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第三章 殺人事件について
最後の忘れ物
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ハナヤマが去った後、嵐は止んでいた。
やはり、嵐はハナヤマの仕業だったのだろう。
残されたのは、オオクマ夫婦と、マエダ、フカガワ、そしてアラニール達だった。
全員、ハナヤマだけでなく、シモダやサチ、舞殿の記憶が消されていた。
事件はただの、夫婦が服毒自殺をしただけのように扱われ、我輩とノエルがケイサツの事情聴取を受けそのまま帰宅についた。
車の中でノエルは無言だった。
我輩、車の運転は練習していないため、ノエルに任せてそのまま助手席で外を見ていた。
「みんな記憶が消えていましたね」
「うむ」
「下田さんや幸さん、舞ちゃんもなかったものとして扱われていますよね」
「うむ」
「私達が封印をといた所為ですよね」
「うむ」
「どうして怒らないんです、私たちを殺さないんですか」
いきなり大声でノエルがハンドルを叩いた。
「お前達を殺してどうする、意味がない、それよりもノエルはアラニールたちについて行かないのか?」
帰り際に仲間に戻るようにアラニールが必死に説得していたが、ノエルは断固拒否していた。
「私達がやったことは許されないことです、それを理解できないあの人たちについてはいけません」
「そうか」
「そうかって…怒っていないですか?」
「怒っているぞ、あのカオスピースにはな…」
我輩、もうはらわたぐつぐつである。
我輩の好敵手を奪っておいてただで終わらせる気はない。しかし…
「あいつを相手にするには我輩は力が足りない」
「どうするんですか?」
うむ、我輩しばらく思案し、
「しばらく、ノエルの仕事を手伝うことにする」
「はぁ?」
「たしか心霊退治をしていたな、我輩も混ぜろ、役に立つぞ!」
「そりゃあ役に立ちますけど…」
「うむ決まりだ!これからの給料頼むぞ!」
強引、鬼、悪魔、魔王、など、ぶつぶつノエルがつぶやいているが我輩無視するぞ
これから、我輩力を溜めないといけないのだ。まずは我輩の力の源である瘴気を探すためには今のノエルの仕事が都合が良いだろう。
「でもそれにしても、殺人事件意味なくありません?」
「まったくな…しかし、あのカオスピースに意味を求めるのは無理だぞ」
そうですね、とノエルが心底嫌そうに同意した。
後日談であるが、
我輩たち、精霊を置いてきぼりにしたのに気づいたのはあれから数週間後だった。
その間、あのペンションには若い女性の霊がさまようといううわさが流れ続けたが、我輩達の所為ではないぞ。
…たぶん
殺人事件編 了
やはり、嵐はハナヤマの仕業だったのだろう。
残されたのは、オオクマ夫婦と、マエダ、フカガワ、そしてアラニール達だった。
全員、ハナヤマだけでなく、シモダやサチ、舞殿の記憶が消されていた。
事件はただの、夫婦が服毒自殺をしただけのように扱われ、我輩とノエルがケイサツの事情聴取を受けそのまま帰宅についた。
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「どうして怒らないんです、私たちを殺さないんですか」
いきなり大声でノエルがハンドルを叩いた。
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帰り際に仲間に戻るようにアラニールが必死に説得していたが、ノエルは断固拒否していた。
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「そうか」
「そうかって…怒っていないですか?」
「怒っているぞ、あのカオスピースにはな…」
我輩、もうはらわたぐつぐつである。
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「あいつを相手にするには我輩は力が足りない」
「どうするんですか?」
うむ、我輩しばらく思案し、
「しばらく、ノエルの仕事を手伝うことにする」
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「そりゃあ役に立ちますけど…」
「うむ決まりだ!これからの給料頼むぞ!」
強引、鬼、悪魔、魔王、など、ぶつぶつノエルがつぶやいているが我輩無視するぞ
これから、我輩力を溜めないといけないのだ。まずは我輩の力の源である瘴気を探すためには今のノエルの仕事が都合が良いだろう。
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我輩たち、精霊を置いてきぼりにしたのに気づいたのはあれから数週間後だった。
その間、あのペンションには若い女性の霊がさまようといううわさが流れ続けたが、我輩達の所為ではないぞ。
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殺人事件編 了
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