60 / 144
59 修学旅行が終わったら
しおりを挟む
▫︎◇▫︎
修学旅行から1週間後、心菜たちは修学旅行で行ったところについてのことを写真などを使ってまとめていた。
「うわあぁー!疲れたー!!」
「ゆーなちゃん、うるさいからひとまず黙って」
(これで通計27回目ね)
「うぐっ、」
カタカタとパソコンを打ち込んでいくと、ふうーっと心菜は息を吐き出した。
「づがれぢゃよー………、」
「………どこができないの?」
心菜は優奈の操っているパソコンを覗き込んで、じーっと見つめた。全く進んでいない状況に頭痛を覚えながらも、数人で片付ければどうにかなると踏んだ心菜は、作業が終わってのんびりとしている門川に視線を向けた。視線を受けた彼はひくっと頬を引き攣らせる。
「………ゆーなちゃん手伝ってあげてくれる?」
「………………分かったよ」
「ありがどー、かどがわー」
「分かったから泣くな、高梨」
半泣きで門川に教わりながら作業を進める優奈は、げっそりしながら必死になってパソコンに内容を打ち込んでいった。普通にタイピング速度は速い。だが、ならなぜそこまで進んでいないのか、心菜は不思議に思った。
「あいつ、タイピングがあんだけ早いのに、何でこんだけしか進んでないんだろうな」
「ふぇ!?そ、その画面どうやっていくの!?」
心菜は自分が行けなくて困っていた画面に、隣に座っていた立花が行っているのを見て、びっくりしながらも行き方を教えてもらおうとねだった。
「は?え、ちょっと待て。お前じゃあどうやって作業してたんだ!?」
「え?ここをこうやってこう!!」
「は?ちょっと待て!!どうやったらそうなる!?」
「え?こうやったらこうなるよ?」
心菜はカタカタっとパソコンをいじって不思議な画面へと画面を飛ばして作業していた。なのに、何故か正しい画面でしたことと同じ表示になっているのだ。立花は訳がわからないと額を押さえ、心菜のパソコンを触って正しい画面へと持っていった。
「はい」
「わあ!ありがとう!!」
心菜はずり落ちた眼鏡を戻すと、満面の笑みを浮かべてパソコンに再び向き合って作業を始めた。
「なあ、久遠」
「ん?なあに?」
「お前、機械音痴か?」
「ん?そうだよ。まともにできた試しないもん」
カタカタと文章を打ち込んでいく心菜は、あっけらかんと言い切って、苦笑した。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
修学旅行から1週間後、心菜たちは修学旅行で行ったところについてのことを写真などを使ってまとめていた。
「うわあぁー!疲れたー!!」
「ゆーなちゃん、うるさいからひとまず黙って」
(これで通計27回目ね)
「うぐっ、」
カタカタとパソコンを打ち込んでいくと、ふうーっと心菜は息を吐き出した。
「づがれぢゃよー………、」
「………どこができないの?」
心菜は優奈の操っているパソコンを覗き込んで、じーっと見つめた。全く進んでいない状況に頭痛を覚えながらも、数人で片付ければどうにかなると踏んだ心菜は、作業が終わってのんびりとしている門川に視線を向けた。視線を受けた彼はひくっと頬を引き攣らせる。
「………ゆーなちゃん手伝ってあげてくれる?」
「………………分かったよ」
「ありがどー、かどがわー」
「分かったから泣くな、高梨」
半泣きで門川に教わりながら作業を進める優奈は、げっそりしながら必死になってパソコンに内容を打ち込んでいった。普通にタイピング速度は速い。だが、ならなぜそこまで進んでいないのか、心菜は不思議に思った。
「あいつ、タイピングがあんだけ早いのに、何でこんだけしか進んでないんだろうな」
「ふぇ!?そ、その画面どうやっていくの!?」
心菜は自分が行けなくて困っていた画面に、隣に座っていた立花が行っているのを見て、びっくりしながらも行き方を教えてもらおうとねだった。
「は?え、ちょっと待て。お前じゃあどうやって作業してたんだ!?」
「え?ここをこうやってこう!!」
「は?ちょっと待て!!どうやったらそうなる!?」
「え?こうやったらこうなるよ?」
心菜はカタカタっとパソコンをいじって不思議な画面へと画面を飛ばして作業していた。なのに、何故か正しい画面でしたことと同じ表示になっているのだ。立花は訳がわからないと額を押さえ、心菜のパソコンを触って正しい画面へと持っていった。
「はい」
「わあ!ありがとう!!」
心菜はずり落ちた眼鏡を戻すと、満面の笑みを浮かべてパソコンに再び向き合って作業を始めた。
「なあ、久遠」
「ん?なあに?」
「お前、機械音痴か?」
「ん?そうだよ。まともにできた試しないもん」
カタカタと文章を打ち込んでいく心菜は、あっけらかんと言い切って、苦笑した。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

好きな人の好きな人
ぽぽ
恋愛
"私には10年以上思い続ける初恋相手がいる。"
初恋相手に対しての執着と愛の重さは日々増していくばかりで、彼の1番近くにいれるの自分が当たり前だった。
恋人関係がなくても、隣にいれるだけで幸せ……。
そう思っていたのに、初恋相手に恋人兼婚約者がいたなんて聞いてません。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【完結】あわよくば好きになって欲しい(短編集)
野村にれ
恋愛
番(つがい)の物語。
※短編集となります。時代背景や国が違うこともあります。
※定期的に番(つがい)の話を書きたくなるのですが、
どうしても溺愛ハッピーエンドにはならないことが多いです。

十分我慢しました。もう好きに生きていいですよね。
りまり
恋愛
三人兄弟にの末っ子に生まれた私は何かと年子の姉と比べられた。
やれ、姉の方が美人で気立てもいいだとか
勉強ばかりでかわいげがないだとか、本当にうんざりです。
ここは辺境伯領に隣接する男爵家でいつ魔物に襲われるかわからないので男女ともに剣術は必需品で当たり前のように習ったのね姉は野蛮だと習わなかった。
蝶よ花よ育てられた姉と仕来りにのっとりきちんと習った私でもすべて姉が優先だ。
そんな生活もううんざりです
今回好機が訪れた兄に変わり討伐隊に参加した時に辺境伯に気に入られ、辺境伯で働くことを赦された。
これを機に私はあの家族の元を去るつもりです。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

私の大好きな彼氏はみんなに優しい
hayama_25
恋愛
柊先輩は私の自慢の彼氏だ。
柊先輩の好きなところは、誰にでも優しく出来るところ。
そして…
柊先輩の嫌いなところは、誰にでも優しくするところ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる