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127 2人して理不尽に怒られる

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「体調を崩して欠席しておりました。報告については、私は個人の連絡機材を持っていないため、欠席中は全く連絡を取ることができず、報告を受けることができませんでした。申し訳ございませんでした」

 呆れたような真っ赤な顔をしている学年主任の溜め息。そして、これまで目のかたきのように心菜を睨んでいた教師からの視線が、可哀想なものを見るかのような視線に変わったのを感じながら、心菜はすっと頭を下げた。けれど、目の前からは怒りの気配が全く持って消えてくれない。本当に、全てが全て、理不尽だ。

「立花さん!あなたはは何をしていたのです!!」
「俺も体調を崩して欠席していました。申し訳ございません」
「そんな理由が通じるものですか!!2人で連れ立って全ての先生に謝罪してきなさい!!」
「「………わかりました」」

 それ以外に、何が答えられただろうか。
 心菜と立花は、深々と頭を下げた後に職員室を退出した。全ての先生への謝罪周りとなれば、ものすごく時間がかかるために、心菜たちはまず初めに壊した張本人たちに話を聞きにいって、全ての事情を聞いた上で、全ての休み時間を総潰しにして先生たちの元を回った。
 理不尽な罵詈雑言を裏に隠し込んだ、刺々しい言葉を吐き捨てる先生もいれば、事情を理解してくれて励ましてくれる先生もいた。けれど、誰も庇ってくれなくて、心菜の心はぼろぼろとすり減っていった。けれど、彼がそんな心菜のことを度々励ましてくれるから、何とかやっていくことができた。

「………大丈夫だ、久遠。俺も一緒に回るから。あと、………もうちょっとだから」
「当たり前でしょう。2人で謝って回れって言われたのだから。もしかしなくとも、すっぽかす気だったわけ?」

 軽口を叩き合いながらも頭をぽんぽんと撫でられるたびに、目頭が熱くなって、「まだやれる」、「まだ大丈夫だ」と自分自身に言い聞かせることができた。
 辛いはずの場面で、穏やかに笑っていられる彼のことを、心菜は心底頼りにして先生たちの謝罪周りを続けていった。
 全部の先生の元を回れたのは前日の放課後。
 心菜たちは、どうにかこうにか、文化祭までに全ての“”をしっかりとやり遂げることができたのだ。

********************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

ストックが、………ストックが………………!!

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