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第三章 殺人事件について
策士、策に溺れる。
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「この世界につれてきたのがお前だということはわかった、その理由もわかった、これからお前がどうするか知りたいではあるが、まず海王はどうした?」
「えーそんなもの知ってどうするんですか、裏切り者じゃないですか~」
バカにしたようにハナヤマが笑う
「裏切りものだろうと愚か者だろうと我が配下だからな、気にはなる」
「そういうところが魔王らしくないんですよ、サガさんは」
ハナヤマは苦笑する。
「まあ、本題はこれからなのに…まあ、いいでしょう、海王シャークスさんは『これ』になりました。」
そういってハナヤマは小さな小瓶を取り出した。
親指ほどの透明なその小瓶の半分ほどに透明な液体が入っていた。
「なるほど、『変容』させたのか」
「下手に滅ぼすと気づかれるでしょ?」
確かに五芒星()は我が存在の一部から発生したものである、思考までは読めなくともどの世界だろうと存在しているかどうかなどはわかる。
だからハナヤマはその力で魔族から別の存在に変容させたというのだ。
こいつね、っとハナヤマが瓶を振る、中で液体がちゃぷちゃぷと揺れる。
「我輩を利用しサガさんを滅ぼそうとしたかったみたいだけど、そもそもボクを利用しようとする発想がおかしいよね。利用するのはあくまでもボクでしょ?」
うむ、我輩も同意する。
海王も冥王も根本的に間違っているのだ、混沌カオスは闇の味方ではないし、世界を滅ぼすことを目的にもしていない、こやつの基本原理は世界を混乱させ楽しむことであり、その結果が世界に滅びを与えてしまうのである。
こやつを目覚めさせることは無邪気な幼子に世界を託すことによく似ている。
シャークスよ策に溺れたな。
「でっここまでお膳立てしたのはどういうこと?」
ノエルが問うが体中の震えが止まらないようだ。
無理もない圧倒的な存在である。口を聞こうとするのも大変な精神力である。
吹雪の音も周囲の人間の声もいつのまに消えているということは、結界を張ってこの部屋を周囲から遮断したか、時そのものを止めたかのどちらかだろう。
「まあ、ボクの自己紹介をかねて推理ごっこで遊びたかったけどね」
まあ、飽きちゃったし
そう言ってハナヤマは肩をすくめた。
「えーそんなもの知ってどうするんですか、裏切り者じゃないですか~」
バカにしたようにハナヤマが笑う
「裏切りものだろうと愚か者だろうと我が配下だからな、気にはなる」
「そういうところが魔王らしくないんですよ、サガさんは」
ハナヤマは苦笑する。
「まあ、本題はこれからなのに…まあ、いいでしょう、海王シャークスさんは『これ』になりました。」
そういってハナヤマは小さな小瓶を取り出した。
親指ほどの透明なその小瓶の半分ほどに透明な液体が入っていた。
「なるほど、『変容』させたのか」
「下手に滅ぼすと気づかれるでしょ?」
確かに五芒星()は我が存在の一部から発生したものである、思考までは読めなくともどの世界だろうと存在しているかどうかなどはわかる。
だからハナヤマはその力で魔族から別の存在に変容させたというのだ。
こいつね、っとハナヤマが瓶を振る、中で液体がちゃぷちゃぷと揺れる。
「我輩を利用しサガさんを滅ぼそうとしたかったみたいだけど、そもそもボクを利用しようとする発想がおかしいよね。利用するのはあくまでもボクでしょ?」
うむ、我輩も同意する。
海王も冥王も根本的に間違っているのだ、混沌カオスは闇の味方ではないし、世界を滅ぼすことを目的にもしていない、こやつの基本原理は世界を混乱させ楽しむことであり、その結果が世界に滅びを与えてしまうのである。
こやつを目覚めさせることは無邪気な幼子に世界を託すことによく似ている。
シャークスよ策に溺れたな。
「でっここまでお膳立てしたのはどういうこと?」
ノエルが問うが体中の震えが止まらないようだ。
無理もない圧倒的な存在である。口を聞こうとするのも大変な精神力である。
吹雪の音も周囲の人間の声もいつのまに消えているということは、結界を張ってこの部屋を周囲から遮断したか、時そのものを止めたかのどちらかだろう。
「まあ、ボクの自己紹介をかねて推理ごっこで遊びたかったけどね」
まあ、飽きちゃったし
そう言ってハナヤマは肩をすくめた。
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