリーは盛大なツッコミをいれた。
「セルさまぁ、カロン、この女にいーっぱい怖いこと言われたのぉー。ちゃーんと、注意してくれないとダメだよぉー!!」
話にならない人と話したことによって話疲れたメアリーと、カロリーナをぎゅーっと抱いているガイセルの間に、ひとりの甘ったるい自分のことをカロンと呼ぶ女性、カロリーナの声が響いた。
「当然だ、カロリーナ!!俺にかかれば、このくらい朝飯前のことだ!!」
「わぁーい!!カロン、とーっても嬉しいなぁ!!」
カロリーナに胸を押し当てられたガイセルはニヤニヤして、押し当てているカロリーナはメアリーを見下すような笑みを浮かべた。
この表情をお互いに確認させてやりたいというのは、この場にいる全員の共通認識だろう。
(こんなのが時期国王と王妃なんてこの国は頭が痛いわね。)
メアリーは頭をフル回転させて、この茶番を国際問題にならない範囲で、さっさと片付ける為の算段を立て始めた。だが、実際のところはメアリーがここで人違いで婚約破棄を突きつけられてしまった時点で、メアリーの知らぬままに国際問題に発展してしまっているのだった。
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