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100 心菜の隣の席

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 これ見よがしに、はあーっと大きな溜め息をついた心菜は、いそいそとカバンの中身を机の中にしまっていく。汗の始末が大変な夏場は、暑いのに弱い心菜には、少々辛い時期だ。

「ようっ、久遠」
「ふにゃっ!?」

 背中をいきなりぽんぽんと叩かれた心菜は、あまりの驚きに、素っ頓狂な悲鳴をあげて飛び上がる。ふーっ!!と毛を逆立てる猫のように驚かせてきた相手を睨むと、相手は自信満々に笑う。正直に言って、心底気に入らない。

「………おはよう、。朝から大層なご挨拶ね」

 心菜の目の前にいる相手、立花たちばな そうは心菜の刺々しい挨拶を受けてなお、飄々とした態度を崩さない。

「おはよう、久遠。今日からよろしくな」
「………………」

 恐る恐る隣の席の名札を確認した心菜は、絶叫したいのを抑え込んで、ぐっと額を抑えた。
 隣の席のネームプレートには、『立花 颯』の名前シールが貼られている。

「今日からお隣さんだな」

 ニカっと笑ってきた彼が恨めしい。

「………よろしくお願いいたします」
「………なんかよそよそしくないか?」
「気のせいではないですか?」
「いやっ、絶対おかしいだろ!!」

 心菜はじろっと立花のことを睨むと、ふんっとそっぽを向いた。

(悪戯っ子の相手なんか、絶っ対にしてあげないんだからね!?)

 事あるごとに有栖川のことを驚かせている立花を知っている心菜は、席が隣になったことでそのターゲットが自分に移り変わることを危惧していた。そして、何としてでも阻止しようと心に決めていた。

「なあ、久遠って!!」
「………………」

********************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

㊗️100話🎉
 ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます😊
 本当はこのくらいの文字数で完結予定だったのですが、私の筆が乗ってしまったがあまりに、まだ真ん中くらいにまでしか来られていません!!
 ということで、目指せ200話状態へと陥ってしまっています😅
 重ね重ねにはなりますが、ここまでお読みいただき本当にありがとうございます😊
 最後までお付き合いいただけると、とっても嬉しいです♪
 これからも一生懸命書いていくつもりですので、応援よろしくお願いいたします!!
 以上、夜桜惺璃菜改め、桜咲惺華でした!!

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